ルナ17号
ルナ17号 | |
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降下するルナ17号が描かれた記念切手。 | |
所属 | ソビエト連邦 |
国際標識番号 | 1970-095A |
カタログ番号 | 04691 |
状態 | 運用終了 |
目的 | 月探査 |
観測対象 | 月 |
設計寿命 | 3か月 |
打上げ機 | プロトンロケット(8K82K/11S824) |
打上げ日時 | 1970年11月10日 |
軌道投入日 | 1970年11月15日 |
軟着陸日 | 1970年11月17日 |
運用終了日 | 1971年10月4日 |
質量 | 5600kg |
搭載機器 | |
カメラ | 周囲の地形を撮影 |
土壌調査装置 | 機械的性質を調査 |
X線スペクトル計 | X線のスペクトルを分析 |
X線望遠鏡 | X線による天体観測 |
宇宙線検出器 | 飛来する宇宙線を検出 |
ルナ17号(ロシア語:Луна-17、ラテン文字表記の例:Luna 17)はソビエト連邦が打ち上げた無人月探査機。1970年11月17日に月に着陸し、世界初の月面車ルノホート1号による調査を11か月間行った。
設計
[編集]ルナ17号は降下ステージと月面車の2つのユニットから構成されていた。
降下ステージはルナ16号と共通しており、逆噴射ロケットを用いて探査機全体が4本の脚で軟着陸できるように設計された。月面車ルノホート1号はその上に乗せられた。ルノホートの本体は鉢のような形をした与圧容器だった。観測装置としては、4台のテレビカメラ、土壌の機械的性質を調べる装置、X線スペクトル計、X線望遠鏡、宇宙線検出器などを載せた。上部には展開式の太陽電池パネルを装備し、3か月間の活動を想定した。
探査機全体での重量は推進剤込みで5.6トンほどであった。
ミッション
[編集]1970年11月10日、ルナ17号はバイコヌール宇宙基地からプロトンロケットによって打ち上げられた。探査機は宇宙待機軌道を経て月へ向かう軌道に乗った。11月15日、ルナ17号は月周回軌道に入った。
11月17日には月周回軌道から離れ、探査機は雨の海に軟着陸した。降下ステージに備えられたスロープが展開され、ルノホート1号が月面に降り立った。
その後、ルノホート1号による観測は予定の3か月を超えて続けられたが、1971年10月4日に計画の終了が発表された。ルノホートの総移動距離は10.54kmで、この間に2万枚の写真、200枚のパノラマ写真が撮影され、500回以上の土壌の調査が行われた。
ミッション後
[編集]通信途絶後の消息は永らく不明であったが、NASAの月観測衛星による写真撮影により、その位置が確認された。その情報に基づき、ニューメキシコ州の天文台から発せられたレーザー光に2000フォトンの反射光を返して来た。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- “Luna 17” (英語). NASA - NSSDC. 2008年5月30日閲覧。