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ヴリシャーカピ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ヴリシャーカピ (Vrsakapi)とはリグ・ヴェーダに登場するインドラの従者で猿。 インドラの妻であるシャチーに邪心を抱き彼女に頭を割られそうになる。インドラは怒り心頭の妻を鎮めようと必死に説得しするが、シャチーはヴリシャーカピとその妻ヴリシャーカパーイを追放する。最終的に和解するが結局ヴリシャーカピは失踪する。

ヒンドゥー教の時代になると話が変容する。インドラはアスラ族の娘シャチーを強奪し、結婚に至る[1]のだが猿神ヴリシャーカピと男色に溺れる。このインドラの行為に対しシャチー(インドラ―ニ)は激怒。

六(同上)[2] いかなる女性にもあり、われよりよき陰を持たず。〔われより〕性技にたけるはなし。われより〔激しく〕寄り添わず。〔われより〕高く腿をあげるはなし。インドラは……。 — 辻直四郎訳、 「リグヴェーダ賛歌」 『岩波文庫』(岩波書店)、1978年、p.182。

そしてシャチーによってヴリシャーカピは追放されるのだが、供物の欠乏に悩んだため両者の和解を成立させる。しかし、この和解直後にヴリシャーカピは失踪する[3]

脚注

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  1. ^ 菅沼晃編『インド神話伝説辞典』、東京堂出版、1985年、p299
  2. ^ インドラ―ニの事
  3. ^ 辻直四郎訳「リグヴェーダ賛歌」 『岩波文庫』(岩波書店)、1978年pp180-181.より

参考文献

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  • 菅沼晃編『インド神話伝説辞典』 東京堂出版、1985年
  • 辻直四郎訳「リグヴェーダ賛歌」 『岩波文庫』(岩波書店)、1978年