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モンゴル中央情報機関

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウランバートル本部

モンゴル中央情報機関 [1]モンゴル語: Тагнуулын ерөнхий газарТЕГ / 英語: General Intelligence Agency of MongoliaGIA)は、モンゴル情報機関中央情報局とも翻訳される[2]1922年設立。本部はウランバートル

沿革

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GIAは1922年に設立された「 国家保安部 」 (Дотоодыг хамгаалах газар) を端緒とする。初代部長はダシーン・バルダンドルジロシア語版1936年、国家保安部は「 国家保安総局 」 (Дотоодыг хамгаалах ерөнхий газар)へと改編。1955年には 公安防衛省 、1959年に 公安省 へと改編された。

活動内容

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GIAの主な活動内容は治安維持、情報の収集・査定、特に国際テロ、組織的犯罪、マネーロンダリングを対象とする。

2005年、国際的・包括的な対テロ対策および法執行体制の確立をにらみ、GIA内部に「対テロ戦調整協議会」が設立された[3]

不祥事

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2003年3月、フランスに亡命していたモンゴル人エンクバト・ダミランがル・アーヴルにてGIAの機関員に拘束され、モンゴル国内に強制送還されるまでの間に無断でベルギー・ドイツ国内に入国、また電気ショックや薬物投与などの拷問を加えられるという事件が起こった。 2010年9月、ダミランの拷問に関与したとしてイギリス政府はロンドンに旅行中のGIA幹部バティーン・ホルツ英語版を拘束。ドイツ政府へと身柄を渡され、翌2011年10月24日に誘拐罪で告発されることになっていたものの、モンゴル政府がドイツ・フランス・ベルギー各政府に謝罪したこともあり10月4日に不起訴処分で釈放された[4]

また2003年5月、ツェンディーン・ニャムドルジ英語版法務内務大臣[5]が中国のスパイであるとするGIAの機密文書が何者かによって漏えいされ、民主党副党首グンダライ議員の手に渡るという事件が起こった。最終的にニャムドルジは身の潔白が証明された反面、GIAの情報管理体制が非難され、エンフサイハン政権時代の元中央情報機関長官ジャールクーギーン・バータル、中央情報機関付属大学教官ゲレルチョローンが拘束、付属大学教官らのモンゴル国立中央文書館への出入り禁止措置がなされた[6]

歴代長官

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氏名 在任期間 備考
片仮名表記 原語表記
1 ダシーン・バルダンドルジロシア語版 Дашийн Балдандорж 1922—1923
2 コンスタンチン・バトゥールィン Константин Константинович Баторун 1923—1925 ウズベク人
3 ナバーンドルギーン・ナサンバト Наваандоржийн Насанбат 1925—1926
4 ナムギーリン・カヤンキルバ Намжилын Хаянхирваа 1926—1928
5 ゾルビンギーニン・シジエーロシア語版 Золбингийн Шижээ 1928—1930
6 バト=オチーリン・エルデフ=オチル英語版 Бат-Очирын Элдэв-Очир 1930—1932
7 ダバーギーン・ナムスライ Даваагийн Намсрай 1932—1936
8 ホルローギーン・チョイバルサン Хорлоогийн Чойбалсан 1936—1940
9 フレービーン・ダムバダルジャ Пүрэвийн Дамбадаржаа 1940—1941
10 バト=オチーリン・シャグダルジャブ Бат-Очирын Шагдаржав 1941—1946
11 ダシーン・ツエデフ Дашийн Цэдэв 1946—1949
12 ブテムギーン・ヅインケルジャブ Бүтэмжийн Дүйнхэржав 1949—1951
13 ダムディンネレンギーン・バタ Дамдиннэрэнгийн Батаа 1951—1952
14 ツェデンギーン・ジャンチフモンゴル語版 Цэдэнгийн Жанчив 1952—1956
15 バチーン・ドルジロシア語版 Батын Дорж 1956—1961
16 ツェベルギーン・ナンサルジャブ Цэвэгийн Нансалжав 1961-1962
17 バルダキーン・ジャムバルスレン Бадрахын Жамбалсүрэн 1963-1971
18 ブギーン・デジドモンゴル語版 Бугын Дэжид 1971-1981
19 オルジークタギーン・チョイジルスレン Өлзийхутагийн Чойжилсүрэн 1981-1982
20 ソノミーン・ルブサンゴンボモンゴル語版 Сономын Лувсангомбо 1982-1984
21 アグバーンジャンツアンギーン・ジャムスランジャブ Агваанжанцангийн Жамсранжав 1984-1990
22 バトツアガニー・ツイーレルグゼン Батцагааны Цийрэгзэн 1990.04.19-1990.10.19
23 ジャールクーギーン・バータル Жаалхүүгийн Баатар 1990-1993
24 ダルクジャビーン・サンダグ Далхжавын Сандаг 1993-1996
25 ジャールクーギーン・バータル Жаалхүүгийн Баатар 1996.09.02-1996.12.05
26 ジャムスランギーン・エンクナサン Жамсрангийн Энхнасан 1996-2001
27 マンダクーギーン・バツァイカン Мандаахүүгийн Батсайхан 2001-2004
28 バヤンモンキーン・ビレゲト Баянмөнхийн Билэгт 2004-2006[7]
29 ナバーンスレンギーン・ガンボルド Наваансүрэнгийн Ганболд 2006—2007[8]
30 ラフダンギーン・ボルドロシア語版 Равдангийн Болд 2007—2012[9][10]
31 ドルジパラミーン・ゲレル Доржпаламын Гэрэл 2012—2013
32 バルダンジャブ・アリウンサン Балданжав Ариунсан 2013—2014
33 バティーン・ホルツ英語版 Батын Хурц 2014 —

脚注

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