ランニング・ワイルド
ランニング・ワイルド | |
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ドイツ・ヴァッケン公演(2018年8月) | |
基本情報 | |
別名 | Granite Hearts (1976-1979) |
出身地 | ドイツ・ハンブルク |
ジャンル |
ヘヴィメタル パワーメタル スピードメタル メロディックスピードメタル ジャーマンメタル |
活動期間 |
1976年 - 2009年 2011年 - 現在 |
レーベル |
ノイズ・レコード GUN レコード SPV/Steamhammer |
公式サイト | running-wild.net |
メンバー |
ロックン・ロルフ (Vo/G) ピーター・ジョーダン (G) オーレ・ヘンペルマン (B) マイケル・ウォルパース (Ds) |
旧メンバー | 別記参照 |
ランニング・ワイルド(Running Wild)は、ドイツ出身のヘヴィメタル・バンド。
「アクセプト」らと並んでジャーマンメタルの草創期から活動し、海賊をモチーフにしたスタイルを展開している古参のグループ。2009年に解散するも、撤回して再始動を果たしている[1]。
略史
[編集]1976年 - 1990年
[編集]1976年 前身となるスクール・バンド「Granite Hearts」結成。当初のメンバーは以下のとおり。
- 結成からまもなく、ベースがカースティン・ダヴィドにチェンジ。
- この年の内に初のライブを経験する。
1979年 バンド名をランニング・ワイルドに変更。「ジューダス・プリースト」の前年にリリースされた同名曲にちなむ。
1981年 デモテープ、「Hallow The Hell」「War Child」「King Of The Midnight Fire」をレコーディング。ベーシストはマティアス・カウフマンに、ドラマーはハッシェ(ヴォルフガング・ハーゲマン)にそれぞれチェンジしている。
1983年 マティアスが兵役のために脱退。ほぼ同時にウヴェも脱退する。後任には、ギタリストにプリーチャー(ゲラルド・ヴァーネッケ)、ベーシストにステファン・ボリスが迎えられた。
- 新しいデモテープ、「Heavy Metal Like A Hammerblow」を製作。
- 新興レーベルノイズのコンピレーション・アルバム『Rock From Hell』に、「Heavy Metal Like〜」から「Adrian」「Chains & Leather」の2曲を提供。このアルバムにはグレイヴ・ディガーも参加していた。
1984年 ノイズのコンピレーション・アルバム『Death Metal』に「Iron Heads」「Bones To Ashes」の2曲を提供。
- ノイズと正式に契約し、6月にデビュー・アルバムのレコーディングを開始。
- 1stアルバム『Gates To Purgatory』リリース。
- シングル「Victim Of States Power」リリース。このシングルにはそもそもタイトルが付けられておらず、便宜的に「Walpurgis Night」と呼ばれていた。
- 10月、デビュー後初のライブ。グレイヴ・ディガーとシナーとのライブだった。
1985年 4月、シナーとともにドイツ国内をツアー。
- 神学を学んでいたプリーチャーが脱退、聖職者に転身した。これに伴い、ギタリストとしてマイク・モティが加入。
- 2ndアルバム『Branded And Exiled』リリース。
1986年 モトリー・クルーのヨーロッパツアーのオープニングアクトに大抜擢される。
- 5月、初のアメリカツアーを行う。
1987年 3rdアルバム『Under Jolly Roger』リリース。前2作の悪魔的イメージを払拭し、現在まで引き継がれる海賊のイメージを確立。
- ベーシストがステファンからヤンス・ベッカーに、ドラマーがハッシェからステファン・シュワルツマンにチェンジ。
- 4月、ヘッドライナーとして初めてヨーロッパツアー。
- 10月、「Ready For Boarding」と銘打ってヨーロッパツアー。
1988年 前年の「Ready〜」ツアーから、ドイツ・ミュンヘンおよびボーフムでのライブを録音したライブアルバム『Ready for Boarding』をリリース。未発表曲「Puragatory」も披露している。
- 4thアルバム『Port Royal』リリース。
- ステファンがU.D.O.に引き抜かれ、後任にイアン・フィンレイが加入。
1989年 イアンが腕を骨折し、ツアーのための代役にヨルグ・マイケルが起用される。
- 先行シングル「Bad To The Bone」リリース。
- 5thアルバム『Death Or Glory』リリース。
- ツアーに合わせてシングルのレコーディングを開始。
1990年 シングル「Wild Animal」リリース。
- イアンが脱退し、ヨルグを再びツアーメンバーとして起用。
- 1月、1ヵ月半にわたる「Death Or Glory」ツアーが大成功を収める。
- 5月、『Death〜』の日本盤がリリースされ、デビュー6年目、アルバム5枚目にして日本デビューを飾る。
- 正式ドラマーとして、バンドのローディーだったA.C.が加入。
- マイクが脱退し、後任にシンバルメーカーパイステの社員だったアクセル・モーガンが加入。
1991年 - 2000年
[編集]1991年 シングル「Little Big Horn」をリリース。
- 4月、3ヶ月にわたるヨーロッパツアーがスタート。
- 5月、6thアルバム『Blazon Stone』リリース。売り上げ12万枚を記録。
- 初のベスト・アルバム『The First Years Of Piracy』リリース。全曲『Blazon Stone』時のメンバーによってリ・レコーディングが行われている[2]。
