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二町谷の漣痕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トンビ山に見られる二町谷の漣痕
小島に見られる二町谷の漣痕

二町谷の漣痕(ふたまちやのれんこん)は神奈川県三浦市二町谷地区(同市海外町(かいとちょう)地先)に所在する神奈川県指定天然記念物である。

概要

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三浦層群三崎層内に位置する露頭から観察可能であり、陸側のトンビ山やそれに続く小島、道路わきの岩礁に見られる。1957年2月19日に神奈川県指定天然記念物となっており、県指定天然記念物の登録名は「漣痕(波調層)」である[1][2]。しかし「漣痕」と称されているが、後述の通り現在では二次的な地層の変形によって生じたものと考えられている[3]

成因

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成因について、様々な解釈がなされてきた。1978年に神奈川県教育委員会によって編纂された「神奈川県文化財図鑑」においては名称の通り漣痕であると記されている[4]が、小島 (1980)スランプ褶曲であると考えた[5]柴田 (2009)はコンボルート葉理[注釈 1]であると結論付けた[2]

所在地

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注釈

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  1. ^ コンボリュート層理(英語: convolute lamination)とも。主に堆積岩においてみられる波状の葉理のこと[6]

脚注

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  1. ^ a b 神奈川県文化財目録” (PDF). 神奈川県. p. 77 (2020年5月1日). 2020年8月9日閲覧。
  2. ^ a b 柴田健一郎; 蛯子貞二 (2009-03-30). “三浦市二町谷の神奈川県指定天然記念物「漣痕(波調層)」の成因” (PDF). 横須賀市博物館研究報告(自然科学) (横須賀市自然・人文博物館) 56: 1-8. ISSN 0513-2622. https://www.museum.yokosuka.kanagawa.jp/wp/wp-content/uploads/2020/07/S56-1_Shibata_and_Ebiko_2009.pdf 2020年8月9日閲覧。. 
  3. ^ 神奈川県三浦市白石町”. ひと昔前の写真が語る神奈川の地質. 神奈川県立生命の星・地球博物館. 2020年8月10日閲覧。
  4. ^ 神奈川県教育委員会 (1978). 神奈川県教育庁社会教育部文化財保護課. ed. 史跡名勝天然記念物篇. 神奈川県文化財図鑑. OCLC 838750113 
  5. ^ 小島伸夫「三浦半島南西部の三崎累層にみられる乱堆積層について(第1報)」『地質学雑誌』第86巻第5号、1980年5月15日、313-326頁、doi:10.5575/geosoc.86.313ISSN 1349-9963NAID 1100030247602020年8月10日閲覧 
  6. ^ コンボリュート層理」『岩石学辞典』https://kotobank.jp/word/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%88%E5%B1%A4%E7%90%86コトバンクより2020年8月10日閲覧 

関連項目

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座標: 北緯35度08分45秒 東経139度36分54秒 / 北緯35.145931度 東経139.614864度 / 35.145931; 139.614864