中国仏山市女児ひき逃げ事件
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中国仏山市女児ひき逃げ事件(ちゅうごくぶつざんしじょじひきにげじけん)とは、2011年10月13日に発生したひき逃げ死亡事件である。
事件の概要
[編集]2011年10月13日の午後、中国広東省仏山市で両親が目を離した隙に路上に出た女児が、ワゴン車に轢かれた。ワゴン車は一旦停止したものの、もう一度轢いて走り去った。この後、18人の通行人が有ったものの、誰もが無視して助けることをしなかった。さらに女児はトラックにも轢かれた後、廃品回収業の女性に助けられ、病院に搬送された。しかし、心肺停止の状態で危篤であり、2011年10月21日0時32分に死去した。
女児の父親が情報提供のために携帯番号を公開したところ、ワゴン車でひき逃げした男から電話があったが驚いたことに、男は反省するどころかせせら笑いながら「女の子が突然飛び出してきて車にぶつかったので自分は悪くない、逮捕される理由がない」と言い放ったという。さらに、死亡事故であれば罰金が1500ドルであるが、生きていればその10倍以上払わなければならないので、女児を殺すつもりでもう一度轢いたという。
この男とトラックの運転者は、過失傷害(後に女児が死亡したので殺人)容疑で中国の警察に逮捕された。
この事件は世界中のメディアに報道され、中国国内外から通行人たち倫理観に対する怒りと非難が殺到した[1]。
事件の背景には、当時の中国の刑法や罰金制度に欠陥があり、社会道徳の欠如が指摘されている。
脚注
[編集]- ^ “中国で2歳女児ひき逃げ、通行人ら相次ぎ無視に怒り殺到(字幕・18日)”. Reuters.com. 2012年7月28日閲覧。