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レキシールー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
レキシールー
LexieLouQueensPlate2014
2014年クイーンズプレート
原語表記 Lexie Lou[1]
品種 サラブレッド[2]
性別 [1]
毛色 鹿毛[2]
生誕 2011年2月26日(13歳)[1]
Sligo Bay[1]
Oneexcessivenite[1]
母の父 In Excess[1]
生国 カナダの旗 カナダ[1]
生産者 Paradox Farm[1]
馬主 John Ross
Gary Barber[1]
調教師 John Ross
→Mark E. Casse[1]
競走成績
タイトル ソヴリン賞
最優秀3歳牝馬(2014年)
最優秀芝牝馬(2014年・2016年)
年度代表馬(2014年)
生涯成績 24戦10勝[1]
獲得賞金 $1,763,538[1]
勝ち鞍
G2 加ナッソーS 2016年
G2 ダンススマートリーS 2016年
G3 オータムミスS 2014年
テンプレートを表示

レキシールーLexie Lou2011年2月26日 - )は、カナダ競走馬[1][2]

競走馬として、2014年にカナダ三冠競走の一冠およびカナダ牝馬三冠競走の二冠を制したほか、アメリカ合衆国ハリウッドダービーではカリフォルニアクロームの2着に入った[3]。2014年ソヴリン賞年度代表馬[3]。2019年カナダ競馬名誉の殿堂入り[3]

引退後は日本に持ち込まれ(繋養先はケイアイファーム)、繁殖牝馬としてダノンスコーピオンを産んだ[4]

出自

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2011年2月26日、カナダオンタリオ州のパラドックスファームで誕生[1]。父スライゴーベイはハリウッドターフカップステークスの勝ち馬で、種牡馬として大きな成功を収めているわけではなかった[3][5]。母ワンエクセッシヴナイトは、その最初の産駒3頭がいずれも未出走であった[3]。これらを背景として、カナダサラブレッド協会英語版オンタリオ支部のカナダ産馬1歳セールにおける本馬は、馬主ジョン・ロスによって5,577ドルという安値で購入され、所有および調教を受けることになった[3][6]

競走馬時代

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2歳 - 3歳(2013年 - 2014年)

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2013年5月25日、デルマー競馬場オールウェザー馬場による未勝利戦でデビューし、その後ブラックタイプ競走を年間7戦。マスコーカステークスでのハナ差2位入線からの繰り上がり勝利を含む8戦3勝の成績で2歳シーズンを終えた[1][7][8]

2014年、3歳初戦のスターシュートステークス(L)を4着に終えた後、300,000ドルで売却されてメトロ・ゴールドウィン・メイヤーCEOゲイリー・バーバーの所有馬となり、調教師マーク・カッセ英語版の厩舎に所属することになった[3]

次いでフューリーステークスをワイルドカトマインの3着に終えた後[9]、これまで付けていたブリンカーを外し、カナダ牝馬三冠戦のウッドバインオークスに出走[6]。2着ワイルドカトマインに4馬身1/2差を付けてこれを勝利した[6]。続いてカナダ三冠戦の初戦クイーンズプレートに優勝[10]。これまでオールウェザーから芝初挑戦となる牝馬三冠戦のワンダーウェアステークスにも勝利した[1][11]。次走のカナディアンステークス(G2)では1番人気に支持されたが、最下位10着に敗れた[12]

その後コーリー・ナカタニ騎手を迎えてアメリカ合衆国カリフォルニア州に遠征し、サンタアニタ競馬場のオータムミスステークス(G3)に勝利し[13]デルマー競馬場ハリウッドダービーでも同年のエクリプス賞年度代表馬カリフォルニアクロームの2着に入った[3][14]

カナダのクラシック競走3勝とアメリカの競走馬に対する善戦とが評価され、レキシールーは2014年のソヴリン賞最優秀3歳牝馬・最優秀芝牝馬・年度代表馬を受賞した[15]

4歳 - 5歳(2015年 - 2016年)

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2015年はダート初挑戦となるラカナダステークス(G2)で始動したが、2着に敗れた[16]。その後は長い休養に入ったが、8月に目を負傷して復帰は遅れた[17]

翌2016年、アローワンスのオプショナルクレーミング競走で復帰し、さらに2戦を経て出走したウッドバイン競馬場のナッソーステークス(G2)で復活の勝利を挙げた[18]。加えてダンススマートリーステークス(G2)にも勝利し[19]、同年11月のキーンランドセールを見据えて5歳で競走馬を引退した[20]。2016年のソヴリン賞では最優秀芝牝馬を受賞した[21]

