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世界三大建機展

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Bauma 2010

世界三大建機展(せかいさんだいけんきてん)は、次の3つの世界最大級の建設機械国際見本市の総称。これらの見本市には、世界中の建設機械メーカーや部品メーカーが商品の出展を行なっている。

基本的に、1年ごとにこの順で順次開催される[1]。1986年にはすでに1年ごとに順次開催される現在の形式であった[2]。さらに遡ると、Conexpoは、1969年には6年に1度、米国イリノイ州シカゴで開催されていた[3]。Baumaは、1954年にドイツの展示場で始まり[4]、1971年には2年ごとにミュンヘンで開催されていた[5]

Bauma

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ロゴ
Bauma 2007

Baumaは、Bau(建設)とMaschinerie(機械)を意味する。現在では、アメリカの「Conexpo」、フランスの「Intermat」とともに欧米で開かれている建設機械等に関する展示会のなかで最も大きい展示会となっている[4]。Bauma建機展は、正式には「国際建設機械・建設資材製造機械・建設用車輌専門見本市」と呼ばれ[6]、ミュンヘン見本市会社が主催し、ドイツ機械工業連盟英語版と欧州建設機械工業連合会が後援している[7]

Bauma 1971

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主な展示機は、タワークレーン、油圧トラッククレーン、機械式トラッククレーン、油圧ショベルホイールローダーダンプトラック。日本から3社が出展[5]

Bauma 1986

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主な展示機は、土木機械(ホイールローダー、ロードローラー)、クレーン、舗装機械(アスファルトフィニッシャ)、コンクリート機械(コンクリートポンプ車トラックミキサ)、高所作業車、トンネル機械[2]

  • 期間:1986年4月7日 - 13日
  • 開催場所:ミュンヘン常設見本市会場
  • 会場の総面積:370,000m2(そのうち、屋内展示会場は、90,000m2
  • 出展の国数:24ヶ国
  • 出展社数:1,290社(うち西ドイツ企業 66%。日本から15社が出展)

Bauma 2001

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前回のBauma98から会場が「新ミュンヘン国際見本市会場」になった[6]

  • 期間:2001年4月2日 - 8日
  • 開催場所:新ミュンヘン国際見本市会場
  • 会場の総面積:455,000m2(そのうち、展示会場は、160,000m2
  • 参加者数:390,000人(前回1998年実績:380,000人)
  • 参加者の国数:152ヶ国(前回1998年実績:131ヶ国)

出展企業の多い国とその企業数

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  1. ドイツ:1,247社
  2. イタリア:377社
  3. アメリカ合衆国:119社
  4. イギリス:116社
  5. フランス:76社
  6. オーストリア:65社
  7. オランダ:62社
  8. スイス:45社
  9. スペイン:45社
  10. スウェーデン:40社
  11. フィンランド:33社
  12. 韓国:26社
  13. デンマーク:23社
  14. ベルギー:23社
  15. 日本:21社

日本の主な出展企業

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Bauma 2004

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この回からマイニング技術・鉱山機械に焦点を当てた新セクターMiningが設立された[7]

  • 期間:2004年4月2日 - 9日
  • 開催場所:新ミュンヘン国際見本市会場
  • 参加者数:410,000人
  • 参加者の国数:171ヶ国

出展企業の多い国とその企業数

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  • ドイツ:1,364社
  • ドイツ以外:1,437社(2001年の1,144社の26%増)

(ドイツ以外の出展上位国はイタリア、イギリス、アメリカ合衆国、オーストリア、オランダ、スペイン、フランス、スウェーデン、スイス、トルコ)

Bauma 2007

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前回と比べて屋内会場2棟の増設、屋外会場は新たな会場が拡張された[4]

  • 期間:2007年4月23日 - 29日
  • 開催場所:新ミュンヘン国際見本市会場
  • 会場の総面積:540,000m2(そのうち、屋内会場は、180,000m2
  • 参加者数:500,000人
  • 参加者の国数:190ヶ国

出展企業の多い国とその企業数

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  • ドイツ:1,390社
  • ドイツ以外:1,651社
  • 合計:3,041社
  • 出展国の上位3ヶ国はドイツ、イタリア、イギリス

Intermat

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Intermat 2015

Intermat 2006

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展示されていたのは、主に次の機械。ブルドーザ、ローダー、油圧ショベル、道路建設用機械、破砕機、リサイクル機械、リフティング、ハンドリング、トラック、ボーリング機械、圧縮機、コンクリート機械、測量機械[8]

