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リバーシン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リバーシン
識別情報
CAS登録番号 656820-32-5 チェック
PubChem 210332
ChemSpider 182286 ×
UNII Z499CLJ023 チェック
MeSH C484369
ChEBI
特性
化学式 C21H27N7O
モル質量 393.49 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

リバーシン英語: reversine)あるいは、2-(4-モルフォリノアニリノ)-6-シクロヘキシルアミノプリン英語: 2-(4-morpholinoanilino)-6-cyclohexylaminopurine)とは、すでに分化した細胞を再び幹細胞脱分化させる作用のあるプリン誘導体である。

2004年にスクリプス研究所ピーター・シュルツのグループにより、コンビナトリアル合成を用いて開発された[1][2]

癌細胞の細胞死を選択的に誘導する可能性もある[3]

細胞の脱分化の詳細な機構はこれまで不明であるが、何らかのキナーゼが関与しているらしいと考えられていた。そこでシュルツらは、キナーゼと相互作用する複素環式化合物50,000種類の脱分化作用についてスクリーニングを行い、その中からリバーシンを見出した。リバーシンはマウス筋芽細胞に対して特異的に脱分化を起こし、より未分化な細胞へ変化させる。未分化化した細胞は、薬剤により脂肪細胞骨芽細胞分化させることができる。しかし、脱分化の機構は細胞によって異なると考えられ、リバーシンが他の種類の細胞に対しても適用できるかどうかは不明である。

出典

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  1. ^ Chen, Shuibing; Zhang, Qisheng; Wu, Xu; Schultz, Peter G.; Ding, Sheng (2004). “Dedifferentiation of Lineage-Committed Cells by a Small Molecule”. Journal of the American Chemical Society 126 (2): 410–1. doi:10.1021/ja037390k. PMID 14719906. 
  2. ^ Chen, S.; Takanashi, S.; Zhang, Q.; Xiong, W.; Zhu, S.; Peters, E. C.; Ding, S.; Schultz, P. G. (2007). “Reversine increases the plasticity of lineage-committed mammalian cells”. Proceedings of the National Academy of Sciences 104 (25): 10482–7. Bibcode2007PNAS..10410482C. doi:10.1073/pnas.0704360104. PMC 1965539. PMID 17566101. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1965539/. 
  3. ^ Piccoli, Marco; Palazzolo, Giacomo; Conforti, Erika; Lamorte, Giuseppe; Papini, Nadia; Creo, Pasquale; Fania, Chiara; Scaringi, Raffaella et al. (2012). “The synthetic purine reversine selectively induces cell death of cancer cells”. Journal of Cellular Biochemistry 113 (10): 3207–17. doi:10.1002/jcb.24197. PMID 22615034. 

外部リンク

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