ヴァイオリンのためのロマンス (エルガー)

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『ロマンス』（Romance）ホ短調作品1は、エドワード・エルガーが1878年もしくは1879年に作曲したヴァイオリンとピアノのための楽曲^[1]^{[注 1]}。

曲はウスターの管弦楽団で共に演奏していたエルガーの旧友でアマチュア音楽家、食料雑貨商を営んでいたオスウィン・グレインジャーへと献呈された^[2]^[3]。1885年にショット社から出版されており、初演は10月20日にウスターで行われた^[4]。

楽曲構成

アンダンテ 12/8拍子ホ短調

4小節のピアノの導入に続き、ヴァイオリンが譜例1を奏する。

譜例1

$\relative c' \new Staff \with { \remove "Time_signature_engraver" } { \key e \minor \time 12/8 e'2.\p \upbow \< g4\!( fis8\>) e4( dis8\!) a'4.~\downbow _\markup \italic restez. ( a8 g-- fis--) e4.~\< ( e4 c'8--\!) c4_\markup \italic espress. ( g8) g4( fis8) b4( fis8) fis4( e8) a4\>( e8\!) e4-- dis8--\downbow fis2.\upbow }$

続いて、再びピアノの導入からヴァイオリンがト長調の旋律を出す（譜例2）。

譜例2

$\relative c' \new Staff \with { \remove "Time_signature_engraver" } { \key e \minor \time 12/8 d2.\p ^\markup \italic { poco più mosso. } ( e\<) d'\! b c4.~( c8_\markup \italic dol. b a) g4 e8( a4) e8 g4.~( g8 fis e) d4.-- b8--( c-- cis--) }$

その後、熱を帯びていき2度の頂点を迎えると譜例1が回帰する。最後はヴァイオリンの重音をたっぷりと歌わせ、弱音で曲を閉じる。

演奏時間は約5分。

脚注

注釈

^ ただし、初版楽譜の段階で表題には「ヴァイオリンのためのロマンス、ピアノまたは管弦楽伴奏つき」（Romance pour Violon avec accompagnement de Piano our d'Orchestre）と明記されており、楽譜にもトゥッティやソロといった表記が行われている^[2]。

出典

^ Kennedy, p. 12
^ ^a ^b “Score, Elgar: Romance pour Violon” (PDF). Schott & Co.. 2014年8月3日閲覧。
^ Moore, p. 72-73
^ McVeagh, p. 13

参考文献

Kennedy, Michael (1987). Portrait of Elgar (Third ed.). Oxford: Clarendon Press. ISBN 0-19-284017-7
McVeagh, Diana M. (1955). Edward Elgar: His Life and Music. London: J. M. Dent & Sons Ltd.
Moore, Jerrold N. (1984). Edward Elgar: a Creative Life. Oxford: Oxford University Press. ISBN 0-19-315447-1
楽譜, Elgar: Romance pour Violon, Schott & Co., London, ca. 1885

外部リンク

[3] ただし、初版楽譜の段階で表題には「ヴァイオリンのためのロマンス、ピアノまたは管弦楽伴奏つき」（Romance pour Violon avec accompagnement de Piano our d'Orchestre）と明記されており、楽譜にもトゥッティやソロといった表記が行われている^[2]。

[1] Kennedy, p. 12

[score-2] “Score, Elgar: Romance pour Violon” (PDF). Schott & Co.. 2014年8月3日閲覧。

[4] Moore, p. 72-73

[5] McVeagh, p. 13

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[注 1]

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