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下顎管

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
骨: 下顎管
The permanent teeth, viewed from the right. The external layer of bone has been partly removed and the maxillary sinus has been opened.
名称
日本語 下顎管
英語 Mandibular canal
関連情報
グレイ解剖学 書籍中の説明(英語)
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The mandibular incisive canal (indicated here by coral green arrows) continuing anteriorly (to the right) from the mandibular canal (purple arrows) after the mental foramen (light green circle).

下顎管(かがくかん)は下顎骨に存在する管で、下歯槽神経下歯槽動脈下歯槽静脈が中を走行する。下顎孔英語版から下顎枝英語版を下前方に向かい、その後下顎体英語版にて歯槽英語版の下を前方に向かう。走行中、歯槽と交通し、下歯槽神経、下歯槽動脈、下歯槽静脈の枝が歯髄腔へと向う。

切歯部にて、切歯の歯槽へと向かう下顎切歯管英語版とよばれる小さな枝を出し、後方へ戻りオトガイ孔へとむかう[1]

臨床

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レントゲン写真上、50%の下顎第二大臼歯の根尖が下顎管と近接している。40%は、根管が根尖から離れており、レントゲン上では10%で、根尖孔が下顎管内に存在している。下顎第二大臼歯の歯内治療において、下歯槽神経の損傷による知覚麻痺の可能性があるので、リーマー根管充填材の使用には注意が必要である[2][3]

また、下顎第三大臼歯も同様に下顎管と近接しており、知覚麻痺は埋伏智歯抜歯の際の偶発症として知られている[4][5]

外部リンク

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脚注

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  1. ^ Greenstein, G; Cavallaro, J; Tarnow, D: "Practical Application of Anatomy the Dental Implant Surgeon," J Perio October 2008, pg 1837
  2. ^ [1]
  3. ^ 兼松義典笠井唯克田中四郎毛利謙三広瀬尚志兼松宣武「ヨードホルム・水酸化カルシウムパスタ(ビタペックス®)の下顎管内迷入による下唇麻痺の1例」『岐阜歯科学会雑誌』第30巻第3号、岐阜歯科学会、2004年2月、232-235頁、ISSN 0385-0072NAID 110004689618 
  4. ^ J.P. Rood; B.A.A. Nooraldeen Shehab (February 1990). “The radiological prediction of inferior alveolar nerve injury during third molar surgery”. British Journal of Oral and Maxillofacial Surgery (The British Association of Oral and Maxillofacial Surgeons, Elsevier) 28 (1): 20-25. doi:10.1016/0266-4356(90)90005-6. ISSN 0266-4356. 
  5. ^ 橋爪敦子中川洋一石井久子小林馨歯科用CTによる下顎管と下顎智歯の位置関係の観察」『日本口腔外科学会雑誌』第50巻第1号、日本口腔外科学会、2004年1月、1-10頁、ISSN 0021-5163NAID 100142818662011年10月1日閲覧 

この記事にはパブリックドメインであるグレイ解剖学第20版(1918年)173ページ本文が含まれています。