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レボメプロマジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
レボトミンから転送)
レボメプロマジン
IUPAC命名法による物質名
薬物動態データ
生物学的利用能約 50 - 60%
代謝肝臓
半減期15 - 30時間
排泄糞便および尿 (代謝産物)、
未代謝1%
データベースID
CAS番号
60-99-1 (7104-38-3 [マレイン酸塩], 1236-99-3 [塩酸塩])
ATCコード N05AA02 (WHO)
PubChem CID: 72287
KEGG D00403
化学的データ
化学式C19H24N2OS
分子量328.473 g/mol
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レボトミン5mg錠剤

レボメプロマジン英語: Levomepromazine)とは、フェノチアジン系の抗精神病薬である[1]。抗精神病作用、制吐作用、鎮静作用を示す。ノルアドレナリン系の遮断が強い。日本では、先発品の商品名にヒルナミン(Hirnamin)、レボトミン(Levotomin)がある。処方箋医薬品である。

日本の精神科治療薬のうち過剰摂取時に致死性の高い薬の3位である[1]

薬理

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脳内のD2受容体(ドーパミン2受容体)を遮断することにより、不安、興奮、イライラ、不眠などの症状を改善する。力価が低いため、D2受容体への選択性は低く、幻覚、妄想などを抑える効果は低いが、ノルアドレナリン神経系への作用が強く、思考を抑制し、強力な鎮静作用を発揮する。α受容体の遮断や抗ヒスタミン作用などが強く、その分、血圧降下やめまい・眠気・判断力の低下が強く出ることがある。

適応

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適応は、躁病統合失調症うつ病における不安・緊張である[2]

副作用

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抗コリン作用などが強く起こることがある。主に、眠気、だるさ、口の渇き、便秘、かすみ目、性機能障害、起立性低血圧などが起こることがある。抗アレルギー効果(ヒスタミン受容体遮断)があるため、鼻づまりなどの症状が起きることがある。

臨床試験の期間内では、まれに錐体外路症状悪性症候群パーキンソン病症状(パーキンソニズム)が発生することがある。

致死性

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日本のデータから、精神科治療薬110種類の中で、過剰摂取時の致死性は3位である[1]。コリン作用やQT延長作用から心臓死のリスクが高い[1]

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c d 引地, 和歌子、奥村, 泰之、松本, 俊彦「過量服薬による致死性の高い精神科治療薬の同定 : 東京都監察医務院事例と処方データを用いた症例対照研究」『精神神経学雑誌』第118巻第1号、2016年、3-13頁、NAID 40020721720  抄録
  2. ^ レボメプロマジン錠”. 2015年8月31日閲覧。