ヨハネス・ファン・ラール
ヨハネス・ファン・ラール Johannes van Laar | |
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1914年のファン・ラール | |
生誕 |
1860年7月10日 オランダ デン・ハーグ |
死没 |
1938年12月9日 (78歳没) スイス モントルー |
出身校 | アムステルダム大学 |
職業 | 化学者 |
団体 |
アムステルダム大学数学講師 オランダ王立芸術科学アカデミー会員 |
著名な実績 | ファン・ラール方程式 |
ヨハネス・ファン・ラール(Johannes van Laar、1860年7月10日 - 1938年12月9日)は、オランダの化学者。
化学運動に関する方程式を編み出したことで著名(ファン・ラール方程式)。
経歴
[編集]ヨハネスは未成年の時に両親を失くしており、母親は2歳の時(1862年)、父親は13歳の頃(1873年)に死去している。それからは叔父であるN. A. ロスト・ファン・トニンゲン(N. A. Rost van Tonningen)がヨハネスの面倒を見るようになった。1878年に学校教育を修了し、デン・ヘルダーのウィレムスールにあるオランダ海軍に入隊。汽船による幾つかの旅を終え、海軍中尉に昇進したのち、退職を申し出ている。
1891年、アムステルダム大学において薬学、化学、および数学の勉強を開始する。大学時代、教授には物理学者のヨハネス・ファン・デル・ワールスや化学者のヤコブス・ヘンリクス・ファント・ホッフがいた。
しかし、彼が受けた教育では博士号を取得することを自制するしかなく、この先オランダの大学で経歴を積むことはほぼ不可能に近かった。中等学校で教師を務めた後の1898年、アムステルダム大学において無給で講師となり、1902年には化学者のバフース・ルーゼブームの助手となる。大学時代の教授であったファン・デル・ワースはファン・ラールの昇格(例:1902年における有給講師の昇格、1907年におけるルーゼブームの死去に伴う後任の数理化学講師への昇格)には反対している。1907年にファン・ラールは数学講師に指名されるが、1910年に教授昇格を拒否した。こういった拒否反応が精神衰弱を誘発し、その地位を退くほかなかった。その後、亡くなる1938年までスイスのタヴェール=シュル=クラレンス(Tavel-sur-Clarens)で暮らした。享年78歳。
1930年、オランダ王立芸術科学アカデミーの会員となる[1]。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “Johannes Jacobus van Laar (1860 - 1938)” (Dutch). Royal Netherlands Academy of Arts and Sciences. 2015年7月13日閲覧。
参考文献
[編集]- * Van Emmerik, E. P. (1991年3月21日). “Dissertation: J. J. van Laar (1860–1938) :--a mathematical chemist”. Technical University Delft. 2011年3月6日閲覧。
- “Johannes Jacobus van Laar”. Biografisch Portaal van Nederland. 2011年3月6日閲覧。
- “LAAR, Johannes Jacobus van (1860–1938)”. Biografisch Woordenboek van Nederland. 2011年3月6日閲覧。
- “Past Members of the Koninklijke Nederlandse Academie van Wetenshappen: J.J. van Laar (1860–1938)”. 2011年3月6日閲覧。
- Levelt, A. H. M.. “Van der Waals, Korteweg, van Laar: a Maple Excursion into the Thermodynamics of Binary”. 2011年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年3月6日閲覧。
- Snelders, H. A. M. (1986). “The Dutch Physical Chemist J. J. van Laar (1860?1938) Versus J. H. van 't Hoff's ?Osmotic School?”. Centaurus 29 (1): 53–71. Bibcode: 1986Cent...29...53S. doi:10.1111/j.1600-0498.1986.tb00881.x.
- Wisniak, Jaime (2000). “Johannes Jacobus van Laar Unappreciated Scientist”. The Chemical Educator 5 (6): 335–339. doi:10.1007/s00897000429a.
- Van Klooster, H. S. (1962). “J. J. van Laar: Pioneer in chemical thermodynamics”. Journal of Chemical Education 39 (2): 74. Bibcode: 1962JChEd..39...74V. doi:10.1021/ed039p74.