二硫化セレン
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IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
Drugs.com | monograph |
胎児危険度分類 |
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識別 | |
CAS番号 | 7488-56-4 |
ATCコード | D01AE13 (WHO) |
PubChem | CID: 24087 |
ChEMBL | CHEMBL1200680 |
別名 | Selenium sulfide |
化学的データ | |
化学式 | S2Se |
分子量 | 143.09 |
物理的データ | |
密度 | 3 g/cm3 |
融点 | 111 °C (232 °F) |
沸点 | 118 - 119 °C (244 - 246 °F) (分解) |
水への溶解量 | 無視できるほど mg/mL (20 °C) |
二硫化セレン | |
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危険性 | |
EU分類 | T N |
Rフレーズ | R23/25, R33, R50/53 |
Sフレーズ | S20/21, S28, S45, S60, S61 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
二硫化セレン(英語:Selenium disulfide)は、化学式:SeS2で表される無機化合物で、セレンの硫化物である[1]。
抗真菌薬など医学用途で使用される。WHO必須医薬品モデル・リストにおいて、医療制度で必要とされる最も効果的で安全な医薬品である[2]。
薬用
[編集]癜風や脂漏性湿疹の治療に使われ、シャンプーやローションに添加されて患部に処方される[5]。
副作用として、脱毛、肌のかぶれ、衰弱、倦怠感、毛髪の変色などがある[5]。2-5歳未満の小児には推奨されていない[5][6] 。妊娠または授乳中の使用は研究されていない[7]。
発がん性
[編集]現在、動物の発癌性物質としてされている唯一のセレン化合物は、セレンモノスルフィド(SeS)である[8]。また二硫化セレンは摂取した際は発がん性が高いとされているが、皮膚接触での発がん性はないとされ、普通にフケ防止シャンプーとして使う分には、問題ないとしている[9]。
化学組成
[編集]二硫化セレンは大体SeS2の組成を有し、硫化セレンと呼ばれることもある。 しかし、純粋な化合物ではなく、全体的なSe:S比が1:2である混合物である。この化合物はSenS8−nと原子の数が変動し、SおよびSe原子を含むSe-S環を形成する[10]
多くの硫化セレンは、77Se-NMRで検出できることが知られている[11]。
出典
[編集]- ^ Mitchell, Stephen C. (2003) (英語). Biological Interactions Of Sulfur Compounds. CRC Press. p. 174. ISBN 9780203362525
- ^ “WHO Model List of Essential Medicines (19th List)”. World Health Organization (April 2015). 8 December 2016閲覧。
- ^ Perrigo. Selenium sulfide 2.5% lotion prescribing information. Bronx, NY; 2007 Jan.
- ^ AHFS Drug Information 2007. McEvoy GK, ed. Selenium sulfide. Bethesda, MD: American Society of Health-System Pharmacists; 2007: 3521–22.
- ^ a b c WHO Model Formulary 2008. World Health Organization. (2009). p. 297. ISBN 9789241547659 8 December 2016閲覧。
- ^ “Selenium Sulfide”. The American Society of Health-System Pharmacists. 8 January 2017閲覧。
- ^ “Selenium sulfide topical Use During Pregnancy | Drugs.com”. www.drugs.com. 13 January 2017閲覧。
- ^ “selenium compounds”. 2017年2月21日閲覧。
- ^ U.S. Agency for Toxic Substances and Disease Registry, 1997
- ^ Cyclic selenium sulfides R. Steudel, R. Laitinen, Topics in Current Chemistry, (1982), 102, 177-197
- ^ Pekonen, Pentti.; Hiltunen, Yrjō; Laitinen, Risto S.; Pakkanen, Tapani A. (1991). “Chalcogen ring interconversion pathways. 77Se NMR spectroscopic study of the decomposition of 1,2,3,4,5-Se5S2 to 1,2,3,4,5,6-Se6S2 and 1,2,3,4-Se4S2”. Inorganic Chemistry 30 (19): 3679. doi:10.1021/ic00019a022.
関連項目
[編集]- エボリューション (映画):対エイリアン用の切り札として使用される
- ジンクピリチオン:シャンプー等の形で使用される抗真菌薬
- ケトコナゾール:シャンプー等の形で使用される抗真菌薬