ヴェステルボッテン・チーズ
ヴェステルボッテン・チーズ västerbottensost | |
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原料 | 牛乳 |
原産国 | スウェーデン |
原産地 | ヴェステルボッテン地方 |
表皮 | 硬質 |
熟成 | 一年以上 |
ヴェステルボッテン・チーズ(västerbottensost)は、スウェーデンのヴェステルボッテン地方産のチーズである。
概要
[編集]ヴェステルボッテン・チーズは、小さな目や穴が開いた堅くきめが粗い牛乳から作られるハードチーズである。チェダーチーズのようにこのチーズは成形、熟成される前にカードの状態で加熱、切り分け、撹拌がされる。強い風味を持ち、幾らかパルミジャーノ・レッジャーノに似た塩味といわれるがより苦みが強い。色は明るい黄色で、脂肪分は31%である。スウェーデン人の中にはこのチーズをチーズの王様と考えている者もおり、しばしば限られた供給量に対して需要が上回る状況になる。こういった理由によりその他の熟成タイプのチーズのおよそ倍の値段になっている。このチーズの熟成には少なくとも12カ月間が費やされるが、一般的には14カ月がかけられている。
ブルトラスク村(Burträsk、現在のシェレフテオ県の一部)は、ヴェステルボッテン・チーズが1870年代に酪農家の手伝いをしていたらしいエレオノラ・リンドストローム(Eleonora Lindström)により初めて作られたと主張している。言い伝えによるとリンドストロームは従来のチーズを作るために独りでカードを撹拌していたが、その他の雑用か恋人との密会のためにその作業を中断した。この結果として牛乳をカード化するための加熱と撹拌の手順が入れ替わることとなった。
ヴェステルボッテン・チーズはブルトラスクの酪農業者のノルメイエリエル(Norrmejerier)のみで作られている。
利用
[編集]スウェーデンではヴェステルボッテン・チーズは、晩夏のザリガニ・パーティーに欠かせない食材とされている。これは特徴ある風味で高い人気のヴェステルボッテン・チーズパイに使用される。
出典
[編集]- Fox, Patrick (1999). Cheese: Chemistry, Physics, and Microbiology. Volume 2: Major Cheese Groups. Springer. ISBN 0834213397 Royal inauguration of the Cheese House in Burträsk. Retrieved 31 January, 2006.