- ツアー終了後、ヤンスとA.C.が脱退。
1992年 新しいリズム隊を、U.D.Oから引き抜く。ベーシストはトーマス・ズムズンスキー、ドラマーは出戻る形になったステファン・シュヴァルツマン。
- 7月、シングル「Lead Or Gold」リリース。
- 9月、7thアルバム『Pile of Skulls』リリース。
- 11月、ロルフとアクセルがプロモーションのために来日。
1993年 1月、ツアースタート。
- ツアー終了後、『Pile〜』レコーディングからロルフとの関係が悪化していたアクセル、ステファンの2人が解雇される。
- 12月、ギタリストとして元リスクのシロ・ハーマンが加入。ドラマーは以前ツアーに帯同したヨルグ・マイケルを正式メンバーに迎える。
1994年 2月、先行シングル「The Privateer」リリース。
- 4月、8thアルバム『Black Hand Inn』リリース。翌月からグレイヴ・ディガーとともにヨーロッパツアー。
1995年 6月、レイジ、グレイヴ・ディガー、ガンマ・レイ、アイスド・アースなどとともに、「Summer Metal Meeting」と銘打たれたパッケージツアー。
1996年 「Masquerade」ツアー。
1998年 10thアルバム『The Rivalry』リリース。
- 日本オリジナル選曲で、ロルフも選曲に参加したベスト・アルバム『The Story of Jolly Roger』リリース。
- 3月、ストラトヴァリウスへの専念を理由にヨルグが脱退。翌月からのドイツツアーにはレイジのクリス・エフティミアディアスを起用。
- 9月、再度のドイツツアーが、ロルフのガールフレンドの急病のためキャンセルされる。
1999年 『Death〜』から『Masquerade』までの5枚が、ノイズからリマスターバージョンとして再発される。
- 新作のレコーディングに向け、スタジオ・ドラマーとしてアンジェロ・サッソを起用。
2000年 1月、11thアルバム『Victory』リリース。
2001年 - 2010年
[編集]2001年 シロ、トーマスが脱退。ベーシストとしてペーター・ピヒェルを迎え、ロルフがギタリスト兼務、スタジオ・ドラマーは再びアンジェロという形で新作のレコーディングを開始。
2002年 2月、12thアルバム『The Brotherhood』リリース。
- 3月、ライヴギタリストとしてベアンド・アウファーマンが、正式ドラマーとしてマティアス・リーベトゥルースが加入し、このメンバー4人でドイツツアー。
- 6月、イタリアの「Gods Of Metal Festival」に出演。この年のフェスティバルにはマノウォー、ブラインド・ガーディアン、シンフォニー・エックスなども出演した。
- 9月、オスナブリュックでのライブを収録した『Live』を2CD、CD&DVD、DVDの形でそれぞれリリースされた。
2003年 8月、ドイツの「Wacken Open Air」に出演。
- 9月、デビュー20周年を記念したアルバム『20 Tears In History』リリース。
2004年 『20 Years〜』が日本でキングレコードからリリースされる。
2005年 13thアルバム『Rouges En Vogue』リリース。この後、ギタリストのピーター・ジョーダンが加入。
2009年 7月30日、Wacken Open Airへの出演を最後に解散。
2011年 - 現在
[編集]2011年 秋頃、ロルフが再結成を発表。復活作『Shadowmaker』を2012年4月にリリース[3]。
2013年 再結成後2作目(通算15作目)のアルバム『Resilient』を10月にリリース[4]。
2016年 16thアルバム『Rapid Foray』を8月にリリース[5]。
2021年 5年ぶりの17thアルバム『Blood on Blood』をリリース[6]。
2023年 ジャーマンメタル全盛期時代のメンバーギタリスト、マイク・モティが死去[7]。
補足
[編集]1992年に、ロックン・ロルフと、当時のギタリスト アクセル・モーガンが、プロモーションのために来日したのみで、日本でライブが行われたことはない。理由の一つとして、ロルフが大の飛行機嫌いである点が大きい。同様の理由で、アメリカ大陸でもライヴをしていない。
1990年代に東芝EMI・ビクターが日本盤を発売していたが、2002年以降のスタジオ・アルバムは日本盤が発売されず、2013年に『レジリエント』がスピリチュアル・ビーストからしばらくぶりに日本発売された。
メンバー
[編集]※2023年2月時点
現ラインナップ
[編集]- ロックン・ロルフ (Rolf "Rock'n'Rolf" Kasparek) - ボーカル/ギター (1976- )
- ピーター・ジョーダン (Peter Jordan) - ギター (2004- )
- オーレ・ヘンペルマン (Ole Hempelmann) - ベース (2015- )
- マイケル・ウォルパース (Michael Wolpers) - ドラムス (2015- )
-
ロックン・ロルフ(Vo/G) 2022年
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ピーター・ジョーダン(G) 2022年
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オーレ・ヘンペルマン(B) 2022年
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マイケル・ウォルパース(Ds) 2018年
旧メンバー
[編集]- ギター
- ウヴェ・ベンディヒ (Uwe Bendig (1976-84)
