丸谷明夫
まるたに あきお 丸谷 明夫 | |
|---|---|
| 生誕 |
1945年9月5日 滋賀県 |
| 死没 | 2021年12月7日（76歳没） |
| 死因 | 膵頭部がん |
| 国籍 |
 日本 |
| 活動期間 | 1964年 - 2021年 |
| 雇用者 | 大阪府教育委員会 |
| 著名な実績 | 2021年9月現在、全日本吹奏楽コンクール高校の部に41回出場、そのうち32回金賞を獲得 |
| 受賞 |
第1回音楽教育復興賞 第54回読売教育賞 大阪市市民表彰 文化功労 平成26年度大阪文化賞 |
丸谷 明夫（まるたに あきお、1945年9月5日 - 2021年12月7日）は、日本の吹奏楽指揮者[1]。大阪府立淀川工科高等学校教諭・吹奏楽部顧問[2]、大阪音楽大学客員教授[2]、一般社団法人全日本吹奏楽連盟理事長[3]を務めた。愛称は丸ちゃん[4]。日本の吹奏楽界で知名度の高い指揮・指導者であった[5]。
略歴
[編集]1945年（昭和20年）9月5日に滋賀県に生まれる[1]。中学生の時に吹奏楽を始める[6]。工業高等学校を卒業後、1964年（昭和39年）に実習助手として大阪府立淀川工業高等学校（現在の大阪府立淀川工科高等学校）に赴任し、同校吹奏楽部を指導しながら大阪工業大学に通う[6][2]。教員免許を取得後、電気科の授業を担当[6]。
1974年（昭和49年）に全日本吹奏楽コンクール全国大会に関西代表として初出場[6]。翌1975年（昭和50年）の全国大会で金賞を初受賞[7]。1988年（昭和63年）の全国大会では、指揮者として全国大会に通算15回出場した功績により「長年出場指揮者表彰」を受ける。1989年（平成元年）の全国大会で5年連続の金賞受賞を達成、その功績により翌1990年（平成2年）、全国大会に招待され「特別演奏」と銘打ったエキシビション演奏を披露した。2021年（令和三年）12月現在、全日本吹奏楽コンクール高校の部に通算41回出場、そのうち32回金賞を獲得しており、いずれも全国最多を記録している[8]。その活躍により、2014年（平成26年）に大阪文化賞を受賞した[2]。
2011年（平成23年）1月1日に大阪府立淀川工科高等学校より「名誉教諭」の称号を与えられる[6][9]。2013年5月24日に一般社団法人全日本吹奏楽連盟副理事長から理事長となる[10][11]。2014年4月に大阪音楽大学特任教授から客員教授となる[12][13]。2021年5月の定時総会をもって4期8年務めた理事長を退任した。
2021年（令和3年）12月7日、膵頭部がんのため、死去[14]。76歳没。
2022年（令和4年）11月20日、「丸谷明夫先生ありがとう」と題した偲ぶ会が大阪城ホールで開催され、淀工吹奏楽部や卒業生、府内の吹奏部選抜に市立尼崎高校など、およそ300名による合同演奏で追悼された[15]。
人物
[編集]- 小学生の時に母親を亡くし、父親の仕事もうまくいかず、貧乏生活を送っていたという[10]。
- 2014年（平成26年）に引退を考えていたが、生徒からのメールを受けさらに勉強を続けていくとインタビューで語っている[16]。
- 自主性を尊重する[17]。
- 2021年（令和3年）には体調を崩したことで吹奏楽部の指導が難しくなり、生徒の判断によって淀川工科高等学校は第69回全日本吹奏楽コンクールの予選となる第71回関西吹奏楽コンクールへの出場を辞退した[18]。
メディア出演
[編集]- テレビ
- ETV特集名物先生シリーズ〜一緒にええ音作ろう（1999年、NHK教育）[19]
- ドキュメントにっぽん〜みんなで吹いたら日本一（2000年、NHK総合）[19]
- ブラスの星、淀工（2002年、朝日放送）[19]
- ニュースステーション（2002年、朝日放送）[19]
- 1億人の大質問!?笑ってコラえて!〜吹奏楽の旅（2004年、日本テレビ）[19]
- 題名のない音楽会（2009年5月17日[20]、2009年5月24日[20]2012年10月14日[21]、2014年6月15日[22]、2014年6月22日[23]、2014年11月23日[1]、テレビ朝日）
- 地方発 ドキュメンタリー〜「自分の心が音やねん」（2014年12月2日、NHK総合）[24]
- ラジオ
- 吹奏楽の時間（2011 - 2021年、朝日放送ラジオ）[19] - 生前唯一のレギュラー番組
- おはようパーソナリティ道上洋三です（朝日放送ラジオ） - 音楽関連の話題を取り上げる場合や、番組から派生したコンサートを開催する場合に随時出演。
- 記事
作品
[編集]- 書籍
- 吹奏楽ハンドブック ISBN 978-4-636-86423-6
- 発行年月：2011年4月
- 販売元：ヤマハミュージックメディア
- 必ず役立つ吹奏楽ハンドブック からだメンテナンス編 ISBN 978-4-636-90089-7
- 発行年月：2014年1月
- 販売元：ヤマハミュージックメディア
- CD
- マルタニズム[26]
- 品番：AVCL-25743
- 発売日：2012年8月8日
- 発売元：avex-CLASSICS
- DVD
- マルタニズム 完全版
- 品番：AVBL-25531
- 発売日：2012年8月29日
