人生案内
「人生案内」(じんせいあんない)は、読売新聞朝刊生活面で連載中の人生相談の記事である。
概要
[編集]大正3年(1914年)開始の、「身の上相談」にその起源を持つ、読売新聞の名物記事の一つである。
読者が日々の生活の中における悩み事について相談、それらに各界著名人が答えるという形式。但し純粋な法律相談や健康相談は不可であるが、遺産相続や精神的不安についての相談など、専門的知識を要するものには弁護士やカウンセラーなどの専門家が回答することもある。
趣旨の変わらない範囲で担当記者が規定の行数に整理・添削して掲載する場合がある。
2015年6月には人生案内100周年を記念して、過去の珍相談・名回答をまとめた単行本『きょうも誰かが悩んでる -「人生案内」100年分』[1]を出版した。
相談内容
[編集]長期連載だけに、相談の内容や相談者も時世を写して大きく変化している(ちなみに、開始当初の大正時代の書籍を収録した本も発売されている[2])。
そんな中、絶えないのは「恋愛」についての悩みであり、開始当初から多く掲載されている。他にも家族、対人関係、進路、病気、心理など多種多様な相談が寄せられ、その中身も微笑ましい他愛のないものから、明らかに警察に通報すべき深刻なものまで様々である。相談者も非常に幅広く、下は十代の若者から、上は老人までとほぼ全ての年齢層に渡っている。
回答者はそれぞれの知識、人生経験に従い親身なアドバイスを送るが、その悩みによっては(明らかに相談者の側に非があるような内容も少なくない)、逆に厳しい言葉を相談者に向けることもある[3]。また法律、健康に関する相談については、「近くの法律相談所(病院)に行くことをおすすめします」といった文章が末尾に来ることが多い。
主な回答者
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
- いしいしんじ
- 上野千鶴子
- 海原純子[4]
- 大野裕
- 大日向雅美[5]
- 大森一樹[6]
- 小川仁志
- 尾木直樹
- 落合恵子[7]
- 最相葉月[8]
- 里中満智子
- 重松清
- 瀬戸内寂聴
- 高橋秀実
- 立松和平
- 出口治明
- 出久根達郎[9]
- 土肥幸代
- 野村総一郎[10]
- パトリック・ハーラン
- 樋口恵子
- 久田恵[11]
- 藤原正彦[12]
- 増田明美[13]
- 眉村卓
- 山口恵以子
応募方法
[編集]- 郵便番号100-8055 読売新聞東京本社生活部「人生案内」係
- プライバシー保護の観点から紙上での氏名掲載は匿名(例:「○×県・Y子」)だが住所・氏名・年齢・職業(学校名・学年)・電話番号は必ず書くこと。
- 人生案内欄のQRコードを読み取ってすぐに投稿することもできる。
- メールによる投稿はjinsei@yomiuri.com
- 法律問題や病気の相談は受け付けない。
その他読売新聞の読者参加企画
[編集]脚注
[編集]- ^ 『きょうも誰かが悩んでる -「人生案内」100年分』中央公論新社、2015年6月。ISBN 978-4-12-004736-7。
- ^ 『大正時代の身の上相談』筑摩書房、2002年2月。ISBN 978-4480037107。
- ^ “「こんなクズ、産むんじゃなかった」 読売「人生案内」母親と「痛快回答」に話題沸騰”. J-CASTニュース (2016年5月20日). 2016年6月21日閲覧。
- ^ 『家族のなかの弱者と強者 - 読売新聞「人生案内」より』集英社、2008年10月。ISBN 978-4083331053。
- ^ 『「人生案内」 孫は来てよし、帰ってよし』東京堂出版、2013年6月。ISBN 978-4490208313。
- ^ 『あなたの人生案内』平凡社、2001年1月。ISBN 978-4582829518。
- ^ 『人生案内 - 自分を育てる悩み方』岩波書店、2002年11月。ISBN 978-4004308126。
- ^ 『辛口サイショーの人生案内』ミシマ社、2015年12月。ISBN 978-4903908717。
- ^ 『人生案内 - 出久根達郎が答える366の悩み』白水社、2015年2月。ISBN 978-4560084199。
- ^ 『人生案内 - ピンチをのりきる変化球』日本評論社、2013年1月。ISBN 978-4535563032。
- ^ 『女の悩みは男の数ほど - 久田恵の人生案内』洋泉社、2005年2月。ISBN 978-4896918946。
- ^ 『藤原正彦の人生案内』中央公論新社、2006年11月。ISBN 978-4120037870。
- ^ 『認めて励ます人生案内』日本評論社、2013年5月。ISBN 978-4-535-56318-6。
- ^ 人生案内相談募集