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万有製薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
萬有製薬株式会社
BANYU PHARMACEUTICAL CO.,LTD
種類 株式会社
市場情報 非上場(以下は過去のデータ)
東証1部 4515
1961年10月 - 2003年7月28日
本社所在地 日本の旗 日本
102-8667
東京都千代田区九段北1丁目13番12号
北の丸スクエア
北緯35度41分44.7秒 東経139度45分2.5秒 / 北緯35.695750度 東経139.750694度 / 35.695750; 139.750694座標: 北緯35度41分44.7秒 東経139度45分2.5秒 / 北緯35.695750度 東経139.750694度 / 35.695750; 139.750694
設立 1915年大正4年)
業種 医薬品
法人番号 3010001034935 ウィキデータを編集
事業内容 医療用医薬品およびワクチンの研究開発・生産・営業
代表者 代表取締役社長 ヤニー・ウェストハイゼン[1]
資本金 1億円(2017年12月31日現在)[1]
売上高 2,081億円(2009年12月期)
純利益 482億0600万円(2017年12月31日時点)[2]
総資産 1402億3900万円(2017年12月31日時点)[2]
従業員数 約2,850名(2010年4月1日現在)
決算期 12月31日
主要株主 米国メルク(Merck & Co.) 100%
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万有製薬株式会社(ばんゆうせいやく、登記上の商号:萬有製薬株式会社)は、かつて存在した日本の製薬会社である。

長く米国メルク(Merck & Co.)との提携関係にあったが1984年昭和59年)には同社の子会社となり、2004年平成16年)には米国メルクの日本法人となった。

さらに2010年平成22年)、シェリング・プラウ株式会社との事業統合を機に「MSD (Merck Sharp and Dohme) 株式会社」として改組、「萬有(万有)」の名前も消滅した。

概説

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旧萬有製薬岡崎工場跡地(愛知県岡崎市久後崎町)。終戦直後、岡崎工場は有数のペニシリン生産量を誇った[3][4]

循環器系薬剤、抗炎症薬剤、抗生物質薬剤に強かった。AGA(男性型脱毛症)の点では、キャンペーン活動などいろいろと取り組んでいた。また、かつては東京証券取引所第一部に上場していたが、2003年平成15年)に米国メルク社(Merck & Co.)が公開買付けを実施して同社の100%日本法人となった際に上場廃止となった。

さらに、2009年平成21年)11月、親会社の米国メルク社がシェリング・プラウ社を買収したことに伴い、翌2010年平成22年)10月1日に、シェリング・プラウ日本法人と事業統合した。同時に、社名も米国メルク社の日本法人として、米国メルク社(Merck & Co.)のアメリカ、カナダ以外の地域での名称「MSD (Merck Sharp and Dohme)」を冠した「MSD株式会社[5]」に変更された。

