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中村翫助 (2代目)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

二代目 中村翫助(にだいめ なかむら かんすけ、文久3年6月8日1863年7月23日〉 - 昭和2年〈1927年8月1日)とは、明治期から大正期にかけて活躍した歌舞伎役者。屋号は成駒屋、俳名は春魁。

江戸浅草で加賀鳶の子として生まれる。明治5年(1872年)、岩井粂八門下となり舞台に出る。翌年四代目中村芝翫の門人として中村芝次郎と改名。以降東京の小芝居で活躍する。明治23年(1890年)市村座『前太平記擬玉殿』にて、二代目中村翫助を襲名。やがてその実力が認められ明治40年(1907年)には歌舞伎座で、『仮名手本忠臣蔵』の薬師寺次郎左衛門、鷺坂伴内、原郷右衛門の三役に抜擢される。

その後、小芝居に戻るが再び大芝居の舞台に復帰し、六代目尾上菊五郎初代中村吉右衛門と共演し、小芝居で鍛えた歯切れの良い堅実な演技で、名脇役として評価を高めた。

当り役は『四千両小判梅葉』の生馬の眼八、『助六由縁江戸桜』のかんぺら門兵衛、『鬼一法眼三略巻』の菊畑の笠原湛海、『天衣粉上野初花』の北村大膳など。特に敵役に秀でた。実子に三代目尾上鯉三郎がいる。

参考文献

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  • 演劇界『三代の名優』 演劇出版社、1980年
  • 野島寿三郎『歌舞伎人名事典』 日外アソシエーツ、1988年