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ヨンダー・アロンソ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨンダー・アロンソ
Yonder Alonso
シカゴ・ホワイトソックスでの現役時代
(2019年6月2日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[1]
出身地  キューバ
ハバナ
生年月日 (1987-04-08) 1987年4月8日(37歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
250 lb =約113.4 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 一塁手
プロ入り 2008年 MLBドラフト1巡目
初出場 2010年9月1日
最終出場 2019年9月29日
年俸 $8,000,000(2018年)[2]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ヨンダー・アロンソYonder Alonso , 1987年4月8日 - )は、キューバ共和国ハバナ出身の元プロ野球選手一塁手)。右投左打。愛称はミスター305[3]

同じくメジャーリーガー(内野手)であるマニー・マチャドとは義理の兄弟の関係である[4][5]

経歴

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プロ入り前

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キューバハバナに生まれ、9歳の時に家族でアメリカ合衆国フロリダ州マイアミ移住した[6]

2005年MLBドラフト16巡目(全体495位)でミネソタ・ツインズから指名を受けるが、入団せずにマイアミ大学に進学した。大学では1年目からチームトップの69打点を稼ぐ活躍でカレッジ・ワールドシリーズ進出に貢献し、2年目はアトランティック・コースト・カンファレンスの二冠王に輝いた。

プロ入りとレッズ時代

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2010年6月10日

2008年6月のMLBドラフト1巡目(全体7位)でシンシナティ・レッズから指名され、交渉期限直前の8月15日に5年総額455万ドルで入団に合意した[7]

2010年9月1日のミルウォーキー・ブルワーズ戦で、ブランドン・フィリップス代打としてMLB初出場[8]

2011年は、47試合に出場して打率.330、OPS.943という高打率をマークした[8]

パドレス時代

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2011年12月17日にマット・レイトスとの1対4のトレードが成立。ブラッド・ボックスバーガーヤズマニ・グランダルエディンソン・ボルケスと共にサンディエゴ・パドレスへ移籍した[9]

2012年はパドレスの正一塁手として155試合に出場し、打率.273、9本塁打、62打点、3盗塁出塁率.273を記録した[8]

サンディエゴ・パドレスでの現役時代
(2013年5月15日)

2013年、97試合に出場して打率.281、6本塁打、45打点、出塁率.341だった。

2014年3月3日にパドレスと1年契約に合意した[10]。84試合の出場で打率.240、7本塁打、27打点に留まった。

2015年1月16日にパドレスと年俸調停を回避し1年契約165万ドルで契約を結んだ[11]。103試合の出場で打率.282、5本塁打、31打点だった。

アスレチックス時代

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2015年12月2日にドリュー・ポメランツホセ・トーレス及び後日発表選手[注 1]とのトレードで、マーク・ゼプチンスキーと共にオークランド・アスレチックスへ移籍した[13]

オークランド・アスレチックスでの現役時代
(2016年5月7日)

2016年は4シーズンぶりに一塁のレギュラーで起用され、156試合に出場。打率.253、7本塁打、56打点、3盗塁を記録した。

2017年は、昨年7本に留まった本塁打が前半戦だけでキャリアハイの2倍以上となる20本塁打を記録。長打力が向上し、オールスターに初選出された[8]。アスレチックスでは100試合に出場した。

マリナーズ時代

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シアトル・マリナーズでの現役時代
(2017年9月25日)

2017年8月6日にブーグ・パウエルとのトレードで、シアトル・マリナーズに移籍した[14]。8月16日のボルチモア・オリオールズ戦で移籍後初本塁打を記録した[15]。この年、アスレチックスとマリナーズの2球団で合計142試合に出場して打率.266、28本塁打、67打点、出塁率.365を記録したが、オフの11月2日にFAとなった[16]

インディアンス時代

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2017年12月23日にクリーブランド・インディアンスと2年1600万ドルで契約を結んだ[17][18]

クリーブランド・インディアンスでの現役時代
(2018年6月5日)

2018年は145試合に出場して打率.250、23本塁打、83打点を記録した。

ホワイトソックス時代

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2018年12月15日にアレックス・コールとのトレードで、シカゴ・ホワイトソックスへ移籍した[4]

2019年6月28日にDFAとなり[19]、7月3日に自由契約となった[8]

ロッキーズ時代

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2019年7月12日にコロラド・ロッキーズとマイナー契約を結び、傘下のAAA級アルバカーキ・アイソトープスへ配属された[20]。7月23日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[21]。打率.199に終わったものの、10本塁打を放ち、メジャー通算100本塁打を達成した。オフの10月31日にFAとなった[22]

ロッキーズ退団後

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2020年2月14日にアトランタ・ブレーブスとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[23]。7月18日にメジャー契約を結んで40人枠入りした[24]が、23日に再び40人枠を外れ、マイナー契約となった[25]

