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モウコカワヒラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モウコカワヒラ
ハンカ湖で採集された個体
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: コイ目 Cypriniformes
: コイ科 Cyprinidae
亜科 : クセノキプリス亜科 Oxygastrinae
: カワヒラ属 Chanodichthys
: モウコカワヒラ C.mongolicus
学名
Chanodichthys mongolicus
(Basilewsky, 1855)
和名
モウコカワヒラ
英名
Mongolian redfin

モウコカワヒラ[1](蒙古川平、中:蒙古鲌、英:Mongolian redfin 、学名:Chanodichthys mongolicus )は、コイ目コイ科クセノキプリス亜科に属する淡水魚

「モウコ」の名があるが、モンゴル以外にも広範囲に分布している。

分布

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モンゴルロシア極東中国黒竜江から珠江までの一帯、および海南島に分布する[2]

形態

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体長は通常30 ‐ 50センチメートル程度で、最大で約1メートルの記録がある[3]。体形は強く側偏する。背面は緑灰色で、頭部後縁から背鰭にかけて緩やかに盛り上がる。体側から腹面にかけては銀白色。腹部下縁の隆起線は腹鰭基部から肛門までの間にのみあり、腹鰭より前方には及ばない[1]。胸鰭、腹鰭、尻鰭、尾鰭下葉は赤色に染まる。下顎はやや突出し、口は斜め上方に向く。

生態

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流れの緩い水域を好む。水中を活発に遊泳し、おもに小魚を捕食する[4]。繁殖期は5月~7月で、流れのある水底に粘着性卵をばら撒く。幼魚は動物プランクトン水生昆虫を食べて育つ[5]

人間との関係

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食用として重要である。小骨が多いが味は淡白で[6]、肉質は柔らかく、魚臭さがない[4]

出典

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  1. ^ a b 原色滿洲有用淡水魚類圖説』南満州鉄道、1939年、25頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1137610/42 
  2. ^ IUCN (2010-08-12) (英語). Chanodichthys mongolicus: Huckstorf, V. & Freyhof, J.: The IUCN Red List of Threatened Species 2012: e.T180698A1652897. doi:10.2305/iucn.uk.2012-1.rlts.t180698a1652897.en. http://www.iucnredlist.org/details/180698/0. 
  3. ^ Chanodichthys mongolicus”. FishBase. 2021年3月17日閲覧。
  4. ^ a b “[kepu.net.cn/gb/lives/fish/import/200210230031.html 尖头红梢蒙古鲌]”. 中国科学院. 2021年3月17日閲覧。
  5. ^ 『中国经济鱼类志』華中科技大学出版社、1960年、30‐31頁。 
  6. ^ [東洋協会調査部調査資料. 第19輯 満洲國水産業の現勢]』東洋協会、1936年、40頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1446201/24