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ローガン・ピアソル・スミス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ローガン・ピアソル・スミス
ローガン・ピアソル・スミス(右から2番目)と母のハンナ・ウィトール・スミス(着座)。左からレイ・ストレイチーメアリー・ベレンソン(姉)、カリン・スティーヴン、およびレディ・ヘンリー・サマセット
誕生 (1865-10-18) 1865年10月18日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニュージャージー州 ミルヴィル英語版
死没 1946年3月2日(1946-03-02)(80歳没)
イングランドの旗 イングランド
ロンドン
職業 エッセイスト
評論家
伝記作家
市民権 イギリスの旗 イギリス
最終学歴 ハバフォード大学
ハーバード大学ハーバード・カレッジ
ベルリン・フンボルト大学
オックスフォード大学ベリオール・カレッジ
主題 17世紀の神性
親族 ロバート・ピアソル・スミス英語版(父)
ハンナ・ウィトール・スミス(母)
アリーズ・ピアソル・スミス(姉)
メアリー・ベレンソン(姉)
ウィキポータル 文学
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ローガン・ピアソル・スミスLogan Pearsall Smith1865年10月18日 - 1946年3月2日)は、アメリカ合衆国生まれのイギリスの文人(随筆家評論家)である。ハーバード大学ハーバード・カレッジオックスフォード大学で教育を受けた彼は格言警句、および17世紀の神性に関する専門家として知られる。1938年には自身の伝記である『忘れざる歳月』を執筆している。

若年期

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年齢と死
年長者の衛生には若者の弾劾が必要不可欠であり、血液の循環を大いに促進するものである。
ローガン・ピアソル・スミス[1]

アメリカ合衆国のニュージャージー州 ミルヴィル英語版で生まれる[2]。有名なクエーカーであるロバート・ピアソル・スミス英語版ハンナ・ウィトール・スミスの息子であり、18世紀にウィリアム・ペンの秘書やペンシルベニア州の裁判長を務めたジェイムズ・ローガン英語版の末裔でもある[3][4]。母方の家系は硝子工場経営で裕福になった[3][4][5]。少年時代にはイギリスで暮らしていたこともある[3]。1938年の伝記で、彼は詩人のウォルト・ホイットマンの晩年における友人となったと若い頃のことを語っている[6]

スミスの姉であるアリーズは哲学者のバートランド・ラッセルの最初の妻である。もう一人の姉であるメアリーは2度結婚しており、最初の相手はアイルランド人法定弁護士のベンジャミン・コーン・"フランク"・コステローである。彼らの2人の娘は作家のレイ・ストレイチーと精神分析家のカリン・スティーヴンで、それぞれリットン・ストレイチーヴァージニア・ウルフの義理の親にあたる。メアリーはのちに美術史家のバーナード・ベレンソンと結婚している[7]

教育

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スミスはフィラデルフィア州立ウィリアム・ペン・チャーター・スクールハバフォード大学ハーバード大学ハーバード・カレッジ、およびベルリン・フンボルト大学に通った[8]。のちにオックスフォード大学ベリオール・カレッジで学び、1891年に卒業している[6]

職歴

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スミスは自分の助けとなる若い秘書兼コンパニオンを次々と雇い入れた。文芸評論家のシリル・コノリー英語版が1925年に最初に行った仕事がこのポストで、スミスから強い影響を受けたとされる。散文作家のロバート・ギャソルン=ハーディ英語版がコノリーからこのポストを引き継いだ[9]

著者の慢心
どんなに控えめな作家でも安全保護室にいる狂人のように束縛された不埒な慢心を心の中で抱えているのだ。
ローガン・ピアソル・スミス[1]

スミスは17世紀の神性研究の権威であった。自身の格言と警句で知られ、著書である『トリヴィア』は高い評価を受けている。また文学的完璧主義者であり、何日もかけて自身の文章を磨き上げることもあった[9]。『言葉と慣用法』で彼は正確な英語の使用法における権威として世間に認められることになった。彼自身の伝記である『忘れざる歳月』(1938年)がおそらく現在において彼を最もよく知る手立てであろう。彼はヴィクトリア朝の文人であるウォルター・ペイターから多大な影響を受けたとされる。ジェーン・オースティンの著作を愛読書としており、自分のことを「マンスフィールド・パーカー」と言及するほどであった[10]。登録されている従業員だけではなく、部下には作家のデスモンド・マッカーシー英語版や美術評論家のジョン・ラッセル英語版、詩人のロバート・カルバリー・トレベリアン英語版、歴史家のヒュー・トレヴァー=ローパーなどがいた。彼はヴァージニア・ウルフの小説『オーランドー』に登場するニック・グリーン(ニコラス・グリーン卿)をある程度の基準としていた[11]

私生活

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時折ヨーロッパ大陸を巡る小旅行をしつつ、オックスフォード大学卒業後はイングランドに定住した上で1913年にイギリスの臣民となった。親友のデスモンド・マッカーシーとローズ・マコーレイ英語版が暮らすチェルシー地区[6]と別名「大寒波」と呼ばれたソレント近くのウォルサッシュ村英語版にあるチューダー様式の母屋[9]の間を行き来することに時間を割り当てた。