その後、8月11日に金銭トレードで、パドレスへ移籍した[26]

出場機会が無いままシーズンを終了し、11月20日に自身のインスタグラムで現役引退を表明した[27]。メジャー10年間で通算872安打、打率.259、100本塁打、426打点、出塁率.332という成績を残して選手生活を終えた。

プレースタイル

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1打席あたりの球数は2012年終了時点の通算で3.62で、MLB平均より少ないが、ストライクゾーン外の球に対するスイング率は通算29.5%とMLB平均より低い[28]

本職は一塁手だが、一塁に 主砲ジョーイ・ボットがいるため、レッズでは左翼手として出場することが多かった。パドレスに移籍した2012年は155試合中144試合で一塁手として出場した。

一方で、長打率が2016年まで5年連続で4割を下回るなど、一塁手としては長打力に欠けると言われていた。しかし、2017年はボールのやや下部で捉えて飛球にして飛距離を稼いで安打や本塁打を増やす方法(すなわち「フライボール・レボリューション」)を取り入れ、前半戦だけでキャリアハイの本塁打を放った[29]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2010 CIN 22 29 29 2 6 2 0 0 8 3 0 0 0 0 0 0 0 10 1 .207 .207 .276 .483
2011 47 98 88 9 29 4 0 5 48 15 0 0 0 0 10 0 0 21 2 .330 .398 .545 .943
2012 SD 155 619 549 47 150 39 0 9 216 62 3 0 1 4 62 9 3 101 14 .273 .348 .393 .741
2013 97 375 334 34 94 11 0 6 123 45 6 0 0 7 32 5 2 47 9 .281 .341 .368 .710
2014 84 288 267 27 64 19 1 7 106 27 6 1 0 3 17 1 1 36 8 .240 .285 .397 .682
2015 103 402 354 50 100 18 1 5 135 31 2 5 0 3 42 3 3 48 13 .282 .361 .381 .742
2016 OAK 156 532 482 52 122 34 0 7 177 56 3 1 0 4 45 1 1 74 15 .253 .316 .367 .683
2017 100 371 319 52 85 17 0 22 168 49 1 0 0 0 50 6 2 88 6 .266 .369 .527 .896
SEA 42 150 132 20 35 5 0 6 58 18 1 0 0 0 18 0 0 30 3 .265 .353 .439 .793
'17計 142 521 451 72 120 22 0 28 226 64 2 0 0 0 68 6 2 118 9 .266 .365 .501 .866
2018 CLE 145 574 516 64 129 19 0 23 217 83 0 0 0 5 51 1 2 123 10 .250 .317 .421 .738
2019 CWS 67 251 219 23 39 6 0 7 66 27 0 1 0 2 29 2 1 53 8 .178 .275 .301 .576
COL 54 84 73 11 19 7 0 3 35 10 0 0 0 0 10 1 1 17 5 .260 .357 .479 .837
'19計 121 335 292 34 58 13 0 10 101 37 0 1 0 2 39 3 2 70 13 .199 .296 .346 .641
MLB:10年 1072 3773 3362 391 872 181 2 100 1357 426 22 8 1 28 366 29 16 648 94 .259 .332 .404 .736

年度別守備成績

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一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 左翼(LF)
















































2010 CIN 6 24 4 2 5 .933 - - -
2011 3 8 3 0 0 1.000 - 1 0 0 0 0 .--- 16 22 1 1 0 .958
2012 SD 149 1269 96 12 77 .991 - - -
2013 92 761 58 3 72 .996 1 0 0 0 0 .--- 1 0 0 0 0 .--- 1 0 0 0 0 .---
2014 77 569 43 2 45 .997 - 3 0 1 0 0 1.000 -
2015 102 817 54 3 71 .997 - 2 0 2 0 0 1.000 -
2016 OAK 145 1155 70 4 118 .997 - 7 2 9 1 0 .917 -
2017 96 728 52 6 77 .992 - - -
SEA 39 236 11 4 19 .984 - - -
'17計 135 964 63 10 96 .990 - - -
2018 CLE 138 980 54 10 89 .990 - - -
2019 CWS 21 137 7 2 14 .986 - - -
COL 11 83 5 0 6 1.000 - - -
'19計 32 220 12 2 20 .991 - - -
MLB 879 6767 457 48 593 .993 1 0 0 0 0 .--- 14 2 12 1 0 .933 17 22 1 1 0 .958
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録

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MiLB
MLB

背番号

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  • 77(2010年 - 同年途中)
  • 23(2010年途中 - 2015年)
  • 17(2016年 - 2017年8月5日、2018年 - 2019年6月27日)
  • 10(2017年8月8日 - 同年終了)
  • 13(2019年7月23日 - 同年終了)

