上田保 (英文学者)
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上田 保(うえだ たもつ、1906年(明治39年)1月19日 - 1973年(昭和48年)4月11日)は、日本の英文学者。
山口県吉敷郡大道村(現・山口市)に生まれる。兄は詩人の上田敏雄。1929年慶應義塾大学文学部英文科卒。34年第一書房に入社し『セルパン』で西洋文化の紹介を担当する。1941年慶大予科教員。1949年慶大経済学部教授、1960年海野厚志との共訳によるD・H・ロレンス詩集『どうだ ぼくらは生きぬいてきた!』で日本翻訳出版文化賞受賞。72年慶大を定年退職、名誉教授。
妻は林芙美子の友人だった詩人の友谷静枝。
著作
[編集]- 『概説世界文学』(創元社) 1950
- 『現代ヨーロッパ文学の系譜』(宝文館) 1957
- 『ヨーロッパ文学入門』(慶応通信) 1962
- 『上田保著作集』(慶応通信) 1975
- 『象徴主義の文学と現代』(慶応通信) 1977
翻訳
[編集]- 『東方紀行』(オールダス・ハックスリイ、生活社) 1941
- 『世界文学の読みかた』(エズラ・パウンド、宝文館) 1953
- 『エリオット詩集』(T・S・エリオット、白水社) 1954
- 『ジョコンダの微笑 / 尼僧と昼食』(オルダス・ハックスレイ、山内邦臣、三浦孝之助共訳、英宝社、英米名作ライブラリー) 1956
- 『どうだぼくらは生きぬいてきた!』(D.H.ロレンス、海野厚志共訳、国文社、D.H.ロレンス詩集3) 1960
- 『エリオット全集1』「聖灰水曜日」ほか(中央公論社) 1960
- 『東の国から』(ラフカディオ・ハーン、平凡社、世界教養全集) 1961
- 『エリオット詩集』(T・S・エリオット、鍵谷幸信共訳、思潮社、現代の芸術双書) 1965
- 『エリオット詩集』(T・S・エリオット、西脇順三郎共訳、新潮社、世界詩人全集16) 1968
- 『エリオット詩集』(T・S・エリオット、角川書店、世界の詩集) 1973
参考
[編集]- 『上田保著作集』(慶応通信)附載年譜