ロバート・ギャルソン=ハーディはスミスのことを「体重を偽る猫背を持つやや大きい男」と評した[12]。さらに美術史家のケネス・クラークは「背が高くて丸まっており、鳥のように頭を前方に突っ込む彼の身体は退化した脚で不安定にバランスを保っていた」と書いている[13]

政治的に社会主義者であった彼はフェビアン協会創設者のグレーアム・ウォーラスに改心させられた。

1932年に画家のエセル・サンズ英語版により描かれた彼の肖像画はロンドンのナショナル・ギャラリーに所蔵されている[14]

著作

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  • 1895. The Youth of Parnassus, and other stories
  • 1902. Trivia
  • 1907. The Life and Letters of Sir Henry Wotton. Biography
  • 1909. Songs and Sonnets
  • 1912. The English Language
  • 1919. A Treasury of English Prose
  • 1920. Little Essays Drawn From The Writings Of George Santayana
  • 1920 (ed.). Donne's Sermons: Selected Passages with an Essay
  • 1920. Stories from the Old Testament retold. Hogarth Press
  • 1921. More Trivia
  • 1923. English Idioms
  • 1925. Words and Idioms
  • 1927. The Prospects of Literature. Hongarth Press
  • 1930 (ed.) The Golden Grove: Selected Passages From The Sermons and Writings of Jeremy Taylor
  • 1931. Afterthoughts
  • 1933. All Trivia. Collection
  • 1933. Last Words
  • 1933. On Reading Shakespeare
  • 1936. Fine Writing
  • 1936. Reperusals & Recollections
  • 1938. Unforgotten Years
  • 1938. Death in Iceland. Privately printed in Reading with Iceland: A Poem by Robert Gathorne-Hardy.
  • 1940. Milton and His Modern Critics
  • 1943. A Treasury Of English Aphorisms
  • 1949 (ed.). A Religious Rebel: The Letters of "H.W.S." (Mrs. Pearsall Smith). Published in the USA as Philadelphia Quaker, The Letters of Hannah Whitall Smith
  • 1949. (ed.). The Golden Shakespeare
  • 1972. Four Words. Romantic, Originality, Creative, Genius
  • 1982. Saved from the Salvage. With a Memoir of the Author by Cyril Connolly
  • 1989. (Edward Burman, ed.) Logan Pearsall Smith. Anthology.

脚注

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  1. ^ a b Logan Pearsall Smith. Afterthoughts: Life and Human Nature. Statesman and Nation Publishing Company; 1931.
  2. ^ Logan Pearsall Smith Manuscripts, 1881–1943, Kent State University. Accessed 11 February 2008,
  3. ^ a b c Logan Pearsall Smith. Unforgotten years. Little, Brown and Company; 1939.
  4. ^ a b Robert Allerton Parker. A Family of Friends: The Story of the Transatlantic Smiths. Museum Press; 1960.
  5. ^ Barbara Strachey. Remarkable Relations: The Story of the Pearsall Smith Women. Universe Books; 1980. ISBN 978-0-87663-396-0.
  6. ^ a b c Logan Pearsall Smith; Edwin Tribble. A chime of words: the letters of Logan Pearsall Smith. Ticknor & Fields; March 1984.
  7. ^ Palmer, Alan (1987). Who's Who in Bloomsbury. New York: St. Martin's Press. pp. 17–18 
  8. ^ Logan Pearsall Smith, Unforgotten Years; Edwin Tribble (ed.), A Chime of Words: The Letters of Logan Pearsall Smith
  9. ^ a b c Jeremy Lewis. Cyril Connolly: A Life. Random House; 29 February 2012. ISBN 978-1-4464-9970-2.
  10. ^ Looser, Devoney (2017). The Making of Jane Austen. Baltimore, MD: Johns Hopkins University Press. p. 40. ISBN 978-1421422824 
  11. ^ M.H. Whitworth, "Logan Pearsall Smith and Orlando," Review of English Studies 55 (2004)
  12. ^ Robert Gathorne Hardy; Logan Pearsall Smith. Recollections of Logan Pearsall Smith. The Story of a Friendship. [With a Portrait]. London; 1949.
  13. ^ Kenneth Clark. Another Part of the Wood: A Self-Portrait. Hamish Hamilton; 1974. ISBN 978-0-241-11409-4.
  14. ^ (Lloyd) Logan Pearsall Smith. Your Paintings: Ethel Sands. BBC. Retrieved 18 January 2014.
  15. ^ "英語の歴史". 国立国会図書館サーチ. 国立国会図書館. 2023年5月2日閲覧

参考文献

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  • Robert Gathorne-Hardy (1949) Recollections of Logan Pearsall Smith
  • John Russell, ed. (1950) A Portrait of Logan Pearsall Smith drawn from His letters and Diaries
  • Robert Allerton Parker (1959), "The Transatlantic Smiths"
  • Barbara Strachey (1980) Remarkable Relations: The Story of the Pearsall Smith Family
  • Edwin Tribble, ed. (1984) A Chime of Words: The Letters of Logan Pearsall Smith
  • Hugh Trevor-Roper (2012) The Wartime Journals, ed. R. Davenport-Hines, London : I.B. Tauris

外部リンク

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