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中谷ミチコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

中谷 ミチコ(なかたに みちこ、1981年 - )は、東京出身の美術家彫刻家[1][2]

一般的なレリーフとは異なり凹凸が反転している立体作品を手掛ける[3][4]

略歴

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東京に生まれる[1]。2005年多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業後、ドレスデンに留学。2010年ドレスデン美術大学卒業[1]2012年 文化庁の新進芸術家海外研修制度に採択されて拠点をドレスデンに移す。2014年ドレスデン造形芸術大学マイスターシューラーストゥディウム修了[1]

2010年「VOCA展」(上野の森美術館)奨励賞受賞。2018年「DOMANI・明日」展(国立新美術館)に、「カラスの群れの鮮烈な作品」(岡村幸宣)「空が動く」を出品[5]、「大地の芸術祭」参加。2019年から多摩美術大学彫刻学科講師を勤める[6]。同年、個展「その小さな宇宙に立つ人」開催(三重県立美術館柳原義達記念館)。

2020年8月、幅9メートルのパブリック彫刻《白い虎が見ている》が東京メトロ銀座線虎ノ門駅渋谷方面行ホームに設置される[4][7]。虎ノ門の地名の由来とされる四神白虎」をモチーフに、白い虎のマスクと戯れる少女たちの群像を表した凹型レリーフで[4]、中谷独自の技法による立体表現とその迫力が話題となった[7]。この作品を制作中彼女は「ずっと「原爆の図」の幽霊を背負っているような感覚だった」という[8]

2021年1月、これまでの活動と将来性から選考され新鋭作家に贈られるタカシマヤ美術賞に選ばれた[7]

脚注

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  1. ^ a b c d CV”. MICHIKO NAKATANI. 2021年9月26日閲覧。
  2. ^ <美の新星たち> 中谷ミチコさん 平面と立体、曖昧な境界:中日新聞Web”. 中日新聞Web. 2021年9月26日閲覧。
  3. ^ この独特の手法のきっかけとなったのは、ドレスデン滞在中エルベ川の河岸の草原の中で見たカラスの群れであったという。折り重なって大地をついばむカラスの群れは、全体が黒いかたまりのように見えた。その光景が彼女の「感覚のなかで反転して、世界に開いた穴のイメージへとつながっていった」〔岡村幸宣「帰る場所」(美術館の扉を開く―10)、岩波書店『図書』885号、2022年9月、50頁〕。- 中谷 ミチコ|アートフロントギャラリー | ART FRONT GALLERY”. ART FRONT GALLERY | アートフロントギャラリー. 2021年9月26日閲覧。
  4. ^ a b c 彫刻・中谷ミチコ先生の作品が東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅のパブリックアートに” (jp). 多摩美術大学 アクティビティニュース. 2021年9月26日閲覧。
  5. ^ 岡村幸宣「帰る場所」([美術館の扉を開く]―10)、岩波書店『図書』885号、2022年9月、49頁。
  6. ^ 彫刻学科 | 多摩美術大学 教員紹介”. www.tamabi.ac.jp. 2021年9月26日閲覧。
  7. ^ a b c 中谷ミチコ「引き出しの中のドローイング」(アートフロントギャラリー)”. 美術手帖. 2021年9月26日閲覧。
  8. ^ 岡村幸宣「帰る場所」([美術館の扉を開く]―10)、岩波書店『図書』885号、2022年9月、50頁。

外部リンク

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