ルネッサンス (マーカス・ミラーのアルバム)
『ルネッサンス』 | ||||
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マーカス・ミラー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
ニューヨーク シアー・サウンド[2] アディショナル・レコーディング:サンタモニカ ハンニバル・スタジオ、ニューオーリンズ ザ・ミュージック・シェッド[2] | |||
ジャンル | フュージョン | |||
時間 | ||||
レーベル |
コンコード・ジャズ Dreyfus Jazz ビクターエンタテインメント | |||
プロデュース | マーカス・ミラー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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マーカス・ミラー アルバム 年表 | ||||
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『ルネッサンス』(Renaissance)は、アメリカ合衆国のベーシスト、マーカス・ミラーが2012年に発表したスタジオ・アルバム。純粋な新作アルバムとしては、『フリー』(2007年)以来5年ぶりの作品に当たる[9]。
背景
[編集]「ジキルとハイド」は、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ的なパートとジミ・ヘンドリックス&バンド・オブ・ジプシーズ的なパートから成る曲で、仮タイトルは「Wayne Hendrix」だったが、本作でエンジニアを務めたデイヴ・ウォードの案により改題された[10]。「ゴーレイ」は、奴隷貿易の拠点であったゴレ島の「奴隷の家」を訪れた体験にインスパイアされて作られた[9]。
「インタールード:ノクターナル・ミスト」はイスラエル・ホートン率いる「イスラエル&ニュー・ブリード」のアルバム『A Timeless Christmas』(2006年)収録曲のカヴァーで、ミラーはオリジナル・ヴァージョンにおいてバスクラリネットの演奏でゲスト参加していたが、本作ではベース主体のアレンジとなった[10]。「タイトロープ」はジャネール・モネイのシングル・ヒット曲のカヴァーで、ミラーはモネイのヴァージョンに関して「ニューオーリンズの古いブギ・ウギを新しい音楽に仕立て上げた」と感じたことから、本作ではドクター・ジョンをゲストに起用した[10]。
ジャクソン5のカヴァー「アイル・ビー・ゼア」と、ポール・チェンバースに捧げられたオリジナル曲「リバップ」(後者は日本盤ボーナス・トラック)は、ミラーのベースのみによる演奏である[11]。
反響・評価
[編集]母国アメリカの『ビルボード』では、2012年8月25日付のBillboard 200で170位を記録し[8]、トップ・ヒートシーカーズでは3位に達して[12]、ジャズ・アルバム・チャートでは1位を獲得した[13]。オランダのアルバム・チャートでは26位に達し、同国において自身初のトップ40入りを果たした[3]。
John KelmanはAll About Jazzのレビューで5点満点中4.5点を付け「ミラーの多面的な才能を評価しつつ、ここ何年か続いた、彼の同じようなソロ・レコーディング群に飽きていた向きにとって、『ルネッサンス』は彼が優れた作曲家、ベーシスト、プロデューサーであることを再確認させる作品である」と評している[14]。Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「ミラーのカタログ中、最も感情に訴えてくる作品かもしれない」「ほぼ全編にわたり、グルーヴと燃えるようなパワーがある」と評している[9]。また、John Fordhamは『ガーディアン』紙のレビューで5点満点中3点を付け「ジャズ・ファンクのファンにとっては楽園である」と評している[15]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はマーカス・ミラー作。
- デトロイト - "Detroit" - 5:45
- リデンプション - "Redemption" - 6:09
- フェブラリー - "February" - 4:15
- スリッピン・イントゥ・ダークネス - "Slippin' into Darkness" (Sylvester Allen, Harold Ray Brown, Morris Dickerson, LeRoy L. Jordan, Charles Miller, Lee Oskar, Howard E. Scott) - 9:17
- ブラジリアン・ウェディング・ソング - "Setembro (Brazilian Wedding Song)" (Ivan Lins, Gilson Peranzzetta) - 6:39
- ジキルとハイド - "Jekyll & Hyde" - 6:30
