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ルーカス・ブラウン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルーカス・ブラウン
基本情報
本名 ルーカス・ブラウン
通称 Big Daddy
階級 ヘビー級
身長 196cm
リーチ 196cm
国籍 オーストラリアの旗 オーストラリア
誕生日 (1979-04-14) 1979年4月14日(45歳)
出身地 ニューサウスウェールズ州オーバーン・シティ
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 34
勝ち 31
KO勝ち 27
敗け 3
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ルーカス・ブラウンLucas Browne、男性、1979年4月14日 - )は、オーストラリアプロボクサー、元総合格闘家ニューサウスウェールズ州オーバーン・シティ出身。元WBA世界ヘビー級レギュラー王者。29歳でボクシングと総合格闘技でデビューを果たした遅咲きの選手。

来歴

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総合格闘技

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2009年2月20日、デビュー戦をパンチで1回TKOで勝利。

デビューから5連勝を果たし、Xtreme MMAオセアニアヘビー級王座獲得に成功した。

2010年7月31日、Xtreme MMA世界ヘビー級王座決定戦でダニエル・コーミエと対戦し、パンチによる1回TKO負けで、初黒星を喫した。

2010年11月5日、Xtreme MMAオセアニアヘビー級タイトルマッチでBIG・ジム・ヨークと対戦し、パンチで2回TKO負けを喫し王座陥落から陥落した[1]。この試合を最後に総合格闘技を引退し、ボクシングに専念した。

総合格闘技の戦績は6勝2敗。

プロボクシング

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2009年3月20日、ニューサウスウェールズ州ブルックベールでジェイソン・キールとデビュー戦を行い、4回33秒KO勝ちを収めデビュー戦を白星で飾った。

2011年8月5日、西オーストラリア州カルグーリーでクラレンス・ティルマンとUBCインターナショナルヘビー級王座決定戦を行い、12回3-0(3者とも120-108)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。

2011年9月30日、ニューサウスウェールズ州ミントでファイ・ファラモエとWBFアジア太平洋ヘビー級王座決定戦を行い、5回2分59秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2012年2月17日、クイーンズランド州サウスポートでコリン・ウィルソンとオーストラリアヘビー級王座決定戦を行い、3回2分56秒KO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2013年3月1日、クイーンズランド州リッチランズ竹原真敬と対戦し、初回1分8秒KO勝ちを収めた。

2013年4月28日、メルボルンメルボルン・コンベンション・アンド・エキシビジョン・センタージェームズ・トニーとWBF世界ヘビー級王座決定戦を行い、12回3-0(117-111、119-109、120-108)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。

2013年11月2日、イギリスキングストン・アポン・ハルハル・アリーナでリチャード・タワーズと対戦し、5回51秒TKO勝ちを収めた。

2014年4月26日、イギリスのシェフィールドポンズ・フォージ国際スポーツセンターでエリック・マーテル・バホーリとコモンウェルスイギリス連邦並びにEPBCヘビー級王座決定戦を行い、5回1分26秒KO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2014年5月14日、コモンウェルスイギリス連邦ヘビー級王座をオーストラリア人が獲得したのが1892年以来122年ぶりとなったことで、オーストラリアボクシング連盟から表彰を受けた[2]

2014年8月1日、ウルヴァーハンプトンWBAインターコンチネンタルヘビー級王座決定戦としてアンドリー・ルデンコと対戦し、12回3-0(115-113、116-112、117-112)の判定勝ちを収めEPBC王座初防衛、WBAインターコンチネンタル王座獲得に成功した。

2014年11月12日、メルボルンハイセンス・アリーナでチャウンシー・ウェリバーと対戦し、ウェリバーの5回終了時棄権でEPBC王座2度目、WBAインターコンチネンタル王座初防衛に成功した。

2015年2月25日、WBAからWBA世界ヘビー級レギュラー王者ルスラン・チャガエフと指名試合を行うよう指令を受けた[3]

2015年8月14日、メルボルンのザ・メルボルン・パビリオンでジュリアス・ロングと対戦し、9回KO勝ちを収めた[4]

2015年11月13日、肩を負傷したWBA世界ヘビー級4位のフェリス・オケンドが最低でも2016年5月までは試合が出来ないとのメディカルリポートに基づき、WBA世界ヘビー級王者ルスラン・チャガエフとオケンドの間で再戦をすることが不可能となったことを受け、WBAはチャガエフとブラウンの間で指名試合を行うよう指令した[5]

2016年3月5日、チェチェン共和国グロズヌイアフマド・アレーナでWBA世界ヘビー級レギュラー王者ルスラン・チャガエフと対戦し、10回2分2秒TKO勝ちでオーストラリアのボクサーで初めてのヘビー級王座獲得に成功した[6][7][8]

2016年3月22日、チャガエフ戦の試合直後にVADA(ボランティア・アンチ・ドーピング協会)によって行われたドーピング検査で、ブラウンの尿から違反薬物のクレンブテロールの陽性反応が検出された。ブラウンの違反薬物使用が確定すればチャガエフ戦は無効試合となり、ブラウンは王座を剥奪される可能性があることが明らかにされた[9][10][11]