競走成績

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以下の内容は、Equibase[1]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場) 頭数 着順 タイム 着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2013.05.25 ウッドバイン 未勝利戦 4.5F 9 01着 00:53.29 1/2馬身 G.Boulanger 119 (Fair Shake)
0000.07.14 ウッドバイン シェイディウェルS BT 全5.5F 10 08着 - 10馬身1/2 G.Boulanger 118 On Rainbow Bridge
0000.08.03 ウッドバイン ナンディS BT 全6F 9 04着 - 4馬身1/4 G.Boulanger 118 On Rainbow Bridge
0000.08.28 ウッドバイン マスコーカS BT 全6.5F 8 01着 - ハナ(繰上) G.Boulanger 116 (Paladin Bay)
0000.09.28 ウッドバイン ヴィクトリア女王S BT 全6F 7 02着 - 2馬身1/2 G.Boulanger 121 Regal Conqueror
0000.11.02 ウッドバイン エリザベス王女S BT 全8.5F 10 02着 - 1馬身 G.Boulanger 119 Paladin Bay
0000.11.24 ウッドバイン サウスオーシャンS BT 全8.5F 8 01着 01:44.70 3馬身 G.Boulanger 117 (Paladin Bay)
0000.12.14 ウッドバイン オンタリオラッシーS BT 全8.5F 6 03着 - クビ G.Boulanger 123 Paladin Bay
2014.04.19 ウッドバイン スターシュートS L 全6F 8 04着 - 4馬身3/4 G.Boulanger 121 Zensational Bunny
0000.05.10 ウッドバイン フューリーS BT 全7F 9 03着 - 3馬身1/2 P.Husbands 121 Wild Catomine
0000.06.15 ウッドバイン ウッドバインオークス BT 全9F 9 01着 01:49.77 4馬身1/2 P.Husbands 121 (Wild Catomine)
0000.07.06 ウッドバイン クイーンズプレートS BT 全10F 15 01着 02:93.94 1馬身1/2 P.Husbands 121 (Ami's Holiday)
0000.08.10 ウッドバイン ワンダーウェアS BT 芝10F 8 01着 02:00.90 3馬身 P.Husbands 121 (SKylander Girl)
0000.09.14 ウッドバイン カナディアンS G2 芝9F 10 10着 - 24馬身1/4 P.Husbands 116 Deceptive Vision
0000.10.25 サンタアニタ オータムミスS G3 芝8F 10 01着 01:33.70 1馬身1/4 C.Nakatani 119 Diversy Harbor
0000.11.29 デルマー ハリウッドダービー G1 芝9F 6 02着 - 2馬身 C.Nakatani 120 California Chrome
2015.01.17 サンタアニタ ラカナダS G2 8.5F 7 02着 - 4馬身1/4 C.Nakatani 119 Thegirlinthatsong
2016.01.13 タンパベイ アローワンスOC 芝8F 8 03着 - 3馬身 A.Gallardo 121 Bureau de Change
0000.02.13 タンパベイ エンデヴァーS G3 芝8.5F 6 06着 - 8馬身3/4 A.Gallardo 116 Tepin
0000.04.30 ウッドバイン アローワンスOC 全8.5F 5 03着 - 8馬身1/2 P.Husbands 121 Strut the Course
0000.05.29 ウッドバイン 加ナッソーS G2 芝8F 9 01着 01:32.98 3/4馬身 P.Husbands 118 (Mississippi Delta)
0000.06.11 ベルモントパーク ジャストアゲームS G1 芝8F 13 10着 - 7馬身 1/4 J.Leparoux 117 Celestine
0000.07.03 ウッドバイン ダンススマートリーS G2 芝8.5F 11 01着 01:45.97 1馬身1/4 P.Husbands 122 (Strut the Course)
0000.07.30 ウッドバイン ヴィクトリアナS BT 芝8.5F 6 01着 01:41.05 1馬身 P.Husbands 121 (Internal Bourbon)

繁殖牝馬時代

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競走馬引退後の2016年11月、キーンランドのブラッドストックセールで、日本ケイアイファームによって種牡馬ロードカナロアの成功のために100万ドルで購買された[注 1][22][23]

2018年第1仔にフランケル牝駒を出産した以後は連年ロードカナロアと配合され、第2仔としてダノンスコーピオンNHKマイルカップ[4])を輩出した[24]