脚注

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注釈

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  1. ^ 12月10日に同日シアトル・マリナーズからウェイバー公示により獲得したジャバリ・ブラッシュと発表されている[12]

出典

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  1. ^ COLLEGE BASEBALL: Alonso a familiar face in Va.” (英語). The Daily Progress. 2011年11月22日閲覧。
  2. ^ Yonder Alonso Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2016年6月28日閲覧。
  3. ^ Jaylon Thompson (2017年8月24日). “M's Players Weekend nicknames explained” (英語). MLB.com. 2017年11月22日閲覧。
  4. ^ a b Scott Merkin (2018年11月30日). “White Sox acquire Alonso in deal with Tribe” (英語). MLB.com. 2019年2月7日閲覧。
  5. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2018』廣済堂出版、2018年、119頁頁。ISBN 978-4-331-52148-9 
  6. ^ Roots run deep” (英語). ESPN. 2013年3月30日閲覧。
  7. ^ Joe Kay (2008年8月16日). “Reds sign top draft pick 1B Yonder Alonso” (英語). Associated Press. USATODAY. http://www.usatoday.com/sports/baseball/2008-08-15-2708179481_x.htm 2015年12月3日閲覧。 
  8. ^ a b c d e MLB公式プロフィール参照。2019年7月4日閲覧。
  9. ^ Reds land Latos in five-player deal with Padres” (英語). MLB.com (2011年12月17日). 2015年12月3日閲覧。
  10. ^ "Padres agree to terms with 22 players on 2014 contracts" (Press release) (英語). MLB.com (San Diego Padres). 3 March 2014. 2015年3月4日閲覧
  11. ^ Corey Brock (2015年1月17日). “Padres avoid arbitration with seven players” (英語). MLB.com. 2015年12月3日閲覧。
  12. ^ Jeremy F. Koo (2015年12月10日). “Oakland A's lose 2B Colin Walsh to Brewers in Rule 5 Draft, sending Jabari Blash to Padres” (英語). Athletics Nation / SB Nations. Vox Media. 2016年3月16日閲覧。
  13. ^ Jane Lee (2015年12月2日). “A's acquire Alonso, Rzepczynski from SD” (英語). MLB.com. 2015年12月3日閲覧。
  14. ^ Joshua Thornton (2017年8月6日). “A's deal Alonso to Seattle, get prospect Powell” (英語). MLB.com. 2017年8月7日閲覧。
  15. ^ Greg Johns; Josh Horton (2017年8月17日). “Mariners outlast O's in 9th after 15-hit attack” (英語). MLB.com. 2017年11月22日閲覧。
  16. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月30日閲覧
  17. ^ Indians sign Yonder Alonso” (英語). MLB.com (2017年12月23日). 2017年12月24日閲覧。
  18. ^ Jordan Bastian (2017年12月21日). “Sources: Tribe reaches 2-year deal with Alonso” (英語). MLB.com. 2017年12月25日閲覧。
  19. ^ Scott Merkin (2019年6月28日). “White Sox designate Alonso; Anderson to IL” (英語). MLB.com. 2019年6月29日閲覧。
  20. ^ Manny Randhawa (2019年7月12日). “Rockies sign vet Alonso to Minors deal” (英語). MLB.com. 2019年7月14日閲覧。
  21. ^ Thomas Harding (2019年7月23日). “Yonder Alonso joins Rockies; Oh designated” (英語). MLB.com. 2019年7月24日閲覧。
  22. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (英語). MLB.com. 2020年2月29日閲覧。
  23. ^ Braves sign veteran 1B Yonder Alonso to minor league contract” (英語). ESPN (2020年2月15日). 2020年2月29日閲覧。
  24. ^ TC Zencka (2020年7月18日). “Braves Add Josh Tomlin, Yonder Alonso To 40-Man Roster” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年7月21日閲覧。
  25. ^ Steve Adams (2020年7月23日). “Braves Select Matt Adams, Outright Yonder Alonso” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年7月24日閲覧。
  26. ^ Yonder Alonso returns to Padres in trade with Braves” (英語). ESPN (2020年8月12日). 2020年8月22日閲覧。
  27. ^ 元球宴一塁手アロンソ引退表明、今季は出場機会なし - MLB : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2020年12月9日閲覧。
  28. ^ Yonder Alonso » Statistics » Batting” (英語). Fangraphs Baseball. 2015年12月3日閲覧。
  29. ^ 【スポーツ異聞】「飛ぶボール」が甦った? 今季一発病に悩むマー君が指摘 ダルビッシュも打撃練習で柵越え”. 産経新聞 (2017年7月12日). 2017年8月9日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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