ワナカ湖
ワナカ湖 Lake Wanaka | |
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ワナカ湖の東岸より北方向 | |
ワナカ湖の位置(南島) | |
所在地 |
南島、オタゴ地方、 クイーンズタウンレイク地区 |
位置 | 南緯44度30分 東経169度08分 / 南緯44.500度 東経169.133度座標: 南緯44度30分 東経169度08分 / 南緯44.500度 東経169.133度 |
流入河川 |
マトゥキトゥキ川 マカロラ川 |
流出河川 | クルーサ川 |
流域国 | ニュージーランド |
南北長 | 45 km (28 mi) |
最大幅 | 10 km (6.2 mi) |
面積 | 192 (193) km2 |
最大水深 | 約311 m |
水面の標高 | 274 m |
成因 | 氷河湖 |
淡水・汽水 | 淡水 |
島 | モウ・ワホ島(ハリッジ島)、モウ・タプ島、スティーブンソンズ島、ルビー島 |
プロジェクト 地形 |
ワナカ湖(ワナカこ、英語: Lake Wanaka) は、ニュージーランドのオタゴ地方に位置する。標高274メートル[1]、面積は192平方キロメートル[1] (193km2[2]) で、ニュージーランドで4番目に大きい湖であり、深さは300メートル余り (最大深度約311m[1]) と推定される。
湖の名はマオリ語 で「オアナカ」(Oanaka、「アナカ〈Anaka〉の地」の意で、アナカはこの地方の酋長)の転訛による[3]。 ワナカは、湖南部のロイス湾 (Roys Bay) に位置する町の名前でもある。
地理
[編集]位置
[編集]ワナカ湖は、ニュージーランドの南島、オタゴ地方の中心部にある。町は、大氷河が湖の両岸を削った入り江に位置し、マウント・アスパイアリング国立公園の玄関口となる。自然のままで美しいハウェア湖が車で15分の距離にあり、また、辺境の町マカロラ (Makarora) がウェスト・コーストの氷河地帯を前にした最終地点である。南にはカードローナ渓谷 (Cardrona Valley) があり、近郊のクイーンズタウンへ至る、眺めの良い山岳ルートを提供する。
地勢
[編集]湖の最長範囲はほぼ南北に沿い、長さ45キロメートル[2]、幅6キロメートル[1]、最大幅となる場所は南端で10キロメートルである。湖の西岸は、海抜2,000メートル以上の高峰が並んでいる。東岸沿いも同様であるが、山々の頂はやや低い。
ワナカは1万年以上前の、最後の氷期の間に氷河の浸食によって形成されたU字谷に位置している。湖水はマトゥキトゥキ川 (Matukituki River) とマカロラ川 (Makarora River) によって供給され、ダブリン湾 (Dublin Bay) より流れ出るクルーサ川 (Clutha River) の源流となる[1]。近隣のハウェア湖は東へ8キロメートル、近くの氷河によって削られた平行する谷に位置する。最も近い地点(ザ・ネック〈The Neck〉と呼ばれる)では、それらの湖はわずか1,000メートル離れるにすぎない[4]。
湖には、南端のワナカの町に近いルビー島 (Ruby Island) や、スティーブンソンズ島 (Stevensons 〈Te Peka Karara〉Island) 、モウ・タプ島 (Mou Tapu Island) 、モウ・ワホ島 (Mou Waho Island 〈ハリッジ島、Harwich Island〉[5]) など小さな島が見られ[6]、そのいくつかが現在、生態保護区となっており、例えばスティーブンソンズ島の場合、ニュージーランドクイナが生息する[7]。また、湖の周りで唯一平坦な土地が、クルーサ川への流れを囲んで見られる。ワナカやアルバート・タウンの町はここに位置する。
気候
[編集]ワナカ湖の気候は温暖で、1月の一日の平均最高気温は26.1℃、7月は10.1℃。1月の最低気温は1.4℃、6月がマイナス8.2℃。湖の平均年間降水量は682ミリメートル(雨のない時期が数週間みられる)で、間近のフィヨルドランドやウェスト・コースト地方の降水量をはるかに下回る。風は通常、北西から吹く[8]。
歴史
[編集]マオリの伝承によれば、ワナカ湖やハウェア湖は、祖先 Rakaihautu(Uruao 号〈カヌー〉の船長[9])の鋤(すき)によって掘削されたといわれる[1]。
探検と入植
[編集]マオリは長くその存在を知っていたが、この湖に到達した最初のヨーロッパ人は1853年のナザニエル・チャーマーズ (Nathaniel Chalmers) であったとされる。彼は2人のマオリを伴い[10]、サウスランド地方の Tuturau からカワラウ川 (Kawarau River) を経由して湖まで歩き[11]、その後いかだで下りクルーサに戻った[3]。また1859年頃、その地域の新しい地図を作成していた他の探検家が、マカロラ渓谷 (Makarora Valley) でマオリの村の跡(1836年に部族の襲撃で破壊された)を発見した[3]。1861年頃、いくつかの新しい牧羊場が湖の南端周辺に開かれ、1862年には、湖自体が捕鯨ボートで調査された[3]。初期のヨーロッパ名はペンブローク湖 (Lake Pembroke) であった[12]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f Malcolm McKinnon. “Otago places - Lakes Wānaka and Hāwea”. Te Ara: The Encyclopedia of New Zealand. 2018年10月7日閲覧。
- ^ a b “レイク・ワナカ”. 100% Pura New Zealand. ニュージーランド政府観光局. 2018年10月4日閲覧。
- ^ a b c d “Wanaka, Lake”. New Zealand 1966 (from Te Ara: The Encyclopedia of New Zealand). 2018年10月4日閲覧。
- ^ Lakes: Laka Wanaka and Hawea (from the Tourism New Zealand website)
- ^ “Mou Waho Island (Harwich) Scenic Reserve, Lake Wanaka”. Land information New Zwaland. New Zealand Government. 2018年10月4日閲覧。
- ^ “Wanaka islands”. Department of Conservation. 2018年10月7日閲覧。
- ^ What's up DOC - Wanaka (from TV New Zealand)
- ^ Edwards, Eric D.; Logan, Rory (1999) (PDF). Ecological assessment of two islands in west Otago lakes for potential re-introduction of buff weka (Gallirallus australis hectori). Wellington: Department of Conservation. ISBN 0-478-21829-X
- ^ Te Maire Tau (2005年). “Ngāi Tahu - Rākaihautū (1st of 3)”. Te Ara: The Encyclopedia of New Zealand. 2018年10月7日閲覧。
- ^ Roger Frazer (1990年). “Chalmers, Nathanael - Biography”. Te Ara: The Encyclopedia of New Zealand. 2018年10月4日閲覧。
- ^ Jock Phillips. “European exploration - Otago and Southland”. Te Ara: The Encyclopedia of New Zealand. 2018年10月4日閲覧。
- ^ NOTES. Otago Witness , Issue 953, 25 April 1889, Page 21 Christopher, fl 1868-1906 :SS Theodore on Lake Pembroke. 1885.