ヴィルヘルム・マルク
ヴィルヘルム・マルク Wilhelm Marc | |
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生誕 |
1839年10月9日 ドイツ、ランツフート |
死没 |
1907年5月26日 (67歳没) ドイツ、ミュンヘン |
モーリツ・エドゥアルト・ヴィルヘルム・マルク(Moriz Eduard Wilhelm Marc, *1839年10月9日 ランツフート; †1907年5月26日 ミュンヘン)はドイツの画家。ドイツ表現主義美術の指導的画家フランツ・マルクの父親である。
生い立ち
[編集]オーバーバイエルンの公務員の家庭に生まれる。父親は法律家のモーリツ・アウグスト・マルク(1799年–1852年)で母親はパウリーネ(1806年–1843年)であったが、早くも少年時代に両親と死別している。後見人で母方の伯父だったマクシミリアン・フォン・ペルクホーフェンの希望を容れて、1858年にひとまず法学を修める[1]。卒業後に1863年よりミュンヘン王立美術院にて絵画を学んだ[2]。
ヴィルヘルム・マルクは風景画や世俗画の専門家であった。恩師のエーリヒ・コレンスと1870年にイタリア旅行に出掛けており、1868年と1877年にもイタリアを漫遊している。1870年から1877年まで、悩みなき旅と芸術活動の歳月が続いた。たとえばドイツ各地に滞在し、エルザス=ロートリンゲンやオーストリア=ハンガリー帝国を探訪し、露都サンクトペテルブルクは何度も訪れた[3]。1880年代末に多発性硬化症を患い就労不能となり、以後1894年まで、年間750マルクの年金を給付された[4]。1895年にローマ・カトリックからプロテスタントに改宗しているが、マルク家は以前に1800年にユダヤ教からキリスト教に改宗した家系であった[5]。
エルザス出身のカルヴァン派の女性ゾフィー・マウリツェ(ソフィ・モーリース Sophie Maurice、Mauriceは旧姓)と結婚し、長男パウルと次男フランツを儲けた。長男は学者および外交官になり、次男は有名な画家になった。
画風
[編集]ヴィルヘルム・マルクの作品はミュンヘン派に分類される。ルートヴィヒ2世によって委託され、リンダーホーフ城(フーベルトゥス館の装飾。現在は崩壊)やヘレンキームゼー城(ヴェルサイユ宮殿におけるシャルル・ルブランの天井画に基づく、戦闘の間の天井画)のために絵画を制作した。
ヴィルヘルム・マルクはミュンヘン芸術家協同組合の一員であり、定期的に万国博覧会に出品した。たとえば、1876年にはアメリカ合衆国のフィラデルフィア万博に、1888年にはオーストラリアのメルボルン万博に出品している[6]。国内外のおよそ60の展覧会にも参加している[7]。
註
[編集]- ^ Brigitte Roßbeck: Wilhelm und Franz Marc. „Papa soll nicht erschrecken: wenn er jung wäre, würde es ihm wie mir gehen …“. In: Schlossmuseum des Marktes Murnau (Hrsg.): Väter & Söhne. Konfrontation und Gleichklang. Marc, Kanoldt, Jawlensky, Geiger. Ausstellungskatalog. München 2016, S. 12–45, hier S. 13–14.
- ^ Matrikelbuch der Akademie der Bildenden Künste, München. "Wilhelm Marc, 1862". 2019年7月21日閲覧。
- ^ Bringfriede Baumann: Der Münchner Maler Wilhelm Marc 1839–1907. Monographie mit Werkverzeichnis. München 1986, S. 22–37.
- ^ Zitiert nach: Künstlerlexikon des Werdenfelser Landes.
- ^ Michael Baumgartner, Cathrin Klingsöhr-Leroy, Katja Schneider (Hrsg.): Franz Marc. Paul Klee. Dialog in Bildern. Franz Marc Museum 27. Juni bis 3. Oktober 2010; Stiftung Moritzburg 24. Oktober bis 9. Januar 2011; Zentrum Paul Klee 28. Januar bis 1. Mai 2011. Nimbus, Kunst und Bücher, Wädenswil 2010, ISBN 978-3-9813534-1-9, S. 198.
- ^ Elisabeth Schröder: Franz Marc (1880–1916) und sein Malervater Wilhelm Marc (1839–1907), In: Expressionismus, Väter und Söhne, Heft 11, Neofelis Verlag, Berlin 2020, S. 66–80, hier S. 66.
- ^ Brigitte Roßbeck: Wilhelm und Franz Marc. „Papa soll nicht erschrecken: wenn er jung wäre, würde es ihm wie mir gehen …“. In: Schlossmuseum des Marktes Murnau (Hrsg.): Väter & Söhne. Konfrontation und Gleichklang. Marc, Kanoldt, Jawlensky, Geiger. Ausstellungskatalog. München 2016, S. 12–45, hier S. 18.
参考文献
[編集]- Bringfriede Baumann: Der Münchner Maler Wilhelm Marc 1839–1907. Monographie mit Werkverzeichnis. Uni-Druck, München 1986, ISBN 978-387821-211-9 (=Dissertation 1985)
外部リンク
[編集]- Wilhelm Marc im Künstlerlexikon des Werdenfelser Landes. (online (Memento vom 16. 5月 2003 im Internet Archive))
- Wilhelm Marc artnet