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ララワビス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ララワビス
生息年代: 新第三紀鮮新世
3.5 Ma
復元図
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ノガンモドキ目 Gruiformes
: フォルスラコス科 Phorusrhacidae
亜科 : メセンブリオルニス亜科 Mesembriornithinae
: ララワビス属 Llallawavis
学名
Llallawavis
Degrange et al. 2015
  • L. scagliai

ララワビス学名:Llallawavis)は、新第三紀鮮新世アルゼンチンに生息した肉食性の飛べない鳥の属。模式種ララワビス・スカグリアイ(Llallawavis scagliai)のみが知られている。本種の化石はこれまでに発見されたフォルスラコス科の化石の中で最も保存状態が良く、90%以上の骨格が保存されている[1]。学名は「スカグリアの壮大な鳥」の意[2]

発見

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アルゼンチン北東部 Playa Los Lobos Allo 層の下部に位置する La Estafeta 浜の崖の堆積物中から、2010年に化石が発見された。化石には完全な口蓋・頭骨・喉頭・目の骨が含まれている。ララワビス・スカグリアイが背丈1.2メートルに達する中型のフォルスラコス科鳥類であり、鮮新世にあたる約350万年前のアルゼンチンに生息したことが化石から示された[3]

生態

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ララワビス・スカグリアイは草原を生息域にしていた可能性が高く、体重は約18キログラムと推定されている[4]。現生鳥類と違って頭骨を分ける関節は癒合しており、獲物を襲うのに適していた可能性がある。内耳のCTスキャンから可聴域は380 - 4230ヘルツと判明し、それに合う低い声を発していたと考えられている[2]

分類

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以下のクラドグラムは2015年の Degrange の解析の後に簡略化されたものである[3]

フォルスラコス科
メセンブリオルニス亜科

Mesembriornis incertus

Mesembriornis milneedwardsi

ララワビス

プロカリアマ

プシロプテルス亜科

他のフォルスラコス科

出典

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  1. ^ https://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-04/sovp-epf040215.php
  2. ^ a b Webb, Jonathan (10 April 2015). “'Terror birds' had deep voices, fossil suggests”. BBC. https://www.bbc.com/news/science-environment-32218542 2015年4月14日閲覧。 
  3. ^ a b Degrange, Federico J.; Tambussi, Claudia P.; Taglioretti, Matías L.; Dondas, Alejandro; Scaglia, Fernando (20 March 2015). “A new Mesembriornithinae (Aves, Phorusrhacidae) provides new insights into the phylogeny and sensory capabilities of terror birds”. Journal of Vertebrate Paleontology 35 (2): e912656. doi:10.1080/02724634.2014.912656. 
  4. ^ Perkins, Sid (9 April 2015). “New species of 'terror bird' discovered”. Science. doi:10.1126/science.aab2465. http://news.sciencemag.org/paleontology/2015/04/new-species-terror-bird-discovered 2015年4月14日閲覧。