丸山繁雄
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丸山 繁雄(まるやま しげお、1951年6月22日 - )は、ジャズボーカリストである。
略歴
[編集]新潟県立高田高等学校卒業後(22回生)[1]、早稲田大学第一文学部に入学。在学中に早稲田大学モダンジャズ研究会に入会、ジャズボーカリストとしての演奏活動を始める。
第一線の音楽家として多方面にわたる音楽活動(後述)を行っている。またジャズならびにアフリカ系アメリカ人文化の研究者である[2]。博士(芸術学)(日本大学、2011年)。さらに日本大学芸術学部音楽学科、自身主宰の「丸山繁雄ボーカルスクール」で後進の指導にあたっている。
日本初の業績
[編集]- 早稲田大学モダンジャズ研究会初のボーカリスト
- ビッグバンドを率いた最初のボーカリスト(1984年-)
- リーダーとして弦楽四重奏団とコラボレーションした最初のボーカリスト(1987年)
- Jon Hendricks(Vocalese創始者の一人)と最初に共演したボーカリスト(1990年)
- 「スイングジャーナル」誌第1回および第2回批評家投票ボーカル部門第1位(1990年)個人事務所所属にしての快挙
- Verve Recordsにてリーダー作を発表した初のボーカリスト
- The Vintage Song Book(Verve Records、2001年)
演奏歴
[編集]- 1974年 小谷教夫トリオにてプロデビュー。その後「銀河鉄道」丸山(Vo、リーダー)本多俊之(As)・向井滋春(Tb)・古澤良次郎(Ds)で活動。(プロデュース:新宿ピット・イン)
- 1981年 A Young Father's Song 発表記念日本縦断ツアー。
- 1983年 「酔狂座」結成。結成当時の主要メンバーは井上淑彦、米田正義、望月英明。全国ツアーを行った。
- 1984年「酔狂座」を核としたビッグバンド「丸山繁雄酔狂座オーケストラ」を結成。月例マラソン・コンサートをピット・イン等で行った。また「日仏会館ホール」でのリサイタルを同年より11年連続で行った。
- 1990年 Jon Hendricks と共演。
- 1992年 「所沢市民会館ミューズ」落成記念コンサート。
- 1993年 「酔狂座オーケストラ」にて「第2回ヤマハ・ジャズ・フェスティバル」出演。
- 1994年「Kick Off」発売記念リサイタル。
- 1997年6月 - 2000年6月 月例ライブレコーディング「丸山繁雄 The Vintage Song Book」を池袋「Kenny's Bar」にて開催[3]。
- 1997年8月 「モントレー・ジャズ・フェスティバル・イン・能登」に特別出演。
- 1999年10月 「阿佐ヶ谷ジャズ・ストリート」に出演。
- 2000年4月 「音楽の実験室」(相模原市民文化財団主催)に米田正義(P)とのデュオで出演。池宮正信と共演。
- 2011年10月 ホテルニューオータニ佐賀でディナーショー開催(佐賀Jazz Aid主催)。山口真文、土岐英史、吉岡秀晃他と共演。
- 2011年10月 「丸山繁雄スーパー・ジャズ・ボーカル・ダンモ・オールスターズ」を率いて、早稲田大学モダンジャズ研究会創立50周年記念コンサート「ダンモ50」(恵比寿・ザ・ガーデン・ホール)に出演[4]。
- 2012年3月「丸山繁雄先生の博士号取得を祝う会」をアルカディア市ヶ谷/私学会館にて開催。
- 2013年3月 Jon Hendricks と13年ぶりの共演(新宿「ジャズ・スポットJ」、金沢「石川県野々市市文化会館」、名古屋「Jazz Inn Lovely」)。
- 2014年2月 練馬文化センター開館35周年記念コンサート「丸山繁雄酔狂座+JAZZ相談室」。友情出演:瀬川昌久、タモリ、早稲田大学ニューオルリンズジャズクラブ、早稲田大学モダンジャズ研究会。
ディスコグラフィ
[編集]- A Young Father's Song(アケタズ・ディスク、1981年)AD-11LP [5] ウルトラ・ヴァイヴ より2010年2月15日にCDにて再発/CDSOL1118
- YuYu(花工房/アケタズ・ディスク、1987年)AD-22LP [5]
- プナカへの道(花工房、1989年)HD002
- Sweet Lorraine(日本クラウン、1990年)BRJ-7204「Norman Simmonsトリオ」Norman Simmons(p) Lyle Atkinson(b) Kenny Washington(d) とともにニューヨークにてレコーディング。
- Kick Off(キングレコード、1994年)
- 丸山繁雄 The Vintage Song Book(ヴァーヴ・レコード、2001年)UCCJ-2005。
著書/記事
[編集]- Jazz Vocal Repertory Vol.1~3(単著、リットーミュージック)