2016年4月15日、ブラウンはVADAによる検査は自分が要請したもので、試合5日前に宿泊していたグロズヌイのホテルにVADAの検査員が来て行った抜き打ちの尿及び血液検査の結果は陰性だったので、前日計量の後に食べたステーキにクレンブテロールが混入していたのではないかと主張した[12]。故意に摂取したのではないことを証明するために、自主的にポリグラフ検査を受け、ブラウンの「故意に自分でクレンブテロールを摂取したことは無い」との言動は、今回の検査では「嘘をついている」とは認められなかった。」と所属するハットン・プロモーションズが発表した[13]

2016年5月12日、ブラウンの予備検体でもクレンブテロールの陽性反応が検出されたことで、WBAはブラウンからWBA世界ヘビー級レギュラー王座を剥奪し6ヵ月間の出場停止処分を科した[14][15]

2016年5月21日、WBAのメンドーサ会長は「WBAのドーピング規定に則り同年3月5日に行われたルスラン・チャガエフ対ルーカス・ブラウン戦の試合結果は無効試合とします。敗者となっていたチャガエフは試合前の地位であるWBA世界ヘビー級王者に復帰することとなります。」と述べ、WBA世界ヘビー級レギュラー王座は正式にチャガエフに差し戻されたが、試合の公式記録は無効試合へ覆らなかった[16][17]

2016年9月6日、WBAが、VADAによる抜き打ち検査はブラウンが自発的に要請したものであったことや試合5日前の検査ではクレンブテロールが検出されなかったことなどを考慮した結果、ブラウンがクレンブテロールを故意に摂取したとは認められず、また検出されたクレンブテロールが少量でブラウンに運動能力の向上等の優位性を与えるような量では無かったとして、ブラウンをWBA世界ヘビー級ランキングの5位以内に復帰させると発表。120日以内にWBA世界ヘビー級4位のフェリス・オケンドとWBA世界ヘビー級レギュラー王座決定戦を行うよう指令した[18]

2016年10月24日、同年12月10日にドイツのO2ワールド・ハンブルクウラジミール・クリチコとWBA世界ヘビー級王座決定戦で対戦する交渉が進められていたが、この日クリチコのふくらはぎ負傷と、試合までのプロモーション期間が短いことを理由に試合が中止になったことが発表された[19]

2016年11月1日、WBAはWBA世界ヘビー級3位のルーカス・ブラウンとWBA世界ヘビー級5位のシャノン・ブリッグスに対し同年12月31日までにWBA世界ヘビー級レギュラー王座決定戦を行い、その勝者はWBA世界ヘビー級6位のフェリス・オケンドと120日以内に対戦するよう指令を出した[20][21][22]

2016年11月22日、オスタリンの陽性反応が検出されドーピング検査に失格したことが公表された[23]

2018年3月24日、ロンドンのO2アリーナでWBCヘビー級シルバー王者ディリアン・ホワイトと対戦し、6回TKO負けで王座獲得に失敗した。

戦績

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  • プロボクシング:34戦31勝(27KO)3敗
  • 総合格闘技:8戦6勝2敗
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2009年3月20日 勝利 4R 0:33 KO ジェイソン・ケイル オーストラリアの旗 オーストラリア プロデビュー戦
2 2010年7月1日 勝利 1R 2:10 TKO サム・レウイ ニュージーランドの旗 ニュージーランド
3 2011年2月4日 勝利 3R 1:17 KO ジョン・スジゲティー オーストラリアの旗 オーストラリア
4 2011年4月2日 勝利 4R 1:35 KO アリペイト・リアバー トンガの旗 トンガ
5 2011年4月15日 勝利 1R KO ヘンリー・ターニー ニュージーランドの旗 ニュージーランド
6 2011年5月13日 勝利 2R 2:34 KO スコット・ベルショー イギリスの旗 イギリス
7 2011年8月5日 勝利 12R 判定3-0 クラレンス・ティルマン ニュージーランドの旗 ニュージーランド UBOインターナショナルヘビー級王座決定戦
8 2011年9月30日 勝利 5R 2:59 TKO ファイ・ファラモエ ニュージーランドの旗 ニュージーランド WBFアジア太平洋ヘビー級王座決定戦
9 2011年11月5日 勝利 4R 1:57 KO ポーラ・ラカイ ニュージーランドの旗 ニュージーランド
10 2011年12月9日 勝利 1R 1:51 TKO アリペイト・リアバー トンガの旗 トンガ
11 2012年2月17日 勝利 3R 2:56 KO コリン・ウィルソン オーストラリアの旗 オーストラリア オーストラリアヘビー級王座決定戦
12 2012年4月21日 勝利 4R 1:15 TKO ポール・ブトリン イギリスの旗 イギリス
13 2012年6月16日 勝利 1R 0:44 TKO ハスティングス・ラサニ ジンバブエの旗 ジンバブエ
14 2012年12月11日 勝利 3R 2:23 TKO ジェイソン・ギャバン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
15 2013年3月1日 勝利 1R 1:08 KO 竹原真敬 日本の旗 日本
16 2013年4月28日 勝利 12R 判定3-0 ジェームズ・トニー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBF世界ヘビー級王座決定戦
17 2013年7月25日 勝利 7R 終了 TKO トラビス・ウォーカー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
18 2013年11月2日 勝利 5R 0:51 TKO リチャード・タワーズ イギリスの旗 イギリス
19 2013年12月13日 勝利 2R 2:23 KO クラレンス・ティルマン ニュージーランドの旗 ニュージーランド
20 2014年4月26日 勝利 5R 1:26 KO エリック・マーテル・バホーリ カナダの旗 カナダ コモンウェルスギリス連邦ヘビー級王座決定戦・EPBCヘビー級王座決定戦
21 2014年8月1日 勝利 12R 判定3-0 アンドリー・ルデンコ  ウクライナ WBAインターコンチネンタルヘビー級王座決定戦・EPBC防衛1
22 2014年11月12日 勝利 5R 終了 TKO チャウンシー・ウェリバー ニュージーランドの旗 ニュージーランド WBAインターコンチネンタル防衛1・EPBC防衛2
23 2015年8月14日 勝利 9R 2:59 KO ジュリアス・ロング ニュージーランドの旗 ニュージーランド
24 2016年3月5日 勝利 10R 2:21 TKO ルスラン・チャガエフ ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン WBA世界ヘビー級タイトルマッチ
テンプレート

