中村よ志
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中村 よ志(なかむら よし、1909年11月27日 - 2003年8月23日)は、日本の女流洋画家。
経歴
[編集]1909(明治42年)年11月27日、朝鮮の京城(現在のソウル)に生まれる。旧姓、大塚與志。名前はよ志、または与志とも書いた。京都で、日本画家上村松園のもとに住み込みで5年間日本画を修行した後、洋画に転向した。関西美術院の黒田重太郎に師事した[1]。東京の「二科会」展覧会に京城から出品し、1933(昭和8年)年から連続9回入選した[2]。朝鮮美術展覧会にも1935(昭和10)年からずっと出品して、4回特選を得た[3]。
1942(昭和17年)年、医学者・古地図研究家の中村拓と結婚する。敗戦で、1946(昭和21年)年に夫の郷里である福島県伊達郡梁川町(現在の伊達市)に引き揚げた。1948(昭和23年)年、同町で最初の油絵個展を開催する[4]。1952(昭和27)年には東京に移住、「一水会」展に5~6年間出品した後、数年毎に画廊で個展を行なった。2003(平成15年)年8月23日に老衰で死去、享年93歳。
2006(平成18年)年10月には、梁川美術館で「中村よ志油絵回顧展」が開催され[5]、2018(平成30)年の同館「収蔵作品展」でも紹介された[6]。
出典
[編集]- ^ 『梁川町史』第10巻:文化・旧町村沿革、第3章美術・工芸、186頁(1994年)
- ^ 青木茂監修『近代日本アート・カタログ・コレクション』、二科会展示目録、第38巻(昭和5~8年)、第39巻(昭和9~11年)、第40巻(昭和12~14年)、第41巻(昭和15~18年)、ゆまに書房(2002年)
- ^ 朝鮮総督府朝鮮美術展覧会編、『朝鮮美術展覧会図録』、第14回(1935年)~第19回(1940年)、朝鮮総督府朝鮮美術展覧会ほか
- ^ 『梁川町史』第3巻:通史編3:近代・現代、第3章第4節、教育・文化・宗教、581頁(2000年)
- ^ 伊達市『だて市政だより』、2006年10月号、17頁
- ^ “梁川美術館収蔵展2018”. 梁川美術館. 2021年9月30日閲覧。