  • 期間:2006年4月24日 - 29日
  • 開催場所:パリ
  • 会場の総面積:375,000m2
  • 参加者数:200,000人
  • 出展社数:1,500社(75%が国外)

Conexpo

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Conexpo 2008

Conexpoは、Construction Equipment Exposition & Road Show の略[3]。1909年からの歴史と実績を持つ展示会である[9]。Baumaに次ぐ世界第2位の規模といわれている[10]

Conexpo 1969

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  • 期間:1969年2月16日 - 22日
  • 開催場所:国際円形劇場英語版
  • 会場の総面積:屋内展示場 53,000m2、屋外展示 8,000m2(前回1963年の20%増し)
  • 主催:CIMA(建設産業製造業協会)
  • 参加者数:100,000人以上(海外から10,200人。そのうち日本人は1,000人以上)
  • 出展社数:米国内のみで195社

Conexpo 2002

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Conexpo 2008

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前回のConexpo 2005と比べ、展示面積は約4%増、出展社数は約10%増、来場者数は約16%増[9]

  • 期間:2008年3月11日 - 15日
  • 開催場所:ラスベガス・コンベンション・センター
  • 総面積:211,966m2
  • 出展社数:2,182社
  • 来場者数:144,600人(米国以外の130ヶ国から28,000人)

日本の主な出展企業

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  • キャタピラージャパン[11]
特徴のある展示機種
  • キャタピラージャパン社初のエレクトリックドライブシステムを搭載したD7Eブルドーザ(参考出品)
  • Fuel Management System(燃費低減システム)を搭載した988Hホイールローダ(バケット容量7.0m³)
テーマは、「安全」「環境」「IT」
展示機種
  • 小型油圧ショベル:PC138USLC-8(後方超小旋回油圧ショベル)
  • 中型油圧ショベル:PC270LC-8、PC400LC-8
アメリカ販売会社であるTadano America Corporation(テキサス州ヒューストン市)を通じてブースを設けた。
展示機種
展示機種(クローラークレーン
  • SL6000:600USt(550t)吊り
  • CK2500:250USt(227t)吊り
  • CK1000:100USt(90t)吊り
展示機種(以下のクローラークレーンは、OEM供給先である米国Link-BeItブランドで展示された)
  • 138HSL:80USt吊り
  • 298HSL:230USt吊り
  • 548HSL:550USt吊り
酒井重工業のアメリカ現地法人SAKAI AMERICA社は、舗装用ローラ、土工用振動ローラ、小型締固め機械および転圧管理システム等を展示。
展示機種
  • 舗装用ローラ:SW770HF(質逓10t、締固め幅1.7mの高周波仕様) - シリーズ化されており締固め幅2mと2.1mの機種がある
  • 土工用振動ローラ:SV505-1(質量10t、締固め幅2.1m、ダンピングロールをスムースシェルで包ったTFタイプ)、SV610(質量12t、締固め幅2.1m、スムースロールのDタイプ)、SV400-2(質量8t、締固め幅1.7m)、SV510-3(質量10t、締固め幅2.1m)
  • 転圧管理システム:最新の転圧管理システムCIS (Compaction lnformation System) を発表
アメリカ販売・サービス拠点であるKawasaki Precision Machinery (U.S.A).Inc.(ミシガン州グランドラピッズ市)を通じて油圧機器を出展。
主要な展示品
  • 油圧ポンプ:K3VLシリーズ
  • 油圧モータ:M3X/M3Bシリーズ
  • バルブ:パイロット弁PVシリーズ
  • 電磁弁ブロック:5KWE5A

アイチコーポレーションアトラスコブコブリヂストン筑水キャニコムデンヨー古河ロックドリル、古河機械金属、日立建機、IHI建機、コベルコ建機、クボタ、諸岡、日本ニューマチック工業オカダアイヨン住友建機東洋空機製作所ヤンマー建機明和製作所前田製作所横浜ゴムカヤバ工業本田技研工業いすゞ自動車クリヤマ新ダイワ工業トプコン東芝椿本チエイン、鶴見製作所

