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わ゙、ヷは、日本語の仮名の一つであり、わ, ワに濁点をつけた文字である。かつてラテン文字の va の翻字として使われた。現在は「ヴァ」を用いる。
v音を表すのに「ヷ」を用いるのは、福澤諭吉の発案(『福澤全集緒言』の証言による。なお「ヴ」も同様)である[1]。1860年(万延元年)出版の『増訂華英通語』に用例が見える[2]。
- ^ 原文:
安政五年余が江戸に
來() りて
初() めて
出版() したるは
華英通語() なり是れは
飜譯() と
云() ふ可き
程() のものにも非ず
原書() の
横文字() に
假名() を
附() けたるまでにして
事() 固() より易し
唯() 原書() のVの字を
正音() に近からしめんと欲し
試() にウワの
假名() に
濁點() を附けてヴ
ヷと記したるは
當時() 思付() の
新案() と云ふ可きのみ
— 福澤諭吉、『福澤全集緒言』 pp.48 f
- ^ 例文:
- ^ “ワ゛イオリン奏法の研究”. CiNii Books. 2021年2月5日閲覧。
- わ
- ヸ(ヸ U+30F8)
- ヴ
- ヹ(ヹ U+30F9)
- ヺ(ヺ U+30FA)