- インタールード:ノクターナル・ミスト - "Interlude: Nocturnal Mist" (Luther "Mano" Hanes) - 1:16
- リベレーション - "Revelation" - 4:46
- ミスター・クリーン - "Mr. Clean" (Weldon Irvine, Jr.) - 5:01
- ゴーレイ - "Gorée (Go-ray)" - 5:38
- シーティーアイ - "Cee-Tee-Eye" - 7:39
- タイトロープ - "Tightrope" (Charles Delbert Joseph II, Nathaniel Irvin III, Janelle Monáe, Antwan Patton) - 5:46
- アイル・ビー・ゼア - "I'll Be There" (Hal Davis, William Hutchinson, Berry Gordy, Jr., Bob West, Freddy Wexler) - 3:50
日本盤ボーナス・トラック
[編集]- リバップ - "Rebop (For Paul Chambers)" - 2:03
参加ミュージシャン
[編集]- マーカス・ミラー - ベース・ギター、フレットレスベース、 アコースティック・ベース、バスクラリネット
- ルーベン・ブラデス - ボーカル(on #5)
- グレッチェン・パーラト - ボーカル(on #5)
- ドクター・ジョン - ラップ(on #12)
- アダム・アガティ - ギター(on #1, #7, #8, #11, #12)
- アダム・ロジャース - ギター(on #2, #4, #6, #9)、アコースティック・ギター(on #3, #10)
- ポール・ジャクソン・ジュニア - ギター(on #11)
- クリス・バワーズ - ピアノ(on #1, #4, #12)、ローズ・ピアノ(on #1, #11)
- フェデリコ・ゴンザレス・ペーニャ - ピアノ(on #3, #5, #6, #7, #8, #10)、ローズ・ピアノ(#2, #5, #9)
- ボビー・スパークス - オルガン(on #4, #6, #9)、クラビネット(on #9)
- ルイス・ケイトー - ドラムス(#13, #14を除く全曲)、ジャンベ(on #3)、コンガ(on #11)
- ラモーン・イスラス - パーカッション(on #4, #5, #7, #8)
- アレックス・ハン - アルト・サクソフォーン( #13, #14を除く全曲)
- モーリス・ブラウン - トランペット(on #1, #3, #4, #11)
- シーン・ジョーンズ - トランペット(on #2, #4, #6, #9)
脚注・出典
[編集]- ^ a b “ルネッサンス - マーカス・ミラー”. オリコン. 2019年7月16日閲覧。
- ^ a b Marcus Miller - Renaissance (CD, Album) | Discogs
- ^ a b Marcus Miller - Renaissance - dutchcharts.nl
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ lescharts.com - Marcus Miller - Renaissance
- ^ ultratop.be - Marcus Miller - Renaissance
- ^ ultratop.be - Marcus Miller - Renaissance
- ^ a b “Marcus Miller Renaissance Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2019年7月16日閲覧。
- ^ a b c Jurek, Thom. “Renaissance - Marcus Miller”. AllMusic. 2019年7月16日閲覧。
- ^ a b c Jisi, Chris (2012年11月4日). “Marcus Miller: Plucking Plateau”. BassPlayer.com. Future Publishing. 2019年7月16日閲覧。
- ^ 日本盤CD (VICJ-61665)英文ブックレット内クレジット
- ^ “Marcus Miller Chart History - Heatseekers Albums”. Billboard. 2019年7月16日閲覧。
- ^ “Marcus Miller Chart History - Jazz Albums”. Billboard. 2019年7月16日閲覧。
- ^ Kelman, John (2012年12月4日). “Marcus Miller: Renaissance”. All About Jazz. 2019年7月16日閲覧。
- ^ Fordham, John (2012年5月31日). “Marcus Miller: Renaissance - review”. The Guardian. Guardian News and Media. 2019年7月16日閲覧。