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モニカと仲間たち

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

モニカと仲間たち(モニカとなかまたち、ポルトガル語: Turma da Mônica)』は、マウリシオ・デ・ソウザによるブラジル漫画作品。および、漫画を原作とするアニメ等。ブラジルでは国民的な人気を獲得しており[1]テーマパークも建設されている。日本で紹介される場合には「『サザエさん』(長谷川町子)や『ちびまる子ちゃん』(さくらももこ)のような」と紹介されることもある[1][2][3][4]。日本語表記としては『トゥルマ・ダ・モニカ[4]、『モニカ&フレンズ[5][6]表記もある。

歴史

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1960年代、新聞記者を辞めたマウリシオ・デ・ソウザは犬のビドゥポルトガル語版や少年Franjinhaポルトガル語版を主人公にした漫画(コミック・ストリップ)を新聞に連載し、人気を得ていた。しかし、ソウザの漫画には女性キャラクターが少なく、その事で苦情も受けていた。

1963年に実の娘モニカ(Mônica)をモデルにした女の子のキャラクター「モニカ」を産み出す。

アニメ

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1970年代にはブラジル最大の放送局であるヘジ・グローボTVアニメ英語版の放送が開始される。この放送は2014年まで続いた。2004年からはカートゥーン ネットワークでの放送も行われ、2017年サンパウロ州営のTVクルトゥーラでの放送が行われている。

ブラジルで放映されているポルトガル語をはじめ、スペイン語、英語、韓国語、中国語に翻訳されており、116か国で放映されている[4]

日本では、アニメはハピクラワールド(2021年4月から10月)およびOláマウリシオTV(2021年10月から2022年10月)の一環としてキッズステーションで放送されました。

モニカ トイ

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モニカ トイ』は、アニメ「モニカ&フレンズ」を原作とした30秒のショートアニメ。言語的手法に依らず、効果音やBGMで演出が構成されており、言語の壁を越え世界中の人が楽しめる内容となっている[5][6]

田中秀幸演出、振付稼業air:man振り付けで実写の渡辺直美が『モニカ トイ』のキャラクターと共演する日本限定スペシャルオープニングムービーが製作され、2021年3月より、フジテレビの『キャラダチミュージアム〜MoCA〜』内で放送された[5]。また、渡辺直美はアニメキャラクターとしても『モニカ トイ』にゲスト出演している[5]

主な登場人物

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日本放映版のキャラクター名称は英語版の名前に基づいている。声は日本放映版における声優[6]。 各キャラクターが好むプロサッカークラブ名は、サンパウロで必ず挙げられる4大ビッグクラブである。

モニカポルトガル語版
声:有村宮澄
とても力持ちの主人公。サムソンと言う名のウサギのぬいぐるみを愛玩しており、怒った際はそれでカスコンや、セボリーニャを殴りつけることが多い。サッカーはサンパウロFCのファンである。
スマッジポルトガル語版
声:冨沢竜也
オリジナルであるポルトガル語では「カスコン(Cascão)」という名前である。とっても活発だが、水、濡れたものに拒否反応を示す。サッカーはSCコリンチャンス・パウリスタのファンである。
マギーポルトガル語版
声:相川奈都姫
モニカの親友。食欲旺盛。サッカーはサントスFCのファンである。
ジミーファイブポルトガル語版
声:宮澤はるな
オリジナルであるポルトガル語では髪型の玉ねぎ頭から「セボリーニャ(Cebolinha)」という名前である。仲間たちのリーダーになりたくて色々なプラン計画をしている。さ行(原語版はLRを間違える)がうまく発音できない。サッカーはSEパルメイラスのファンである。
フランクリンポルトガル語版
声:山口享佑子
常に発明をしている12歳の科学者。

若者編

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2008年にモニカらの主人公の年齢をハイティーンに引き上げ、ストーリー漫画の形式にした『モニカと仲間たち 若者編英語版』の展開が始まった。

2012年には手塚治虫の漫画キャラクターである『鉄腕アトム』のアトム、『リボンの騎士』のサファイア、『ジャングル大帝』のレオなどが、モニカたちと協力して、アマゾンの密林を護るために違法伐採者たちと戦うストーリーを描いた[7][8][9][10]。日本国外で手塚漫画のキャラクターの使用許可が降りた初の事例となる[8]

ゲーム

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テーマパーク

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サンパウロには『モニカと仲間たち』のテーマパークパルケ・ダ・モニカポルトガル語版1993年に造られている。なお、パルケ・ダ・モニカは2010年にいったん閉園するが、2015年に再オープンしている[11]

出典

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  1. ^ a b “クリスマス ブラジル人気漫画家から贈り物 滋賀の中学校”. 毎日新聞. (2016年12月23日). https://mainichi.jp/articles/20161223/k00/00e/040/178000c 2018年4月3日閲覧。 
  2. ^ ブラジルからモニカがやってきた!”. 手塚プロダクション (2016年7月21日). 2018年4月3日閲覧。
  3. ^ “学習用スタンプ ブラジル人気漫画家、滋賀の日系人に贈る”. 毎日新聞. (2017年1月17日). https://mainichi.jp/articles/20170118/k00/00m/040/047000c 2018年4月3日閲覧。 
  4. ^ a b c オリンピック開催国ブラジルから国民的キャラクターがやってきた!”. サンケイBiz (2016年7月13日). 2018年4月3日閲覧。
  5. ^ a b c d 渡辺直美がブラジルの国民的アニメに出演、全世界配信が決定!”. フジテレビ (2020年12月28日). 2021年8月24日閲覧。
  6. ^ a b c ブラジルの国民的アニメ「モニカ&フレンズ」×声優養成e-ラーニング「SPOT」が提携   キッズステーションで12日から放送開始!“産学協同”吹き替え制作プロジェクト』(プレスリリース)株式会社チワワ企画、2021年4月9日https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000071570.html2021年8月24日閲覧 
  7. ^ “秋の叙勲 受賞者4人を発表=外国人表彰にはM・ソウザ氏も”. ニッケイ新聞. (2013年11月30日). http://www.nikkeyshimbun.jp/2013/131106-61colonia.html 2018年4月3日閲覧。 
  8. ^ a b “人気漫画家ソウザさん=手塚治虫氏と夢の共同制作=(上)=鉄腕アトムやレオが活躍国外初のキャラクター使用許可”. ニッケイ新聞. (2012年3月28日). http://www.nikkeyshimbun.jp/2012/120328-71colonia.html 2018年4月3日閲覧。 
  9. ^ “アトム、熱帯雨林守れ”. 読売新聞夕刊. (2012年2月3日) 
  10. ^ “アマゾンの森 アトムが守る”. 朝日新聞夕刊. (2012年1月31日) 
  11. ^ “6月に再オープン パルケ・ダ・モニカ”. サンパウロ新聞. (2015年5月4日). http://saopauloshimbun.com/%EF%BC%96%E6%9C%88%E3%81%AB%E5%86%8D%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%AB/ 2018年4月3日閲覧。 

外部リンク

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