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五味

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

五味(ごみ)は、5つのを意味する。ただし、場合によって意味するものは違う。

五基本味

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基本味(きほんあじ)、五原味とも言う。味蕾から味覚神経を伝ってで認識できる、味覚の根本となる5つの要が発見した「うま味」を加えたもの。

  1. 甘味
  2. 酸味
  3. 塩味
  4. 苦味
  5. うま味


五行

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中国の五行説では、5つで木・火・土・金・水の五行に対応している。

  1. 酸味 - 木
  2. 苦味 - 火
  3. 甘味 - 土
  4. 辛味 - 金
  5. 塩味(鹹) - 水


四川料理

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四川料理においては一般的に以下の五味が基本とされている。これらに苦み、香味を加えて七味が四川料理の基本とする説もある[1]

  1. 山椒の痺れるような味 - 麻
  2. 辛味 - 辣(唐辛子に限定しない)
  3. 甘味 - 甜
  4. 塩味 - 鹹
  5. 酸味 - 酸

仏教

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仏教では、を精製する過程における、五段階の味を指す。

  1. 乳味
  2. 酪味
  3. 生酥味(しょうそみ)
  4. 熟酥味
  5. 醍醐味

醍醐味とは精製の段階を経て美味となった最高級の風味や乳製品を指し、このことから物事の真のおもしろさや仏教での衆生に例えられる(涅槃経による五味相生の譬)。


アーユルヴェーダ

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インド伝統医学のアーユルヴェーダでは味覚を6つに分け、毎食6種類の「味(ラサ)」を食べることが望ましいとされる。

  1. 甘味 - madhu(マドゥー)
  2. 酸味 - amla(アムラ)
  3. 塩味 - lavana(ラヴァナ)
  4. 辛味 - katu(カトゥ)
  5. 苦味 - tikta(テクタ)
  6. 渋味 - kashaya(ケシャイ)


清酒の五味

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清酒の五味は次のように表現される[2]

  1. 甘味 - ブドウ糖オリゴ糖グリセリンブチレングリコール等の糖や多価アルコールグリシンアラニンプロリン等のアミノ酸
  2. 辛味 - エチルアルコールアルデヒド類等
  3. 酸味 - コハク酸乳酸等の酸類
  4. 苦味 - コリンチラミン等のアミンヒスチジンアルギニンバリンイソロイシン等のアミノ酸
  5. 渋味 - チロシン無機塩の一部


関連項目

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脚注

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  1. ^ 新・中国料理大全 4 四川料理:』小学館〈新中国料理大全〉、1997年、137頁。ISBN 9784096808641https://books.google.co.jp/books?id=O\_UoNwAACAAJ 
  2. ^ 小泉武夫(著)『酒の話』講談社現代新書、1991年5月17日。ISBN 4-06-145676-8