- ジェラリド "プリーチャー" ワーネッケ (Gerald "Preacher" Warnecke) (1984-85)
- マイク・モティ (Majk Moti) (1985-90) ♰RIP.2023
- アクセル・モーガン (Axel Morgan) (1990-93)
- シロ・ハーマン (Thilo Herrmann) (1994-01)
- ベアンド・アウファーマン (Bernd Aufermann) (2002-04)
- ベース
- ヨルグ・シュワルツ (Jörg Schwarz) (1976)
- クリステン・デヴィッド (Carsten David) (1976-79)
- マティアス・カウフマン (Matthias Kaufmann) (1980-83)
- ステファン・ボリス (Stephan Boriss) (1984-87)
- ヤンス・ベッカー (Jens Becker) (1987-92)
- トーマス・シュムジンスキー (Thomas Smuszynski) (1992-02)
- ピーター・ピヒェル (Peter Pichl) (2002-09)
- ヤン・S・エッカート (Jan S. Eckert) (2009)
- ドラムス
- マイケル・ホフマン (Michael Hoffmann) (1976-82)
- ウォルフガング "ハッシェ" ハーゲマン (Wolfgang "Hasche" Hagemann) (1982-87)
- ステファン・シュヴァルツマン (Stefan Schwarzmann) (1988-90)
- ヨルグ・マイケル (Jörg Michael) (1990, 1994-98)
- リュディガー "AC" ドレッファイン (Rudiger Dreffein) (1990-92)
- クリス・エフティミアディス (Christos Efthimiadis) (1998-99, 2001)
- アンジェロ・サッソ (Angelo Sasso) (2000-02) ♰RIP.2007
- マティアス・リーベトゥルース (Matthias Liebetruth) (2002-09)
ディスコグラフィ
[編集]スタジオ・アルバム
[編集]- 1984 Gates to Purgatory
- 1985 Branded and Exiled
- 1987 『アンダー・ジョリィ・ロジャー』 Under Jolly Roger
- 1988 『ポート・ロイヤル』 Port Royal
- 1989 『デス・オア・グローリー』 Death or Glory
- 1991 『ブレイズン・ストーン』 Blazon Stone
- 1992 『パイル・オブ・スカルズ』 Pile of Skulls
- 1994 『ブラック・ハンド・イン』 Black Hand Inn
- 1995 『マスカレード』 Masquerade
- 1998 『ライヴァルリー』 The Rivalry
- 2000 『ヴィクトリー』 Victory
- 2002 The Brotherhood
- 2005 Rouges en Vogue
- 2012 Shadowmaker
- 2013 『レジリエント』 Resilient
- 2016 Rapid Foray
- 2021 『ブラッド・オン・ブラッド』 Blood on Blood
ライヴ・アルバム
[編集]- 1988 『レディ・フォー・ボーディング』 Ready for Boarding
- 2002 Live
- 2011 The Final Jolly Roger
シングル
[編集]- 1984 Victim Of States Power
- 1989 Bad to the Bone
- 1990 Wild Animal
- 1991 Little Big Horn
- 1992 Lead or Gold
- 1994 The Privateer
ベスト・アルバム
[編集]- 1991 ザ・ファースト・イヤーズ・オブ・パイラシー - The First Years of Piracy
- 初期3枚から選曲された再録ベスト。
- 1998 ストーリー・オブ・ジョリー・ロジャーThe Story of Jolly Roger
- 日本独自選曲のベスト・アルバム。
- 2003 20イヤーズ・イン・ヒストリー - 20 Years in History
- 『The Brotherhood』までのアルバムから、各2曲ずつ収録した2枚組。全曲にリミックスが施されており、未発表曲や初レコーディングとなったアルバム・デビュー前の2曲も収録。
- 2006 Best of Adrian
脚注
[編集]- ^ Running Wild バイオグラフィ - SPIRITUAL-BEAST
- ^ Endres, Markus (2022年6月2日). “Running Wild - The First Years Of Piracy” (ドイツ語). Metal.de. 2024年11月12日閲覧。
- ^ 独HMバンド ランニング・ワイルドの最新作『Shadowmaker』が日本でも発売に - amass
- ^ ランニング・ワイルドの新作『Resilient』が日本でも発売に - amass
- ^ ランニング・ワイルドが3年ぶりの新アルバム『Rapid Foray』を8月発売 - amass
- ^ “Running Wild(ランニング・ワイルド)|ジャーマン・メタル・レジェンド、威厳と誇りに満ち溢れた圧倒的ニュー・アルバム『Blood on Blood』”. TOWER RECORDS (2021年10月4日). 2023年2月20日閲覧。
- ^ “元ランニング・ワイルドのギタリスト マイク・モティ死去”. amass (2023年2月19日). 2023年2月20日閲覧。