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ヤグノブ人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤグノブ人
yaγnōbī́t
総人口
2万5000人[1]
居住地域
タジキスタンの旗 タジキスタン2万5000人[1]
言語
ヤグノブ語
タジク語
宗教
イスラム教スンナ派
関連する民族
タジク人
ヤグノブ人の子ども


ヤグノブ人ヤグノブ語: yaγnōbī́t、 タジク語: яғнобиҳо, yağnobiho/jaƣnoʙiho)はタジキスタンの少数民族である。ヤグノビとも呼ばれる。タジキスタンソグド州ヤグノブ川英語版上流のヤグノブ渓谷英語版クール英語版バルゾブ川英語版に居住している。アム川をこえて広く中央アジアに居住していたソグド語話者の子孫と言われている[2]

ヤグノブ人はイラン語群に属するヤグノブ語話者である。ヤグノブ語はソグド語の直系の言語と考えられていて、学術的には現代ソグド語とも呼ばれる[3]

ヤグノブ人の人口はおおよそ2万5000人いるといわれている[1]

ヤグノブ人は伝統的に小麦大麦豆果を生産し、ロバも育成していた。また、伝統的な手工芸品として男性は織物を女性は陶器食器を生産している[4]

ヤグノブ人の子ども ヤグノブ人の子ども
ヤグノブ人の子ども
タジキスタンのヤグノブ語を話す人たち
タジキスタンの学校に通う年齢のヤグノブ語を話す子供たち

歴史

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ヤグノブ人はソグディアナが起源ではあるが、8世紀にイスラム教徒の侵入で敗北して、高地の渓谷に移住した。ヤグノブ人はイスラム教スンナ派[5][6]ではあるもののゾロアスター教のようなイスラム化以前の宗教の要素がいまだ保たれている[7]

20世紀になってもヤグノブ人のもともとの居住地は道路や電気が整備されない地域であった。1930年代にはソビエト連邦大粛清により、多くのヤグノブ人が亡命したが、最も衝撃的な出来事は1957年から1970年のヤグノブ渓谷の山岳地帯からタジキスタンのステップ気候の低地への強制移住とも言われている[8][9]

1983年ヤグノブ渓谷英語版に帰還し始めた。このとき、平原に残ったヤグノブ人は子供がタジク語を学校で勉強するというようにタジク人との同化する傾向がある[10][11]。ヤグノブ渓谷への帰還者の大半は今も電気や道路から隔絶された生活を送る。

脚注

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  1. ^ a b c The Peoples of the Red Book – The Yaghnabis”. 2006年11月25日閲覧。
  2. ^ Paul Bergne (15 June 2007). The Birth of Tajikistan: National Identity and the Origins of the Republic. I.B.Tauris. pp. 5–. ISBN 978-1-84511-283-7. https://books.google.com/books?id=3coojMwTKU8C&pg=PA5#v=onepage&q&f=false 
  3. ^ Bielmeier. R. Yaghnobi in Encyclopedia Iranica
  4. ^ (ロシア語) Большая Советская Энциклопедия
  5. ^ L'Oeil de la Photographie (April 5, 2014). “Karolina Samborska Tajik Kitchen stories”. The Eye of Photography. 2017年8月6日閲覧。
  6. ^ tajik kitchen stories”. Karolina Samborska // Photographer. 2017年8月6日閲覧。
  7. ^ According to http://www.pamirs.org Zoroastrian Designs on Embrodiary
  8. ^ (ロシア語) Вокруг света – Страны – - Таджикистан – Последние из шестнадцатой сатрапии
  9. ^ Loy, Thomas. “From the mountains to the lowlands – the Soviet policy of "inner-Tajik" resettlement”. Internet-Zeitschrift für Kulturwissenschaften. 2006年8月6日閲覧。
  10. ^ Paul, Daniel Paul; Abbess, Elisabeth; Müller, Katja; Tiessen, Calvin and; Tiessen, Gabriela (2009). “The Ethnolinguistic Vitality of Yaghnobi”. SIL Electronic Survey Report 2010-017, May 201 (SIL International). http://www-01.sil.org/silesr/2010/silesr2010-017.pdf 26 August 2016閲覧。. 
  11. ^ Jenkins II, Mark D. (May 26 – September 8, 2014). Being Yaghnobi: Expressions of Identity, Place, and Revitalization as a Minority in Tajikistan. Dushanbe, Tajikistan: American Councils Research Fellowships. http://researchfellowships.americancouncils.org/sites/researchfellowships.americancouncils.org/files/Jenkins_Final_Report.pdf 26 August 2016閲覧。. 

参考文献

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外部リンク

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