ラディカル・RXC
ラディカル・RXCは、イギリスの自動車メーカーのラディカル・スポーツカーズによって製造されたスポーツカーである。 2013年1月のオートスポーツ・インターナショナルで発表され、その後、多くの異なる仕様が発売されている。
モデル
[編集]RXC(2013年-2016年)
[編集]2013年に発表され、最高355PSを発揮する3.7LV型6気筒のフォード・サイクロンエンジンの改良版を搭載するRXC V6と、スズキ・GSX1300Rハヤブサの直列4気筒エンジンを2基合体した2.7Lまたは3.0LのV型8気筒エンジン(それぞれ最高出力436PSと487PS)を搭載するRXC V8を用意した [1] [2]。
基本設計は同社のSR9のルマンプロトタイプ仕様に基づいている。ボディは主に炭素繊維複合材料で作られており[3]、エンジンは3種類すべてがクワイフ 製の7速セミオートマチックトランスミッションと組み合わせられ、ミッドシップに横置きされて後輪を駆動する。標準装備には、エアコン、パワーステアリング、ヒーター付きフロントガラスとミラー、調整可能な多機能ステアリング・ホイールが含まれる。
RXCターボ / RXC GT (2014年-現在)
[編集]RXCターボは、オリジナルのRXCの公開から1年後の2014年1月に、オートスポーツ・インターナショナルで発表された。 搭載されるエンジンは3.5LV型6気筒ツインターボのフォード・エコブーストエンジンで、最高出力は454PS、最大トルクは69.1kg·mに達する [4] [5]。
RXCターボは2017年にRXC GTに改称された。現在は406PSを発揮する標準エンジンに加え、659PSを発生する現行のRXCスパイダーおよびRXCターボ600Rと同型のエンジンも用意されている。
RXCスパイダー(2015年-現在)
[編集]2015年1月のオートスポーツ・インターナショナルで発表された。SR8 RXに代わってラディカルのフラッグシップとなる予定である。それまでのRXCと違いオープンコックピットを採用したオープンカーであり、空力性能が従来モデルに比べ大幅に向上している。 当初は3.0LのV型8気筒エンジンのみを搭載していたが、2016年には後述するRXCターボ500Rと同様の3.5Lツインターボエンジンも選択可能になった。さらに2017年には、RXCターボ600Rと同型式の、659PSを発生する3.5Lエンジンもラインナップに加わった。
RXCターボ500(2015年-2016年)
[編集]RXCターボの高出力バージョンである。新たなチューニングを施された3.5LのV型6気筒ツインターボエンジンを除いたすべてがRXCターボからキャリーオーバーされている。最高出力は537PS、最大トルクは64.2kg·mである。[6]
RXCターボ500R(2016年-2017年)
[編集]2016年のジュネーヴ・モーターショーで発表された。ボディーには炭素繊維による軽量化技術を用い、ラディカルによればRXCターボから約50kgの軽量化を果たしているという。また、ブレーキの大型化やABSの採用などもされている。
RXC GT3 (2016年-現在)
[編集]RXCターボをグループGT3規定に準拠させたタイプである。エンジンはデチューンされており、最高出力は507PSに抑えられている。また、トランスミッションは6速セミオートマチックトランスミッションになっている。その他、空力パーツの再設計やブレーキローター・ブレーキパッドの大型化などもなされている。
RXCターボ600R (2017年-現在)
[編集]2017年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにサプライズ登場した。他のターボモデルと同様に3.5LV6エンジンを搭載しており、最高出力659PSを誇る。
仕様
[編集]パワートレイン
[編集]エンジン | モデル | パワー | トルク | 製造年 |
---|---|---|---|---|
3.7L フォード ・Duratec 37サイクロン V6 | RXC V6 | 350hp/6750rpm | 320lb⋅ft/4250rpm | 2013–2016 |
2.7L RPE-RPX V8 | RXC V8 | 430hp/9500rpm | 260lb⋅ft/7200rpm | 2013–2016 |
3.0L RPE-RPY V8 | RXC V8 | 480hp/9100rpm | 280lb⋅ft/7500rpm | 2013–2016 |
RXCスパイダー | 440hp/9100rpm | 280lb⋅ft/7500rpm | 2015–2017 | |
3.5Lツインターボフォード・エコブーストV6 | RXCターボ | 448hp/5500rpm | 500lb⋅ft/3500rpm | 2014–2017 |
RXCターボ500 | 530hp/6100rpm | 481lb⋅ft/5000rpm | 2015–2016 | |
RXCターボ500R | 600hp/6700rpm | 465lb⋅ft/4200-6200rpm | 2016–2017 | |
RXC GT3 | 500hp/–rpm | – | 2016–現在 | |
RXCターボ600R | 650hp/–rpm | – | 2017–現在 | |
RXCスパイダー | 650hp/–rpm | – | 2017–現在 | |
RXC GT | 400hp/–rpm | – | 2017–現在 | |
650hp/–rpm | – | 2017–現在 |
性能
[編集]以下は、現在販売中のモデルのメーカー公称値。
モデル | 0-60 mph(秒) | 最高速度(mph) | 馬力 (bhp) | パワーウェイトレシオ(bhp / tonne) | 最大横G(G) |
---|---|---|---|---|---|
RXC GT | 2.7 | 180 | 650 | 575 | 2.1 |
RXCスパイダー | 2.7 | 180 | 650 | 644 | 2.1 |
RXC 600R | 2.7 | 180 | 650 | 575 | 2.1 |
RXC GT3 | 2.7 | 180 | 500 | 430 | 2.1 |
脚注
[編集]- ^ “Radical RXC 3.7 V6”. Radical Sportscars. 2016年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月1日閲覧。
- ^ “Radical RXC V8”. Radical Sportscars. 2016年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月1日閲覧。
- ^ Simona. “2014 Radical RXC Coupe”. TopSpeed. 2012年12月12日閲覧。
- ^ “Radical RXC > Technology”. Radical Sportscars. 2015年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月1日閲覧。
- ^ Moe. “2015 Radical RXC Turbo”. TopSpeed. 2014年1月17日閲覧。
- ^ Elliott. “Geneva 2015: Radical RXC Turbo 500”. GTSpirit. 2015年3月3日閲覧。