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不良少年 (1980年の映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
不良少年
監督 後藤幸一
脚本 中岡京平
原作 結城昌治
ナレーター 二宮さよ子
出演者
音楽 羽田健太郎
撮影 兼松煕太郎
編集 鈴木宏始
製作会社 東映東京
配給 東映
公開 日本の旗 1980年6月14日
上映時間 114分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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不良少年(ふりょうしょうねん)は1980年6月14日に公開された日本映画[1]東映東京撮影所製作・東映配給。結城昌治同名小説(中央公論社刊)が原作[2]。上映時間は90分。

あらすじ

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裕福な家庭に育った少年・澄川隆(金田賢一)が、自身の将来を確かめるために家出、クラブのボーイとして働く。そこで一人の少女・栄子(熊谷美由紀)と知り合う。だが、暴力団事務所の手入れの最中に拳銃を盗み、深夜に不審尋問を受けた警察官を射殺してしまい、運命は大きく狂っていく[1][2]

スタッフ

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出演者

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製作

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金田賢一が1978年に映画『正午なり』(ATG)でデビューし、ブルーリボン賞の第22回新人賞を受け、NHK大河ドラマ獅子の時代』にも抜擢されたことから[2]、成長株と判断して、東映で「ニューアクション・シリーズ」の一環として、金田の売り出しを決めた[2]。東映は過去に岩城滉一、直近では舘ひろしを、また東映セントラルフィルムの「遊戯シリーズ」では、松田優作の売り出しに成功しており[2]、第2、第3の優作が、映画界にも必要とされていた[2]。当時の金田は、舘ひろしや、隆大介清水健太郎永島敏行らとともに、将来性を期待された男優だった[2]。東映の金田評は、若さのせいもあるが、男っぽさは足りないものの、育ちの良さが感じられる人懐っこさ、自分の世界が出来ていて、人を惹きつける要素を兼ね備えていると判断していた[2]。映画関係者は「いかにもボンボン育ちの金田が、ドロップアウト寸前の若者を演じられるかどうか、大型新人だけに今後の俳優生命を占う作品となる」と評した[2]

監督には金田の映画デビュー作『正午なり』でコンビを組んだ後藤幸一を招聘、本作が成功すれば、東映は金田をアクション・スターとして育てていく意向を示した[2]

本作は、この年春まで製作がアナウンスされず[3][4]、1980年2月に発表された8月までの東映上半期のラインアップでは、『徳川一族の崩壊』を1980年5月24日から6月20日まで上映し、6月21日から7月12日まではジャッキー・チェン主演の『棒人拳』ほか一本と発表されていた[4]。『棒人拳』は本作と同時上映された『拳精』の仮タイトルと見られる。

製作発表

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1980年4月5日、東京銀座東映本社8階会議室で製作発表記者会見があり、高岩淡東映常務、鈴木常承東映取締役営業部長、三堀篤プロデューサー、後藤監督、脚本の中岡京平、金田賢一の6人が出席[5]岡田茂社長は出席せず[5]。席上、高岩常務は、「監督も脚本も主演も新進気鋭なので、従来の東映のものと違ったものが出来ると期待しています」、鈴木営業部長は「洋画ばかり観たがる若い人たちを、この映画が日本映画に引き戻してくれると若いトリオに期待している」と話した[5]。また、製作費は4000万円、4月下旬クランクインで、金田の相手役・ヒロインは田舎から出て来た素朴な感じの女性を今厳選中、脚本はまだ決定稿の段階などの説明があった[5]。この発表は東映洋画部が行ったが[5]、映画は東映洋画系ではなく、東映本番線で公開されている[4]

興行

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1980年5月にこの年東映の10月までの番組決定が告知され、1980年6月21日から7月11日までの三週間の上映と発表された[6]。興行成績は不明。

同時上映

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拳精

脚注

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出典

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  1. ^ a b 不良少年”. 日本映画製作者連盟. 2022年10月23日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j 河原一邦「邦画マンスリー 『期待される次代のスター群像』 隆大介 金田賢一 舘ひろし 清水健太郎 永島敏行」『ロードショー』1980年8月号、集英社、234–235頁。 河原一邦「邦画マンスリー 『不良少年』」『ロードショー』1980年8月号、集英社、241頁。 
  3. ^ 「東映、GWに『笑拳』『激走』 '80年上半期の邦洋ラインアップ発表」『映画時報』1980年1月号、映画時報社、19頁。 
  4. ^ a b c “東映、徳川一族の崩壊など 夏までの強力布陣を発表”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 1. (1980年1月19日) “東映が八月迄の番組を編成 賑やかな春休み漫画五本立”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 1. (1980年2月16日) 
  5. ^ a b c d e 「東映、結城昌治原作『不良少年』製作」『映画時報』1980年1月号、映画時報社、19頁。 
  6. ^ “東映10月までの番組決定まんが週刊興収優秀館表彰”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 1. (1980年5月24日) 

外部リンク

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