レアンドロ・エルリッヒ
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レアンドロ・エルリッヒ(Leandro Erlich、1973年[1] - )は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス生まれ[1]の芸術家、現代美術家。人間がどのように事象を捉え、空間と関わり、現実を把握していくかを追求する作品を多数発表している。
作品の多くは建物の一部などの立体的な造形で、錯覚の利用や、鑑賞する行為自体が作品の一部になる体験型となっている。例えば、作品『建物』は、建物の外壁や窓を床上に再現して人が立ち入り、それを斜めに傾けた鏡に映すと、人が建物を這い上ったり、壁に立ったりしているように見える[2]。
日本においては金沢21世紀美術館に常設されている『スイミング・プール』が有名である。また2017年には過去最大規模の個展が森美術館で開催された[3][4]。 前橋市の白井屋ホテルの一室も手がけた[5]。2021年12月には十和田市現代美術館に『建物─ブエノスアイレス』が常設展示されるようになった[6]。
主な作品・来歴
[編集]- 2014年「Cloud」(東京都千代田区 飯野ビルディング)
- 2012年 トンネル(越後妻有里山現代美術館キナーレ)
- 2010年 ロスト・ガーデン(ラテン・アメリカン・アート美術館)
- 2008年 09 タワー(ソフィア王妃芸術センター)
- 2006年 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ (新潟県十日町市)
- 2003年 スイミング・プール(金沢21世紀美術館)
- 2001年 ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)
日本で見られる作品
[編集]- スイミング・プール
- 日本におけるエルリッヒの代表的な作品の一つで、もとはヴェネツィア・ビエンナーレなどで仮設展示され、2003年に金沢21世紀美術館に設置された。深さ10cmの水が張られたガラスの下には水色の空間が広がっており、鑑賞者はその中に入り上を見上げることが出来、また上から下の空間を見下ろすことも出来る。
- 上からプールの中を見下ろすと、まるで水に満たされたプールを覗き込んでいるように見え、そのときプールの下に別の鑑賞者がいれば、その鑑賞者が水で満たされたプールの底を歩いているようにも見える。
出典
[編集]- ^ a b “レアンドロ・エルリッヒ”. ART SETOUCHI. 2013年12月20日閲覧。
- ^ 【アート 美】思い込み、錯覚、観客が参加し体験…リアルとは何か問い直す レアンドロ・エルリッヒ展『産経新聞』朝刊2017年12月10日(2018年4月15日閲覧)。
- ^ レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル(2018年4月15日閲覧)。
- ^ 現代美術家エルリッヒさん個展/常識揺さぶる 権力・権威問う『読売新聞』朝刊2018年1月11日(文化面)。
- ^ NEWS / REPORT 驚異のアートホテル。藤本壮介設計の「白井屋ホテル / SHIROIYA HOTEL」に注目 美術手帖、2020.11.4
- ^ NEWS / REPORT 世界初の常設展示。レアンドロ・エルリッヒの《建物》が十和田市現代美術館で公開 美術手帖、2021.12.1
外部リンク
[編集]- Leandro Erlich - オフィシャルサイト
- 金沢21世紀美術館