ヴリシャーカピ
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ヴリシャーカピ (Vrsakapi)とはリグ・ヴェーダに登場するインドラの従者で猿。 インドラの妻であるシャチーに邪心を抱き彼女に頭を割られそうになる。インドラは怒り心頭の妻を鎮めようと必死に説得しするが、シャチーはヴリシャーカピとその妻ヴリシャーカパーイを追放する。最終的に和解するが結局ヴリシャーカピは失踪する。
ヒンドゥー教の時代になると話が変容する。インドラはアスラ族の娘シャチーを強奪し、結婚に至る[1]のだが猿神ヴリシャーカピと男色に溺れる。このインドラの行為に対しシャチー(インドラ―ニ)は激怒。
六(同上)[2] いかなる女性にもあり、われよりよき陰を持たず。〔われより〕性技にたけるはなし。われより〔激しく〕寄り添わず。〔われより〕高く腿をあげるはなし。インドラは……。 — 辻直四郎訳、 「リグヴェーダ賛歌」 『岩波文庫』(岩波書店)、1978年、p.182。
そしてシャチーによってヴリシャーカピは追放されるのだが、供物の欠乏に悩んだため両者の和解を成立させる。しかし、この和解直後にヴリシャーカピは失踪する[3]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 菅沼晃編『インド神話伝説辞典』 東京堂出版、1985年
- 辻直四郎訳「リグヴェーダ賛歌」 『岩波文庫』(岩波書店)、1978年