生年 馬名 毛色 馬主 管理調教師 戦績 出典
初仔 2018年 ダノンバジリア 栗毛 Frankel (株)ダノックス 栗東中内田充正 9戦2勝(現役) [25]
2番仔 2019年 ダノンスコーピオン 鹿毛 ロードカナロア 栗東・安田隆行 6戦4勝(現役)
(GI) NHKマイルC
(GIII) アーリントンC
[26]
3番仔 2020年 ダノンバビル 黒鹿毛 栗東・中内田充正 デビュー前 [27]
4番仔 2021年 レキシールーの2021 鹿毛 [28]
  • 2022年6月10日現在

血統表

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レキシールー血統 (血統表の出典)[§ 1]

Sligo Bay
鹿毛 1998
父の父
Sadler's Wells
鹿毛 1981
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
父の母
Angelic Song
鹿毛 1988
Halo Hail to Reason
Cosmah
Ballade Herbager
Miss Swapsco

Oneexcessivenight
鹿毛 2000
In Excess
黒鹿毛 1987
Siberian Express Caro
Indian Call
Kantado Saulingo
Vi
母の母
Favored One
鹿毛 1992
Son of Briarctic Briarctic
Taboola
Highly Favored Favorecidian
Minie Ball
母系(F-No.) (FN:9-f) [§ 2]
5代内の近親交配 Nearctic 4×5=9.38%、Hail to Reason 4×5=9.38%、Almahmoud 5×5=6.25% [§ 3]
出典
  1. ^ [29]
  2. ^ [29]
  3. ^ [29]


脚注

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注釈

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  1. ^ ケイアイファームは、同じくカナダの年度代表馬である牝馬キャッチアグリンプスも2017年11月に購入している[22]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q Lexie Lou (ON)”. www.equibase.com. 2022年5月9日閲覧。
  2. ^ a b c レキシールー(CAN)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年5月9日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h Lexie Lou | Canadian Horse Racing Hall of Fame” (英語). 2022年5月9日閲覧。
  4. ^ a b ダノンスコーピオン|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年5月9日閲覧。
  5. ^ Sligo Bay (IRE)”. www.equibase.com. 2022年5月9日閲覧。
  6. ^ a b c Lexie Lou Impresses in Woodbine Oaks”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  7. ^ Lexie Lou Heads Ontario Lassie”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  8. ^ Paladin Bay Shows Her Class in Ontario Lassie”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  9. ^ Wild Catomine Prevails in Fury Stakes Duel”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  10. ^ Casse Gets Queen's Plate With Filly Lexie Lou”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  11. ^ Lexie Lou Adapts to Turf in Wonder Where Win”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  12. ^ Canadian Stakes (Gr. 2)”. www.equibase.com. 2022年5月9日閲覧。
  13. ^ Lexie Lou Shows Old Spark in Autumn Miss Win”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  14. ^ California Chrome Sparkles in Hollywood Derby”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  15. ^ lexie lou named canadas 2014 horse of year”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  16. ^ Thegirlinthatsong Powers Clear in La Canada”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  17. ^ Lexi Lou's Return Delayed Due to Eye Injury”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  18. ^ Lexie Lou Back to Winning Ways at Woodbine”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  19. ^ Lexie Lou Fights Back to Win Dance Smartly”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  20. ^ Lexie Lou retired, will be entered in Keeneland sale” (英語). www.drf.com. 2022年5月9日閲覧。
  21. ^ Sovereign Awards: Caren, Casse, Adena Lead the Night”. www.bloodhorse.com. 2022年5月9日閲覧。
  22. ^ a b 日本人生産者がケンタッキー州で優良牝馬を購買(アメリカ)【生産】”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年5月9日閲覧。
  23. ^ 【NHKマイルC】ダノンスコーピオンV 生産者ケイアイファームの喜びの声 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年5月9日閲覧。
  24. ^ 繁殖牝馬情報:牝系情報|レキシールー(CAN)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年5月9日閲覧。
  25. ^ ダノンバジリア”. netkeiba.com. 2022年6月10日閲覧。
  26. ^ ダノンスコーピオン”. netkeiba.com. 2022年6月10日閲覧。
  27. ^ ダノンバビル”. netkeiba.com. 2022年6月10日閲覧。
  28. ^ レキシールーの2021”. netkeiba.com. 2022年6月10日閲覧。
  29. ^ a b c 血統情報:5代血統表|レキシールー(CAN)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年5月9日閲覧。

外部リンク

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