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ユナ・リー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユナ・リー
生誕 이 승은 (イ・スンウン)
1972年(51 - 52歳)[1]
大韓民国の旗 大韓民国
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
民族 朝鮮民族
職業 ジャーナリスト
代表経歴 カレントTV
ボイス・オブ・アメリカ (VOA)
配偶者 マイケル・サルデート
子供 ハナ・サルデート
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ユナ・リー(Euna Lee、1972年 - )は、大韓民国出身の、アメリカ合衆国のジャーナリスト、ボイス・オブ・アメリカ (VOA) 韓国語・朝鮮語サービスのテレビ・エグゼキュティブ・プロデューサー[2]

2005年からカレントTV英語版に勤めていた[3]リーは、2009年3月に同僚のジャーナリストローラ・リン英語版とともに、ビザを得ないまま、中華人民共和国から朝鮮民主主義人民共和国へと越境し、拘束された。ふたりは不法入国で有罪とされ、2009年6月に12年間の労働教化刑という判決が下された[4][5]。アメリカ合衆国政府は、この判決に抗議し、外交努力を通してふたりの解放を実現しようと取り組んだ[6]2009年8月4日、元アメリカ合衆国大統領ビル・クリントンが特別人道訪問をしたことを受けて、ふたりは朝鮮民主主義人民共和国政府から恩赦を与えられた。

経歴

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リーは、大韓民国で生まれ育ち、アカデミー・オブ・アート大学へ進学するためにアメリカ合衆国へ移り住み[7]、映画・放送分野の学士(美術)を取得した。また、2012年には、コロンビア大学ジャーナリズム大学院を修了した[8]。彼女は俳優マイケル・サルデート (Michael Saldate) と結婚しており、ひとり娘ハナ (Hana) を儲けている[9]

2009年の拘束事件

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2009年3月17日、リーは、同僚のリンとともに、中朝国境で取材中に拘束され、6月には労働教化刑12年の判決が下された[10]

8月4日、元アメリカ合衆国大統領ビル・クリントンが、リーと、同僚のジャーナリストであるローラ・リンを解放すべく、朝鮮民主主義人民共和国を訪問をした[10]。朝鮮民主主義人民共和国政府は、クリントンが訪問したその日に、リーとリンのふたりに恩赦を与えた[11][12]

彼女たちが取材した機材や資料が朝鮮民主主義人民共和国に残されたことで、取材に協力した脱北者や人権活動家の情報が朝鮮民主主義人民共和国当局に把握され、彼らが危険な状態にさらされたとも言われている[13]。大韓民国の人権活動家たちは、リーとリンが、その行為を通して北朝鮮難民の立場を危ういものにしたとして、ふたりを非難している[14]

2010年、拘束事件の経験に基づいた彼女の著書『The World Is Bigger Now』が出版された[15]

脚注

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  1. ^ H.Res.555 – Expressing concern for the well-being of journalists Laura Ling and Euna Lee and urging the Government of the Democratic People's Republic of Korea to release them on humanitarian grounds.”. United States Congress. 2009年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年8月5日閲覧。
  2. ^ Euna Lee (@lee_euna) - X(旧Twitter)
  3. ^ Euna Lee resume”. Act-edit.com. 2009年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年8月5日閲覧。
  4. ^ Lee, Jean H. (2009-06-16), “NKorea: US journalists plotted 'smear campaign'”, ABC News, オリジナルの19 June 2009時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20090619052045/http://abcnews.go.com/International/wireStory?id=7849419 2009年8月3日閲覧。 
  5. ^ “KCNA Detailed Report on Truth about Crimes Committed by American Journalists”, Korean Central News Agency, (2009-06-16), オリジナルの13 July 2009時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20090713221538/http://www.kcna.co.jp/item/2009/200906/news16/20090616-23ee.html 2009年6月17日閲覧。 
  6. ^ Bosland, Katie; Netter, Sarah; Hinman, Katie (2009年6月8日). “U.S. Fighting North Korea Labor Camp Sentence for Laura Ling, Euna Lee”. ABC News. オリジナルの2009年7月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090721061627/http://abcnews.go.com/International/story?id=7781017&page=1 2009年8月5日閲覧。 
  7. ^ Telling Stories Behind the Headlines - Academy of Art University News”. Academy of Art University News (2015年12月10日). 2016年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2 November 2016閲覧。
  8. ^ “Euna Lee LinkedIn profile”. https://www.linkedin.com/in/eunalee 
  9. ^ Abdulrahim, Raja; Garrison, Jessica (2009年6月11日). “Friends speak up for L.A. journalists held by N. Korea”. Los Angeles Times. オリジナルの2009年6月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090613020225/http://www.latimes.com/news/local/la-me-korea-ling-lee11-2009jun11%2C0%2C7875895.story?page=2 2009年8月5日閲覧。 
  10. ^ a b 北朝鮮、2米人記者を解放”. 時事通信社 (2009年9月21日). 2017年11月24日閲覧。
  11. ^ “N. Korean leader reportedly pardons U.S. journalists”. CNN. (2009年8月4日). オリジナルの2009年8月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090808061636/http://www.cnn.com/2009/WORLD/asiapcf/08/04/nkorea.clinton/index.html 2009年8月5日閲覧。 
  12. ^ “North Korea: 2 US journalists pardoned”. Associated Press. Google news. (2009年8月4日). オリジナルの2009年8月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090808184734/http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5hM96sRn69bkN1XDLqb2_pkmFxqdgD99S8VAO0 2009年8月5日閲覧。 
  13. ^ 回顧録を出版するユナ・リー氏は“まず脱北者のことを考えるべき””. DailyNK (2009年11月16日). 2017年11月24日閲覧。
  14. ^ Choe, Sang-hun (2009年8月22日). “In South Korea, Freed U.S. Journalists Come Under Harsh Criticism”. The New York Times. オリジナルの2012年12月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121218071234/http://www.nytimes.com/2009/08/22/world/asia/22journalists.html?_r=2&hpw 2009年8月22日閲覧。. 
  15. ^ The World Is Bigger Now: An American Journalist’s Release from Captivity in North Korea by Euna Lee with Lisa Dickey”. Smithsonian Institution Asian Pacific American Center. 2017年11月24日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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