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三岸せいこ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

三岸 せいこ(みつぎし せいこ、4月24日 - )は、日本漫画家青森県出身、血液型B女性[1]。代表作は『ヴィクトローラきこゆ』『夢みる星にふる雨は…』。

1978年、『スパンクさんのにわとり小屋で』(りぼんデラックス春の号)でデビュー。その後、「りぼん」増刊号の『夏の扉をあけて』を経て、『水曜日微笑の森にて』から同年に創刊された「ぶ~け」および、「ぶ~けデラックス」へ活躍の場を移す。以後、精力的に作品を「ぶ~け」両誌上に発表。単行本が2巻発行されるが、1983年の『夜行列車にのって』以降、作品が発表された形跡は無い。

主にSFファンタジー童話系漫画を得意とする。儚げで透明感のある画風が特徴。ストーリーは叙情的でノスタルジーを感じさせるものが多い。

活動時期が約5年。刊行数は2。発表作は全13作。と寡作な上、主な活躍の場が「ぶ~け」なので知名度は低く、作者自身も『ハーイ!せいこです!!』で「三岸せーこってマンガ書き知っとるか。知らん? そーだろ、俺、色んな奴に訊いたけど、誰も知らんって言うんだ」と、アシスタントである友人の夫に語らせて自虐ネタにしている[2]

主な作品

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データは主に三岸せいこ全作品リスト[3]より。

発行がISBN導入以前の時期なので、まだ初版単行本にISBNはない[4]

単行本

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  • 『ヴィクトローラきこゆ』(集英社ぶ~けコミックス》BC10)初版発行1981年 4月20日。
    • ヴィクトローラきこゆ - 1979年「ぶ~け」11月号掲載。表題作。
    • スパンクさんのにわとり小屋で - 1978年「りぼんデラックス」春の号掲載。デビュー作。
    • 夏の扉をあけて - 1978年「りぼん」夏休み増刊号掲載。
    • 水曜日 微笑の森にて - 1978年「ぶ~け」11月号掲載。微笑は「ほほえみ」ではなく「びしょう」と読む。
    • ねむり娘と夢男 - 1979年「ぶ~け」3月号掲載。
    • ブルーベル小路へいこう - 1979年「ぶ~け」7月号掲載。
    • ハーイ!せいこです!! - 作者の後書き頁。1P
  • 『夢見る星にふる雨は…』(集英社《ぶ~けコミックス》BC36)初版発行1982年 10月20日。
    • 夢見る星にふる雨は… - 1981年「ぶ~けデラックス」9月10日号掲載。表題作。
    • ミセス・ロビンソンの庭 - 1980年「ぶ~け」2月号掲載。1980年に発表された唯一の作品。
    • ものみな緑の春の姫 - 1981年「ぶ~けデラックス」5月号掲載。『ぱふ』1982年1月号のインタビューで、作者が自作で一番気に入ったと挙げた作品(「ベルベイン夫人にすっかりなりきった気分だったので」が理由)[5]
    • リフレイン - 1982年「ぶ~け」2月号掲載。
    • ハーイ!せいこです!! - 作者の後書き頁。2P

単行本未収録作品

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  • グリーン・スリーヴス - 1981年「ぶ~けデラックス」2月10日号掲載。
  • ドーンを待ちながら - 1982年「ぶ~けデラックス」9月10日号掲載。
  • 夜行列車にのって - 1983年「ぶ~けデラックス」2月10日号掲載。商業誌で確認可能な最期の発表作品[6]

関連項目

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脚注・出典

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  1. ^ ぱふ』1982年1月号、P116。
  2. ^ 『夢みる星にふる雨は…』P205。
  3. ^ 『夢見る星にふる雨は…』P203。
  4. ^ ISBN施行後の増刷分。またはコミックス価格改訂時にカバーが取り替えられ、現在『ヴィクトローラきこゆ』は ISBN 978-4-0886-0010-9 『夢見る星にふる雨は…』には ISBN 978-4-0886-0036-9 の13桁コードが付いたとされるが、10桁時代のコードは不明。また、このISBNで検索しても図書館などではISBN無し時代の本を収蔵していることが多く、「該当作はヒットしませんでした」との回答が出るケースが殆ど。
  5. ^ 同書、P117。
  6. ^ 扉絵には副題なのか、「コメディ版 -夢見る星に…-」との写植がある。