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日本中毒情報センター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中毒110番から転送)
公益財団法人日本中毒情報センター
Japan Poison Information Center.
創立者 日本救急医学会
団体種類 公益財団法人
設立 1986年7月24日
所在地 茨城県つくば市天久保1丁目1番地1
法人番号 6050005010703 ウィキデータを編集
活動内容 化学物質等に起因する急性中毒等について、一般国民及び医療従事者等に対する啓発、情報提供等を行う
基本財産 20億5,161万7,734円
ウェブサイト www.j-poison-ic.jp ウィキデータを編集
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公益財団法人日本中毒情報センター(にほんちゅうどくじょうほうセンター)は、茨城県つくば市に本部を置く公益財団法人である。「中毒110番」の運営で知られる。英文名称はJapan Poison Information Center(略称 JPIC)。

沿革

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1977年昭和52年)、日本中毒情報センター設立に向けて、日本救急医学会に中毒小委員会が設置された。約10年の準備期間を経て1986年(昭和61年)7月24日、厚生大臣の設立認可を得て、財団法人日本中毒情報センターを設立した。本部事務局は東京都港区に置いた。

発足時は、救命救急センターを中心とした救急医療体制が整備されつつあり、中毒の治療部門の新設は不要とされた。また、分析センターの設置は、救命救急センターとの関連の中で考慮するのが合理的とされた。このような背景から、情報部門のみに特化した最小限必要なシステムとして、日本中毒情報センターが設立された[1]

同年9月9日より、大阪府茨城県の2か所で中毒110番の運営を開始。「大阪中毒110番」は直接運営、「つくば中毒110番」は、財団法人筑波メディカルセンターへの委託事業(2001年8月1日より直接運営に移行)で、両センターで交代制により24時間体制の情報提供を行った。

1994年(平成6年)12月12日より、大阪中毒110番、1996年(平成8年)3月1日からは、つくば中毒110番でダイヤルQ2を導入し、情報提供を有料にした。2006年(平成18年)9月9日からはダイヤルQ2を廃止し、一般向けの情報料を無料にした。2012年(平成24年)には内閣総理大臣の認定を受け、公益財団法人に移行した[2]

事業内容

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定款第3条では、本法人の設立目的として「化学物質等に起因する急性中毒等について、一般国民及び医療従事者等に対する啓発、情報提供等を行うことにより、わが国の医療の向上を図るとともに、広く公益に寄与することを目的とする」と定めている[3]。製造・販売事業者から提供された製品情報、電話相談の追跡調査による中毒症例などの情報を収集・整理し、「中毒110番」を通じた情報提供を行う。対象は洗剤化粧品ボタン型電池たばこなどの家庭用品、農薬工業薬品毒蛇毒キノコ有毒植物などの自然毒サリンなどの化学兵器等多岐にわたるが、ビー玉や硬貨など有毒性の懸念の無い異物誤飲、細菌性食中毒薬物依存症アレルギー放射性同位元素等は対象としていない[4]

厚生労働省の委託事業として「NBC災害・テロ対策研修」を主催。化学テロ発生時には、関係機関への情報提供を行う[5]

中毒110番

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茨城県つくば市大阪府箕面市に、それぞれ一般市民向けと医療機関向け、賛助会員向けの3回線を開設。つくばでは9時から21時、大阪では24時間体制で電話を受け付ける。一般市民向けは情報料無料(通話料金は別途)、医療機関向けは1件あたり2000円の情報料が必要となる。このほか、自動音声応答によるたばこ誤飲専用ダイヤルがある。

2016年度の統計では、受信件数は34,201件(このほか「たばこ専用自動応答電話」6,956件)で、患者の年齢層別では5歳以下が77%を占めた。5歳以下の起因物質別分類では化粧品が最も多く、たばこがこれに次いだ[6]

電話番号は公式サイトを参照。

脚注

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  1. ^ 25周年を迎えた日本中毒情報センター”. ラジオNIKKEI スズケンDIアワー (2011年9月29日). 2018年9月28日閲覧。
  2. ^ 公式サイト「沿革」”. 2018年9月28日閲覧。
  3. ^ 公式サイト「定款」” (PDF). 2018年9月28日閲覧。
  4. ^ 中毒情報センターの利用法」(PDF)『レジデント』第5巻第6号、医学出版、2012年、48-49頁、2018年9月28日閲覧 
  5. ^ 公式サイト「化学災害・化学テロ」”. 2018年9月28日閲覧。
  6. ^ 公式サイト「2016年度受信報告総括」”. 2018年9月28日閲覧。

外部リンク

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