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卓越風

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
主風から転送)

卓越風(たくえつふう、英語:prevailing wind)とは、特定の地方及び特定の期間において吹く、最も頻度が多い風向の[1]風配図(ウインドローズ、wind rose)によって表現される。

大気循環における卓越風

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地球上の大気循環では以下のような地表風がみられる。

  • 北極や南極では寒冷なために気圧が高く(極高圧帯)、亜寒帯低圧帯に向かって極東風が吹き出す[2]。極東風は地球の自転による転向力の影響で東風となるが、あまり一定していない[2]
  • 南北両半球の回帰線付近の上層では、赤道側から極に向かう流れと赤道に向かう流れが収束し、下降気流となり高圧帯 (亜熱帯高圧帯)となっている[2]。この亜熱帯高圧帯から高緯度側に偏西風、低緯度側に貿易風が吹き出している[2]。偏西風は地球の自転による転向力の影響で北半球では南西偏西風、南半球では北西偏西風となる[2]。また貿易風も転向力の影響で北半球では北東貿易風、南半球では南東貿易風となる[2]
  • 赤道付近では貿易風の収束によって赤道低圧帯が形成され、上空5km前後には赤道西風が吹いている[2]

なお、季節的に交替する卓越風系のことを季節風(モンスーン)という[3]

脚注

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  1. ^ 瀬戸口 剛「積雪寒冷都市のための風雪シミュレーションを用いた高層街区と中層街区の風雪影響の比較」『日本建築学会計画系論文集』第72巻第619号、日本建築学会、2007年、106頁。 
  2. ^ a b c d e f g 早瀬 吉雄「「水文」から見た自然資源の問題点と自然資本の将来戦略(I)」『水利科学』第38巻第5号、日本治山治水協会、1994-1995、1-23頁。 
  3. ^ 2 季節予報に関わる大気・海洋現象 - 気象庁

関連項目

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