- ぼくの細道(連載コラム、スイング・ジャーナル、1987年 - 89年)
- 名曲ダイアリー(連載コラム、東京タイムズ他全国8紙、1989年 - 91年)
- アメリカの芸術(分担執筆、弘文堂、1995年)
- ガーシュインとジャズ、そしてジャズとガーシュイン(コラム、音楽芸術1998年9月号、音楽の友社、1998年)
- クラシック音楽事典(分担執筆、平凡社、戸口幸策監修、2001年)
- ジャズマンとその時代(単著、弘文堂、2006年)
- 名曲の旅(連載コラム、新潟日報、2013年)
新聞掲載
[編集]- 2012年3月 博士号取得について、朝日新聞「ひと」欄[6]。
メディアへの出演
[編集]- 1985年 「男はつらいよ 寅次郎恋愛塾」(松竹映画、山田洋次監督)
- 1990年 - 1991年 「オール・ジャパン・ジャズ・エイド」(日本テレビ)
- 1998年7月 「テレビ・ジャマー」(衛星放送)
- 1999年10月 「生き生き倶楽部」(NHKラジオ)
- 2012年7月
- 2013年3月 「笑っていいとも」、「笑っていいとも増刊号」(フジテレビ)。Jon Hendricsと共演。
教育/研究歴
[編集]- 1987年 - 日大芸術学部音楽学科講師[7]。作曲・理論コース担当
- 1998年 - The Language Assimilation Phenomenon of African-American Music(アフリカンーアメリカン音楽の言語同化現象)の研究
- 2008年 - Mr.Jazz Vocal 丸山繁雄 Vocal Jazz Workshop(六本木サテンドール定例開催)
- 2009年 - 2012年 Mr.Jazz Vocal 丸山繁雄 丸山ジャズ大学(社会人のためのジャズ講座、渋谷ヤマハ・ミュージック・アヴェニュー)
- 2011年 博士(芸術学、日本大学)
- 2012年 戸口純先生特別講座・現代アメリカの即興音楽(「ジャズ概論」「インプロビゼーション」特別講義、日本大学芸術学部)
- 2013年 - ジャズ・マンとその時代(早稲田大学オープンカレッジ、早稲田大学大隈講堂)
チャリティー活動
[編集]- 1987年11月 ブータン国ユニセフ・チャリティーコンサート(芝増上寺大殿にて、浄土宗東京教区青年会主催)。
- 1989年 一連のユニセフ・チャリティーにて、ブータン国に保健所二カ所建設。
- 2012年7月 東日本大震災復興チャリティ「R!JAZZ in 練馬」実行委員長ならびに出演[8]。
評価/受賞歴
[編集]- 1983年 明田川荘之「日本ジャズ界に前例を見ない知的革新性」。
- 1990年 「スイングジャーナル」誌第1回批評家投票ボーカル部門第1位。
- 1990年 Jon Hendricks "The most valuable singer."
- 1991年 「スイングジャーナル」誌第2回批評家投票ボーカル部門第1位。
- 1999年 Dr. Samuel McNeely (Tulane University, New Orleans) 「全米のジャズ研究界に未踏の分野」(アフリカンーアメリカン音楽の言語同化現象の研究に対し)、単なる驚きを越えて、奇跡的と言うべき演唱。」「もっとも困難なメロディーやテンポをこれまで聞いたどのアメリカ人歌手よりも完璧に、ネイティブのトリオに融合して表現。」(アルバム「Sweet Lorraine」に対し)、「あらゆるジャンルにインターナショナルな芸域を示す才能。」(アルバム「プナカへの道」に対し)
- 2004年 練馬区地域文化振興課主催「アカペラ・コンテスト」審査員長[9]。
- 2013年 Jon Hendricks "Shigeo is Brilliant","Shigeo He's the one"
家族
[編集]妻(若見匠風僖)と次男(若見匠祐助)は家元として若見匠流日本舞踊を運営している[10]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 新潟県立高田高等学校交友会東京支部Web
- ^ 繁雄, 丸山 (2011). アフリカン・アメリカン音楽の言語同化現象. [丸山繁雄]
- ^ Kenny's Bar Webサイトアーカイブ
- ^ 早稲田大学モダンジャズ研究会50周年記念コンサート記録
- ^ a b アケタズ・ディスク廃盤アナログの紹介
- ^ 朝日新聞3月21日朝刊
- ^ 日大芸術学部音楽学科教員案内
- ^ 東日本大震災復興支援R!JAZZ in 練馬
- ^ 夢・エリア・ねりま アカペラコンテスト 過去の記録
- ^ “若見匠流 日本舞踊教室 池袋駅から徒歩5分”. www.wakamishou.com. 2023年10月30日閲覧。
外部リンク
[編集]- SHIGEO MARUYAMA.COM
- 丸山繁雄 (@shigeo_maruyama) - X(旧Twitter)