獲得タイトル

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プロボクシング

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  • UBCインターナショナルヘビー級王座
  • WBFアジア太平洋ヘビー級王座
  • WBF世界ヘビー級王座
  • オーストラリアヘビー級王座
  • コモンウェルスイギリス連邦ヘビー級王座
  • EPBCヘビー級王座
  • WBAインターコンチネンタルヘビー級王座
  • WBA世界ヘビー級レギュラー王座(防衛0=剥奪)

総合格闘技

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脚注

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  1. ^ Xtreme MMA 3 results and quick recap from Sydney on Nov. 5 MMA MANIA 2010年11月5日
  2. ^ Lucas Browne Draws National Praise For Historic Win”. Boxing Scene.com (2014年5月14日). 2014年5月14日閲覧。
  3. ^ Ruslan Chagaev-Lucas Browne Ordered By The WBA”. Boxing Scene.com (2015年2月25日). 2015年2月26日閲覧。
  4. ^ Lucas Browne Defends WBA Intercontinental Title WBA公式サイト 2015年8月4日
  5. ^ Ruslan Chagaev to Face Lucas Browne WBA公式サイト 2015年11月13日
  6. ^ ブラウンがチャガエフ下す、豪初のヘビー級王者誕生 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年3月6日
  7. ^ Lucas Browne: The Homecoming WBA公式サイト 2016年3月8日
  8. ^ ヘビー級新王者ブラウン「ヘイとは戦わない」 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年3月15日
  9. ^ Big Daddy Fails Drug Test WBA公式サイト 2016年3月22日
  10. ^ 豪初のヘビー級王者ブラウン、薬物検査で陽性反応 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年3月22日
  11. ^ Lucas Browne fails drug test administered after Ruslan Chagaev bout”. ESPN.com (2016年3月22日). 2016年4月13日閲覧。
  12. ^ WBA heavyweight champ Lucas Browne fights to clear his name after doping allegation”. Fightnews.com (2016年4月15日). 2016年5月14日閲覧。
  13. ^ Lucas Browne passes lie detector test Fightnews.com 2016年4月16日
  14. ^ Lucas Browne Stripped and Suspended for Six Months WBA公式サイト 2016年5月12日
  15. ^ WBAヘビー級王者 ドーピング違反で王座剥奪へ スポニチアネックス 2016年5月13日
  16. ^ Chagaev to defend WBA belt vs Oquendo, Browne loss a no contest World Boxing News 2016年5月21日
  17. ^ Ruslan Chagaev is Found, Retires From Boxing”. Boxing Scene.com (2016年7月31日). 2016年8月23日閲覧。
  18. ^ Hatton Welcomes WBA's Decision on Lucas Browne's Drug Test”. Boxing Scene.com (2016年9月7日). 2016年9月11日閲覧。
  19. ^ Wladimir Klitschko will wait until spring for next fight”. ESPN.com (2016年10月25日). 2016年10月26日閲覧。
  20. ^ WBA clears up heavyweight title situation: Briggs-Browne, Klitschko-Joshua sanctioned Archived 2016年11月14日, at the Wayback Machine. Fightnews.com 2016年11月1日
  21. ^ WBA Championships Committee Clarifies Heavyweight Division WBA公式サイト 2016年11月1日
  22. ^ 中川健太WBAランク入り、大沢宏晋の試合が生中継 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年11月2日
  23. ^ Heavyweight contender Lucas Browne fails another drug test”. ESPN.com (2016年11月22日). 2016年12月6日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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前王者
ルスラン・チャガエフ
WBA世界ヘビー級王者

2016年3月5日 - 2016年5月13日(剥奪)

空位
次タイトル獲得者
ルスラン・チャガエフ