- 発売元：avex-CLASSICS
- Blu-ray
- マルタニズム 完全版
- 品番：AVXL-25532
- 発売日：2012年8月29日
- 発売元：avex-CLASSICS
受賞歴
[編集]- 第1回音楽教育復興賞（1992年）[19]
- 第54回読売教育賞（2005年、読売新聞社）[19]
- 大阪市市民表彰 文化功労（2010年、大阪市）[19]
- 平成26年度大阪文化賞（2014年、大阪府）[2]
脚注
[編集]- ^ a b c “2014年11月23日放送内容”. 題名のない音楽会. テレビ朝日. 2015年3月26日閲覧。
- ^ a b c d e 平成26年度大阪文化賞の受賞者の決定について“受賞者について” (PDF). 報道発表資料. 大阪府 (2014年12月24日). 2015年3月26日閲覧。
- ^ “丸谷明夫さんに大阪文化賞 淀川工科高の吹奏楽部顧問”. 産経ニュース (産業経済新聞社). (2015年1月6日) 2015年3月26日閲覧。
- ^ “日本の宝物・吹奏楽！”. キャンディーちゃんの題名日記 (2009年5月17日). 2015年3月26日閲覧。
- ^ http://www.jas-wind.net/pdf/academy10.pdf
- ^ a b c d e 村瀬成幸 (2011年5月16日). “吹奏楽も努力も日本一に 大阪府立淀川工科高校「名誉教諭」丸谷明夫さん”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社) 2015年3月26日閲覧。
- ^ “大阪文化賞に丸谷さん 淀川工科高・吹奏楽部顧問”. 大阪日日新聞 (新日本海新聞社大阪本社). (2015年1月7日). オリジナルの2015年1月16日時点におけるアーカイブ。 2015年3月26日閲覧。
- ^ “淀川工科「仕方ないと思うけど残念」 吹奏楽コン中止：朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年9月10日閲覧。
- ^ 校長の主な挨拶“吹奏楽部見学会でのあいさつ” (PDF). 学校概要. 大阪府立淀川工科高等学校 (2011年12月17日). 2015年3月26日閲覧。
- ^ a b 2011年度“vol.219” (PDF). 広報誌「MUSE」. 大阪音楽大学 (2011年9月15日). 2015年3月26日閲覧。
- ^ 『丸谷明夫特任教授が一般社団法人全日本吹奏楽連盟の理事長に選出されました』（プレスリリース）大阪音楽大学、2013年5月30日。オリジナルの2013年9月29日時点におけるアーカイブ。2015年3月26日閲覧。
- ^ a b c “2013年度”. メディア出演情報. 大阪音楽大学. 2015年3月26日閲覧。
- ^ 『2014年度 客員教授の新就任』（プレスリリース）大阪音楽大学、2014年4月8日。2015年3月26日閲覧。
- ^ 吹奏楽の名指導者、丸谷明夫さん死去 全日本吹奏楽連盟の前理事長 - 朝日新聞デジタル 2021年12月8日
- ^ 大蔦幸 (2022年11月20日). “「丸ちゃん」に贈るアルメニアン・ダンス 教え子らが大阪でしのぶ会”. 朝日新聞デジタル (株式会社朝日新聞社) 2022年11月23日閲覧。
- ^ “練習に面白さ重視 大阪文化賞の丸谷さんに聞く”. 大阪日日新聞 (新日本海新聞社大阪本社). (2015年1月12日) 2015年3月26日閲覧。
- ^ “思いを“音”に……（丸谷 明夫 先生）”. m8portal.com. エムハチポータル. 2020年1月28日閲覧。
- ^ “生徒が決めた吹奏楽コンクール辞退 「かわいそう」で終わらせない：朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年9月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “吹奏楽客員教授 丸谷 明夫”. 学校法人大阪音楽大学教員情報. 大阪音楽大学. 2015年11月25日閲覧。
- ^ a b “「題名のない音楽会」吹奏楽特集 放送決定！” (PDF). 全日本吹奏楽連盟. 2015年3月26日閲覧。
- ^ “2012年10月14日放送内容”. 題名のない音楽会. テレビ朝日. 2015年3月26日閲覧。
- ^ “2011年6月15日放送内容”. 題名のない音楽会. テレビ朝日. 2015年3月26日閲覧。
- ^ “2011年6月22日放送内容”. 題名のない音楽会. テレビ朝日. 2015年3月26日閲覧。
- ^ “地方発 ドキュメンタリー｜2014/12/02（火）放送”. TVでた蔵. ワイヤーアクション. 2015年9月12日閲覧。
- ^ “2014年度”. メディア出演情報. 大阪音楽大学. 2015年11月25日閲覧。
- ^ “New Release”. avex-CLASSICS. 2015年3月26日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
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