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ルネッサンス (マーカス・ミラーのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ルネッサンス』
マーカス・ミラースタジオ・アルバム
リリース
録音 ニューヨーク シアー・サウンド[2]
アディショナル・レコーディング:サンタモニカ ハンニバル・スタジオ、ニューオーリンズ ザ・ミュージック・シェッド[2]
ジャンル フュージョン
時間
レーベル アメリカ合衆国の旗コンコード・ジャズ
欧州連合の旗Dreyfus Jazz
日本の旗ビクターエンタテインメント
プロデュース マーカス・ミラー
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 26位(オランダ[3]
  • 30位(日本[1]
  • 80位(ドイツ[4]
  • 87位(フランス[5]
  • 138位(ベルギー・ワロン地域[6]
  • 141位(ベルギー・フランデレン地域[7]
  • 170位(アメリカ[8]
  • マーカス・ミラー アルバム 年表
    トリビュート・トゥ・マイルス・デイヴィス
    (2011年)
    ルネッサンス
    (2012年)
    アフロディジア
    (2015年)
    テンプレートを表示

    ルネッサンス』(Renaissance)は、アメリカ合衆国ベーシストマーカス・ミラー2012年に発表したスタジオ・アルバム。純粋な新作アルバムとしては、『フリー』(2007年)以来5年ぶりの作品に当たる[9]

    背景

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    「ジキルとハイド」は、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ的なパートとジミ・ヘンドリックス&バンド・オブ・ジプシーズ的なパートから成る曲で、仮タイトルは「Wayne Hendrix」だったが、本作でエンジニアを務めたデイヴ・ウォードの案により改題された[10]。「ゴーレイ」は、奴隷貿易の拠点であったゴレ島の「奴隷の家」を訪れた体験にインスパイアされて作られた[9]

    「インタールード:ノクターナル・ミスト」はイスラエル・ホートン英語版率いる「イスラエル&ニュー・ブリード」のアルバム『A Timeless Christmas』(2006年)収録曲のカヴァーで、ミラーはオリジナル・ヴァージョンにおいてバスクラリネットの演奏でゲスト参加していたが、本作ではベース主体のアレンジとなった[10]。「タイトロープ」はジャネール・モネイのシングル・ヒット曲のカヴァーで、ミラーはモネイのヴァージョンに関して「ニューオーリンズの古いブギ・ウギを新しい音楽に仕立て上げた」と感じたことから、本作ではドクター・ジョンをゲストに起用した[10]

    ジャクソン5のカヴァー「アイル・ビー・ゼア」と、ポール・チェンバースに捧げられたオリジナル曲「リバップ」(後者は日本盤ボーナス・トラック)は、ミラーのベースのみによる演奏である[11]

    反響・評価

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    母国アメリカの『ビルボード』では、2012年8月25日付のBillboard 200で170位を記録し[8]トップ・ヒートシーカーズでは3位に達して[12]、ジャズ・アルバム・チャートでは1位を獲得した[13]。オランダのアルバム・チャートでは26位に達し、同国において自身初のトップ40入りを果たした[3]

    John KelmanはAll About Jazzのレビューで5点満点中4.5点を付け「ミラーの多面的な才能を評価しつつ、ここ何年か続いた、彼の同じようなソロ・レコーディング群に飽きていた向きにとって、『ルネッサンス』は彼が優れた作曲家、ベーシスト、プロデューサーであることを再確認させる作品である」と評している[14]。Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「ミラーのカタログ中、最も感情に訴えてくる作品かもしれない」「ほぼ全編にわたり、グルーヴと燃えるようなパワーがある」と評している[9]。また、John Fordhamは『ガーディアン』紙のレビューで5点満点中3点を付け「ジャズ・ファンクのファンにとっては楽園である」と評している[15]

    収録曲

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    特記なき楽曲はマーカス・ミラー作。

    1. デトロイト - "Detroit" - 5:45
    2. リデンプション - "Redemption" - 6:09
    3. フェブラリー - "February" - 4:15
    4. スリッピン・イントゥ・ダークネス - "Slippin' into Darkness" (Sylvester Allen, Harold Ray Brown, Morris Dickerson, LeRoy L. Jordan, Charles Miller, Lee Oskar, Howard E. Scott) - 9:17
    5. ブラジリアン・ウェディング・ソング - "Setembro (Brazilian Wedding Song)" (Ivan Lins, Gilson Peranzzetta) - 6:39
    6. ジキルとハイド - "Jekyll & Hyde" - 6:30
    7. インタールード:ノクターナル・ミスト - "Interlude: Nocturnal Mist" (Luther "Mano" Hanes) - 1:16
    8. リベレーション - "Revelation" - 4:46
    9. ミスター・クリーン - "Mr. Clean" (Weldon Irvine, Jr.) - 5:01
    10. ゴーレイ - "Gorée (Go-ray)" - 5:38
    11. シーティーアイ - "Cee-Tee-Eye" - 7:39
    12. タイトロープ - "Tightrope" (Charles Delbert Joseph II, Nathaniel Irvin III, Janelle Monáe, Antwan Patton) - 5:46
    13. アイル・ビー・ゼア - "I'll Be There" (Hal Davis, William Hutchinson, Berry Gordy, Jr., Bob West, Freddy Wexler) - 3:50

    日本盤ボーナス・トラック

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    1. リバップ - "Rebop (For Paul Chambers)" - 2:03

    参加ミュージシャン

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    脚注・出典

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    1. ^ a b ルネッサンス - マーカス・ミラー”. オリコン. 2019年7月16日閲覧。
    2. ^ a b Marcus Miller - Renaissance (CD, Album) | Discogs
    3. ^ a b Marcus Miller - Renaissance - dutchcharts.nl
    4. ^ Offizielle Deutsche Charts
    5. ^ lescharts.com - Marcus Miller - Renaissance
    6. ^ ultratop.be - Marcus Miller - Renaissance
    7. ^ ultratop.be - Marcus Miller - Renaissance
    8. ^ a b Marcus Miller Renaissance Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2019年7月16日閲覧。
    9. ^ a b c Jurek, Thom. “Renaissance - Marcus Miller”. AllMusic. 2019年7月16日閲覧。
    10. ^ a b c Jisi, Chris (2012年11月4日). “Marcus Miller: Plucking Plateau”. BassPlayer.com. Future Publishing. 2019年7月16日閲覧。
    11. ^ 日本盤CD (VICJ-61665)英文ブックレット内クレジット
    12. ^ Marcus Miller Chart History - Heatseekers Albums”. Billboard. 2019年7月16日閲覧。
    13. ^ Marcus Miller Chart History - Jazz Albums”. Billboard. 2019年7月16日閲覧。
    14. ^ Kelman, John (2012年12月4日). “Marcus Miller: Renaissance”. All About Jazz. 2019年7月16日閲覧。
    15. ^ Fordham, John (2012年5月31日). “Marcus Miller: Renaissance - review”. The Guardian. Guardian News and Media. 2019年7月16日閲覧。