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ル・コマンダン・シャルコー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ル・コマンダン・シャルコー
基本情報
経歴
竣工 2021年7月29日[1]
要目
総トン数 31,283 トン[1]
全長 149.9 m[1]
28.3 m[1]
喫水 10.2 m[2]
主機関 ディーゼル・エレクトリック
(ディーゼル 6基)[1][2]
出力 56,832馬力(41,800kW)[1]
航海速力 15.0ノット[1]
旅客定員 245名(最大 270名)[1][2]
乗組員 215名[1]
テンプレートを表示

ル・コマンダン・シャルコーLe Commandant Charcot)は、フランスのポナンが運航しているクルーズ客船[1]。 船名はフランスの極地探検家ジャン・バティスト・シャルコーにちなむ[1][2]

概要

[編集]

2021年7月29日にノルウェーのヴァルド造船所で竣工、引き渡された[1]。 船価は2.7億ユーロ[3]

本船は日本の砕氷艦しらせ」と同じポーラー・クラス2(PC2)のアイスクラスを有する世界初の砕氷クルーズ船である[1][4]。 LNG燃料主機とバッテリーによるハイブリッド推進システムを搭載、100パーセントの廃棄物分別・処理システム等の最新のグリーン技術を備えており[1][4]、フランス船級協会ビューロー・ヴェリタスからグリーンシップ認定を受けている[5]。 また前甲板がヘリコプターの発着甲板になっているほか、船内には極地環境や生物多様性の研究施設も設けられている[4]

9月6日に試験航海で北緯90度に到達。これはフランス船として、またLNG燃料船として初めての北極点到達であった[1][5]。 11月1日から南極クルーズでデビューした[2]

2022年2月27日には海上で最も南極点に近いロス棚氷クジラ湾の南緯78度44分30秒の地点まで航行し、南極点に最接近する記録を作った[6]

7月13日に乗客を乗せた商業航海で北極点に到達。これまで調査観測用の砕氷船に乗客を乗せたクルーズでの到達はあったが、純粋な客船での北極点到達は世界初であった[5]


参考文献

[編集]
  • 海人社『世界の艦船』2021年11月号 No.959
  • 海人社『世界の艦船』2022年7月号 No.975
  • 海人社『世界の艦船』2022年9月号 No.979
  • 海人社『世界の艦船』2022年10月号 No.981
  • 海事プレス社『クルーズ客船データブック 2022・2023』CRUISE 2022年5月臨時増刊

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『世界の艦船』2021年11月号、p.131
  2. ^ a b c d e 『クルーズ客船データブック 2022・2023』、p.252
  3. ^ 『世界の艦船』2022年7月号、p.149
  4. ^ a b c 『世界の艦船』2022年9月号、p.124
  5. ^ a b c 『世界の艦船』2022年10月号、p.145
  6. ^ 『世界の艦船』2022年7月号、p.170