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ヨードアセトアミド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨードアセトアミド
2-iodoacetamide
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識別情報
CAS登録番号 144-48-9 チェック
PubChem 3727
ChemSpider 3596 チェック
EC番号 205-630-1
ChEMBL CHEMBL276727 チェック
RTECS番号 AC4200000
特性
化学式 C2H4INO
モル質量 184.96 g mol−1
外観 白色ないし薄黄色の結晶性粉末[1]
融点

94 °C, 367 K, 201 °F

への溶解度 熱湯、アルコール、アセトン、エーテルに可溶[1]
危険性
安全データシート(外部リンク) brief MSDS, extended MSDS
NFPA 704
0
3
1
半数致死量 LD50 74mg/kg(マウス経口)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヨードアセトアミド: 2-iodoacetamide)は化学式C2H4INOで表される有機ヨウ素化合物

ペプチドのマッピングに使用されるアルキル化剤の1つであり、ヨード酢酸と似た働きを持つ。システインチオール基を不可逆的に修飾し、ジスルフィド結合を阻害する[2][3][1]ユビキチン阻害剤としても研究されている。他のアルキル化剤と同様、毒性があり、皮膚や眼に対する刺激性を持つ[4]


ペプチダーゼ阻害剤

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ヨードアセトアミドはシステインの残基のアルキル化による、システインペプチダーゼ類の不可逆的阻害剤であるが、ヨード酢酸に比べ反応速度は緩やかである。これは、ヒスチジンのイミダゾイル基とヨード酢酸のカルボキシル基の相互作用により、一般の化学反応とは異なった反応を示す[5]

ヨードアセトアミドとシステインペプチダーゼの不可逆的な阻害機構

脚注

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  1. ^ a b c 田村隆明, ed (2009). ライフサイエンス試薬活用ハンドブック. 羊土社. ISBN 978-4-7581-0733-4 
  2. ^ Smythe CV (1936). “The reactions of Iodoacetate and of Iodoacetamide with various Sulfhydryl groups, with Urease, and with Yeast preparations”. J. Biol. Chem. 114 (3): 601–12. http://www.jbc.org/content/114/3/601.full.pdf+html?sid=60fb7e03-5a4f-42fb-bd4e-3f86772cdc9d. 
  3. ^ Anson ML (1940). “The reactions of Iodine and Iodoacetamide with native Egg Albumin”. J. Gen. Physiol. 23 (3): 321–31. doi:10.1085/jgp.23.3.321. PMC 2237930. PMID 19873158. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2237930/. 
  4. ^ 東京化成工業
  5. ^ Polgar, L (1979). “Deuterium isotope effects on papain acylation. Evidence for lack of general base catalysis and for enzyme-leaving group. interaction”. Eur. J. Biochem. 98 (2): 369–374. doi:10.1111/j.1432-1033.1979.tb13196.x. PMID 488108.