沿革

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  • 1915年8月 - サルバルサン梅毒の特効薬)の合成に成功。同年、「萬有合資会社」を創立。
  • 1917年 - 株式会社に改組し、「萬有舎密(せいみ)株式会社」に改称。
  • 1925年6月 - 「萬有製薬株式会社」に改称。
  • 1946年 - ペニシリン公認製造許可第1号を取得。
  • 1952年 - 米国メルク社と販売提携(副腎皮質ホルモン製剤「コートン錠」)。
  • 1954年 - 米国メルク社との合弁会社、日本メルク萬有株式会社 (NMB) を設立。
  • 1961年 - 東京証券取引所第一部に上場。
  • 1963年 - 解熱鎮痛剤「バファリン」発売。
  • 1968年 - 解熱鎮痛剤「エキセドリン」発売。
  • 1976年 - 目薬「スマイル」発売。
  • 1982年 - 米国メルク社、萬有発行済み株式の5%取得。
  • 1984年 - NMBの株式を100%取得し、完全子会社化。
  • 1984年 - 米国メルク社の持ち株比率が50.02%となり、米国メルク社の傘下へ。
  • 1986年 - 降圧薬「レニベース®」発売。慢性心不全治療に使われるACE阻害薬の標準薬。
  • 1986年 - カルバペネム系抗生剤「チエナム®」発売。
  • 1988年11月 - 肺炎球菌ワクチン「ニューモバックス®」発売。
  • 1991年 - 高脂血症治療剤「リポバス®」発売。
  • 1992年 - つくば研究所を開設。
  • 1998年 - 降圧薬「ニューロタン®」発売。世界初の持続性アンジオテンシンII (A-II) アンタゴニストでニュークラスの降圧薬。
  • 2000年 - 社名表記を「萬有」から「万有」に変更(登記上の商号は「萬有」のまま変わらず)。
  • 2001年 - 骨粗しょう症治療薬「フォサマック®」発売。
  • 2001年 - 気管支喘息治療薬「シングレア®」発売。
  • 2003年 - 米国メルク社、株式公開買付けにより未所有分の万有製薬普通株式を取得し、100%子会社化すると発表。同年、東京証券取引所第一部上場廃止。
  • 2004年 - 米国メルク社の100%日本法人へ。
  • 2005年 - AGA(男性型脱毛症)治療薬「プロペシア®」発売。この製品の販売・発売が開始されたため、翌年の2006年からAGA(男性型脱毛症)の事業を本格的に開始し、同年の11月から人気お笑い芸人の爆笑問題AGA(男性型脱毛症)CMイメージキャラクターとして起用した。
  • 2005年 - コーポレートマークを米国メルク社と同じマークに変更
  • 2005年 - 妻沼事業所(埼玉県熊谷市)の製剤研究所、岡崎事業所(愛知県岡崎市)の合成技術研究所及び工場を2006年に閉鎖することを発表。これに伴い、同事業所所属社員をリストラした。
  • 2006年 - 「ニューロタン®」錠が「2型糖尿病性腎症」の適応症追加。初の国際共同治験での適応症取得
  • 2006年 - 週一回服用タイプ骨粗鬆症治療薬「フォサマック®35mg」発売
  • 2006年 - 血圧降下剤「プレミネント®」発売。日本初のARB-サイアザイド系利尿薬の配合剤
  • 2006年 - 肺炎球菌ワクチン「ニューモバックス®NP」発売
  • 2007年7月 - 2008年1月に社名を「メルク万有株式会社」とする事を発表(その後、関連の追加調査が確定するまで延期すると追加発表されたが、シェリング・プラウとの合併によりMSDとなった為にこの社名は幻となった。)
  • 2007年9月 - 平手晴彦社長の辞任を発表(後任は、米国メルク社のデビッド・W・アンスティス)
  • 2008年1月 - マーク・ティムニーが社長に就任
  • 2008年10月 - つくば研究所(茨城県つくば市)を2009年末に閉鎖することを発表。
  • 2009年8月 - つくば研究所を大鵬薬品工業に売却。
  • 2009年12月 - 糖尿病治療薬「ジャヌビア®」発売
  • 2010年8月 - トニー・アルバレズが社長に就任
  • 2010年10月1日 - 2009年11月の米国メルク社のシェリング・プラウ社買収に伴い、シェリング・プラウ日本法人と事業統合した。同時に社名も、米国メルク社のアメリカ、カナダ以外の地域での名称、「MSD (Merck Sharp & Dohme)株式会社」に変更された。これ以降は米国メルク参照。

かつての主要製品

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かつての事業所

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脚注

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  1. ^ a b 第152期決算公告、2018年(平成30年)4月6日付「官報」(号外第78号)57頁。
  2. ^ a b 萬有製薬株式会社 第152期決算公告
  3. ^ 『新編 岡崎市史 現代 5』新編岡崎市史編さん委員会、1985年12月28日、154-155頁。 
  4. ^ 『萬有製薬八十五年史』 萬有製薬、2002年7月31日、67-68頁。
  5. ^ http://www.msd.co.jp

関連項目

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外部リンク

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