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ヴェルラ砕木・板紙工場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
世界遺産 ヴェルラ砕木・板紙工場
フィンランド
ヴェルラの工場
ヴェルラの工場
英名 Verla Groundwood and Board Mill
仏名 Usine de traitement du bois et de carton de Verla
面積 22.778 ha
(緩衝地域 80.027 ha)
登録区分 文化遺産
登録基準 (4)
登録年 1996年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
使用方法表示

ヴェルラ砕木・板紙工場は、フィンランドのヴェルラ村にあるかつての製紙・製材工場。林業に関わる加工製品は、森林資源の豊富なフィンランドの重要な産業の一つである。現在は博物館となっているこの旧工場は、その伝統的な製法を伝える例証であることから、ユネスコ世界遺産に登録されている。

歴史

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ヴェルラの工場の操業は、1872年に始まった。しかし、1876年の火災で焼失した上、資金繰りの問題もあって一端は閉鎖された。現存する工場群は、1882年以降のものである。この時に大株主の一人となったドイツ系のフリードリッヒ・ヴィルヘルム・ディッペルは、弟の建築家カール・エドゥアルト・ディッペルとともに、工場群を整えていった。工場はレンガ造りで、ネオゴシック様式が踏襲されている。

フリードリッヒ・ディッペルの死後、所有者は転々としたが、最終的には Kymmene 社(現 UPM 社 ; UPM)が買い取った。操業は細々と続いたが、最後まで残っていた70代の労働者7人が引退したとき(1964年6月18日)に、工場は閉鎖され、以後は博物館となった。

世界遺産

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世界遺産には以下の7つの工場や倉庫が中核地域として登録されており、いくつかの建造物を含む周辺地域が緩衝地域に指定されている。登録範囲はヴェルラ村が含まれるヤーラ市 (Jaala) と隣のヴァルケアラ市 (Valkeala) にまたがる。

  • カール・エドゥアルト・ディッペルが手がけた建物
    • 砕木・板紙工場 - 1895年
    • 板紙乾燥所 - 1893年
    • 砕木・板紙倉庫と製粉工場 - 1902年
    • 工場長宅 - 主要部分は1885年から1889年にかけての建設。
  • 木製包装倉庫
  • 円形パビリオン
  • 防火設備庫

登録基準

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この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

外部リンク

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座標: 北緯61度03分45秒 東経026度38分15秒 / 北緯61.06250度 東経26.63750度 / 61.06250; 26.63750