脚注

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  1. ^ (一社)日本建設機械施工協会 機械部会 ショベル技術委員会. “CONEXPO-CON/AGG 2008 report” (PDF). 建設機械化協会ショベル技術委員会. 2012年5月27日閲覧。
  2. ^ a b 荒川秀一 1986, p. 51-55.
  3. ^ a b 杉山庸夫 1969, p. 63-68.
  4. ^ a b c JCMA第58回海外建設機械化視察団 2007, p. 78-89.
  5. ^ a b 熊谷忠雄 & 亀井茂樹 1971, p. 70-76.
  6. ^ a b 白井一 & 板橋友彦 2001, p. 57-69.
  7. ^ a b JCMA第54回海外建設機械化視察団 2004, p. 63-74.
  8. ^ 第57回JCMA海外建設機械化視察団 2006, p. 40-50.
  9. ^ a b 内田直之 2008, p. 1-2.
  10. ^ a b 藤川茂 2002, p. 55-62.
  11. ^ 河埜修次 2008, p. 3-6.
  12. ^ 梶屋雅俊 & 土田恭仁 2008, p. 7-9.
  13. ^ 森田士朗 2008, p. 10-12.
  14. ^ 藤木大助 2008, p. 13-17.
  15. ^ 藤田健樹 2008, p. 18-21.
  16. ^ 後藤春樹 2008, p. 22-24.
  17. ^ 清水博明 2008, p. 25-28.

参考文献

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  • 杉山庸夫「コネクスポ'69を見る」『建設の機械化』1969年4月、63-68頁。 
  • 熊谷忠雄、亀井茂樹「1971 BAUMA & Leipzig Messe見学記」『建設の機械化』1971年8月、70-76頁。 
  • 荒川秀一「JCMA第34回海外建設機械化視察団報告(BAUMA'86およびCONSTRUMA'86)」『建設の機械化』1986年7月、51-55頁。 
  • 白井一、板橋友彦「JCMA第53回海外建設機械化視察団報告(国際建設機械・建設資材製造機械・建設用車輌専門見本市 bauma2001,The World Fair)」『建設の機械化』2001年6月、57-69頁。 
  • JCMA第54回海外建設機械化視察団「JCMA第54回海外建設機械化視察団報告(国際建設機械・建設資材製造機械・建設用車輌専門見本市 bauma 2004・BAUMA MINING)」『建設の施工企画』2004年6月、63-74頁。 
  • 藤川茂「海外建設機械展示会視察報告(CONEXPO 2002:ラスベガスコンベンションセンターにて)」『建設の機械化』2002年6月、55-62頁。 
  • 第57回JCMA海外建設機械化視察団「フランス・パリ国際土木建設機械見本市ほか(INTERMAT 2006)」『建設の施工企画』2006年6月、40-50頁。 
  • JCMA第58回海外建設機械化視察団「JCMA第58回海外建設機械化視察団報告(1)(国際建設機械・建設資材製造機械・建設用車両・鉱業機械専門見本市 bauma2007・BAUMA MlNlNG)」『建設の施工企画』2007年7月、78-89頁。 
  • JCMA第58回海外建設機械化視察団「JCMA第58回海外建設機械化視察団報告(2)(国際建設機械・建設資材製造機械・建設用車両・鉱業機械専門見本市 bauma2007・BAUMA MlNlNG)」『建設の施工企画』2007年8月、77-84頁。 
  • 内田直之「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(CONEXPO 2008概要と日本メーカ出展状況)」『建設機械』2008年9月、1-2頁。 
  • 河埜修次「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(CONEXPO 2008に見るCATブルドーザおよびホイールローダの技術動向)」『建設機械』2008年9月、3-6頁。 
  • 梶屋雅俊、土田恭仁「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(パワーショベル(中型・小型))」『建設機械』2008年9月、7-9頁。 
  • 森田士朗「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(移動式油圧クレーン - オールテレーンクレーン、ラフテレーンクレーン、トラッククレーン - )」『建設機械』2008年9月、10-12頁。 
  • 藤木大助「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(2008年CONEXPO建機展について - クローラークレーン - )」『建設機械』2008年9月、13-17頁。 
  • 藤田健樹「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(クローラークレーン)」『建設機械』2008年9月、18-21頁。 
  • 後藤春樹「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(米国におけるSAKAIの最新締固め機械について)」『建設機械』2008年9月、22-24頁。 
  • 清水博明「CONEXPO 2008から見た建設機械最新動向(Kawasaki Precision Machinery of America - CONEXPO 2008への油圧機器出展 - )」『建設機械』2008年9月、25-28頁。 

関連項目

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外部リンク

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