リーズ城
リーズ城 | |
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英語: Leeds Castle | |
ケントにおける位置 | |
概要 | |
所在地 | イングランド、ケント州、メードストン |
住所 | Maidstone, Kent, ME17 1PL, England |
国 | イギリス |
座標 | 北緯51度14分56.4秒 東経0度37分49.7秒 / 北緯51.249000度 東経0.630472度座標: 北緯51度14分56.4秒 東経0度37分49.7秒 / 北緯51.249000度 東経0.630472度 |
ウェブサイト | |
https://www.leeds-castle.com/ |
リーズ城(リーズじょう、英: Leeds Castle)は、イングランド南東部のケント州・メードストンにある石造の城[1]。
6人のイングランド王妃が暮らしたことから、貴婦人の城とも呼ばれる[2]。500エーカーの敷地面積をもつ[3]。1952年にイギリス指定建造物Grade Iに認定された[4]。
来歴
[編集]857年に、LedもしくはLeedと呼ばれるサクソン人の酋長によって、木造の城がレン川(River Len)によって形成された湖の中の二つの島に築かれた[5][6]。ヘンリー1世統治下の1119年にノルマン人の豪族(Robert de Crevecoeur)の手により石造の城として建造され、1260年代までデ・クレーブクール家の物だった[7][8]。
1278年にエドワード1世の王妃のエリナー・オブ・カスティルの所有となり、それ以降、1552年までのおよそ300年にわたり英国王室の城として使われた[7][9]。エドワード1世の2番目の王妃のマーガレット・オブ・フランスに譲り渡されてから、未亡人となった王妃が城を所有するという慣習が始まる[10]。
以降、エドワード2世の王妃のイザベラ・オブ・フランス、リチャード2世の王妃のアン・オブ・ボヘミア、ヘンリー4世の王妃のジョーン・オブ・ナヴァール、ヘンリー5世の王妃のキャサリン・オブ・ヴァロワがこの城に住んだ[9][10]。
16世紀前半にヘンリー8世が実施した大規模な改修によって、要塞だった城は宮殿になった[2]。1926年にアングロアメリカ人のベイリー夫人 (en:Olive, Lady Baillie) によってこの城が買い上げられ、1974年に彼女が死去した後、1976年に一般公開された[7][11][12]。
観光
[編集]1980年に飼鳥園が建てられ、100種以上の鳥を飼育していたが年間20万ポンドかかる維持費を別に回すため、2012年10月に閉鎖した[13]。広大な庭には、生垣の迷路、グロット(人工洞窟)、ゴルフコース、さらに世界でも珍しい犬の首輪博物館、7歳から14歳を対象にした二つの城をテーマにした遊具アドベンチャーエリアを持つ[14] 。
- 宿泊・その他
- 宿泊所として、コテージや、16世紀に建てられたメイデンタワー、既設屋外テントでのグランピングなどがある。
- 他、結婚式、ゴルフ場、レストラン、会議場としても使用されている。
文化
[編集]アイルランドの音楽グループのウエストライフのコンサートや、いろいろな映画の撮影に使用されている[15]。
1978年7月、エジプト - イスラエル間における第四次中東戦争後の緊張関係を緩和することを目的とするキャンプ・デービッド合意の事前会合が行われた[16]。また2004年9月には、イギリス政府のブレア首相が主導する北アイルランド和平交渉がリーズ城で行われた。
ギャラリー
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ダイニング
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イベントホール
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図書室
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応接間
脚注
[編集]- ^ “デジタル大辞泉の解説”. コトバンク. 2019年1月13日閲覧。
- ^ a b 『ヨーロッパの古城と宮殿』 2012, p. 14.
- ^ “城に泊まるだけじゃ物足りない! 敷地を独占し王侯気分を”. 文藝春秋 (2014年1月7日). 2019年1月13日閲覧。
- ^ Historic England, "Leeds Castle (1039919)", National Heritage List for England (英語), 2012年3月14日閲覧。
- ^ “リーズ城とカンタベリー大聖堂を巡る名所ツアー!”. オールアバウト. 2019年1月13日閲覧。
- ^ Illustrated London News, January 1975
- ^ a b c “世界の観光地名がわかる事典の解説”. コトバンク. 2019年1月13日閲覧。
- ^ Leeds Castle (418125) (ヒストリック・イングランド PastScape)
- ^ a b “王妃らに捧げられた貴婦人の館 リーズ城を征く”. ジャパン・ジャーナルズ リミテッド (2018年10月4日). 2019年1月13日閲覧。
- ^ a b 芹澤和美 (2018年9月4日). “英国王の未亡人が代々所有してきた 「貴婦人の館」と呼ばれる美しい城”. 文藝春秋. 2019年1月13日閲覧。
- ^ 川合亮平. “世界で一番ラブリーなお城、リーズ城に行ってきた”. オールアバウト. 2019年1月13日閲覧。
- ^ “華麗なブラック・スワンがご挨拶 貴婦人の城「リーズ城」”. エキサイトニュース. (2016年10月27日) 2019年1月13日閲覧。
- ^ “Leeds Castle to shut its aviary to save £200,000”. BBC News. (12 October 2011) 14 March 2012閲覧。
- ^ “A day trip to Leeds Castle, Kent - Globalmouse travels”. Globalmouse travels (2 April 2015). 21 February 2017閲覧。
- ^ openbuildings.com/
- ^ McCann, Nick (2002), Leeds Castle, ISBN 0-85101-374-0
参考文献
[編集]- 藤井信行『ヨーロッパの古城と宮殿 戦乱・悲劇・繁栄の記憶を伝える76城』新人物往来社〈ビジュアル選書〉、2012年。ISBN 978-4-404-04247-7。