中塚武司
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中塚 武司(なかつか たけし、1926年11月13日 - 2008年10月30日[1])は、日本の自動車技術者。元車体工業株式会社社長。元いすゞ自動車株式会社理事。
エンジンの設計をはじめ、制御技術、タイヤ、新素材、サスペンションなど自動車を構成するほぼ全ての技術に携わり、日本の自動車技術の発展に著しく貢献した。
業績
[編集]日本初の空気ばね車や電子制御によるディーゼルエンジン、新素材、4輪独立懸架乗用車、4WD車、電子制御機械式自動変速機などの新技術を開発した。とりわけ、1955年に行った空気ばねの研究・開発は、後の東海道新幹線における同技術の先鞭となった。また、自動車運動の解析及び理論化に努め、さらに人間工学や環境工学、医学、生理学的観点から《人間-機械-環境系》という体系を提唱・確立すると共に、従来の“設計者”の枠を実験・研究者の司る範疇にまで拡張し、今日における“技術者”の再定義に寄与した。
経歴
[編集]- 1951年 東京工業大学工学部機械工学科卒業
- 1952年 いすゞ自動車入社
- 1965年 研究部研究室主査
- 1970年 小型車研究生産本部小型車実験研究部部長
- 1976年 取締役 小型車研究生産本部副本部長
- 1977年 東京工業大学講師(1981年まで)
- 1980年 常務取締役 開発本部長補佐
- 1982年 常務取締役 開発本部長
- 1988年 車体工業株式会社 代表取締役社長
- 1992年 株式会社いすゞ中央研究所 会長
- 1994年 いすゞ自動車株式会社 理事
- 2008年 大動脈瘤破裂のため死去[1]
受賞等
[編集]- 1967年 自動車技術会賞 学術賞(自動車の限界特性研究)
- 1983年 発明協会会長賞(急速加熱グロープラグ開発)
- 1991年 PM優秀事業場賞(PM方式設備管理による品質と生産性向上)
- 1992年 科学技術庁長官賞(NAVI-5の開発育成)
- 1992年 自動車技術会賞 技術貢献賞(自動車技術全般への貢献)