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モイ・メンリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モイ・メンリン
MOI MENG LING
生誕 マレーシアの旗 クアラルンプール
居住 日本の旗 東京都
研究分野 感染症学
ウイルス学
国際保健学
ワクチン科学
研究機関 世界保健機関
国立感染症研究所
ベトナム国立衛生疫学研究所
東京大学大学院医学系研究科
出身校 マレーシアプトラ大学
筑波大学
博士課程
指導教員
倉根一郎
主な業績熱帯病デング熱ワクチンと治療開発のための評価系構築の研究』(2016年

『ベトナムで流行するジカウイルス流行実態調査の成果を活用し ジカ熱流行地域における対策の提言』[1]2018年

デング熱ジカ熱などの蚊媒介性感染症の伝播様式及び免疫応答解明』(2020年
影響を
受けた人物
マリ・キュリー
主な受賞歴
・平成28年度科学技術分野の文部科学大臣表彰・若手科学者賞(2016年)(長崎大学初)

日本ウイルス学会・杉浦奨励賞(2018年)(長崎大学初、外国人初)

・第4回日本医療研究開発大賞AMED理事長賞(2020年)(全大賞を含め、長崎大学初、外国人初)(総理大臣官邸 表彰式 [2]
ほか多数
プロジェクト:人物伝
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モイ・メンリン(もい めんりん、英語名:Sherry MOI(シェリー・モイ))は、マレーシア出身のウイルス学者東京大学大学院医学系研究科教授[3]学位博士(医学)筑波大学2010年)。
専門は新興感染症再興感染症で、中枢神経系感染症日本脳炎マレーバレー脳炎[4]や、特にデング熱ジカ熱チクングニア熱等の研究では、日本国内外で高い評価を得ている[5]

現在、内閣府所管 日本医療研究開発機構・アドバイザリーボード委員[6]京都大学 L-INSIGHT・アドバイザリーボード委員[7]東京大学新世代感染症センター・主任研究員なども務める。

人物

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多民族国家マレーシアクアラルンプールで、華人の両親の二女として生誕。東南アジアでは毎年多くの命を奪っているデング熱を発症して、熱帯病感染症などの治療薬やワクチン研究を志すきっかけとなった。

マレーシアプトラ大学では微生物学、筑波大学修士課程では婦人科学子宮内膜症等)の研究をおこなった[8]。筑波大学博士課程では国立感染症研究所にて倉根一郎に師事しウイルス学感染免疫学ワクチン学等を学ぶ。

新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)の際には、WHO専門家として、WHOと日本との情報共有や感染症対策の提言などに尽力した。

2024年6月国際原子力機関(IAEA)オーストリア本部から要請を受けて、IAEA感染症専門家としてオマーンへ派遣され、感染症危機管理対策に必要となる医学、公衆衛生学などの専門的・技術的な事項についてのタスク構築や提言をおこない、オマーンの国家プロジェクトに尽力した[9]

語学は母語のマレーシア語の他、英語TOEIC 990点)・日本語標準中国語広東中国語インドネシア語の6言語を習得したマルチリンガル

略歴

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  • 2002年(平成14年)
  • 2003年(平成15年)
  • 2004年(平成16年)
  • 2006年(平成18年)
    • 筑波大学大学院医科学研究科 医科学専攻(現 フロンティア医科学学位プログラム) 修士課程修了
  • 2010年(平成22年)
    • 筑波大学大学院人間総合科学研究科 社会環境医学専攻(現 医学学位プログラム) 博士課程修了
  • 2010年(平成22年) - 2014年(平成26年)
  • 2015年(平成27年) - 2020年(令和2年)
  • 2015年(平成27年) - 2021年(令和3年)9月
    • 世界保健機関 熱帯新興ウイルス感染症 指定研究協力センター・副センター長(WHO Collaboration Center for Research & Reference of Tropical Viral Diseases.)(兼任)
  • 2020年(令和2年) - 2021年(令和3年)9月
    • 長崎大学熱帯医学研究所 病原体解析部門 ウイルス学分野・教授


賞歴

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  • 2010年3月
    • 筑波大学大学院 人間総合科学研究科長賞
  • 2013年11月
    • 日本マレーシア学術会議 ベストポスター賞
  • 2014年10月
    • 一般公開サイエンスカフェ 国立感染症研究所 トーク部門奨励賞
  • 2014年11月
    • 公益財団法人 日本国際医学協会 石橋記念講演
  • 2014年11月
    • 第26回加藤記念国際交流助成
  • 2015年1月
    • 万有生命科学振興国際交流財団 女性研究者支援
  • 2016年4月
    • 平成28年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞[10](長崎大学初)
  • 2016年12月
    • 第3回万有医学奨励賞・優秀賞 2016年度 女性研究者支援[11](長崎大学初、外国人初)
  • 2018年2月
    • 長崎大学熱研同門会 ベスト論文賞
  • 2018年2月
    • 長崎大学未来に羽ばたく女性研究者賞 優秀女性研究者賞[12]
  • 2018年10月
  • 2019年11月
  • 2020年12月

主な出演

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など多数

著書

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など多数

所属学会

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関連項目

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脚注

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  1. ^ ベトナムで流行するジカウイルス流行実態調査の成果を活用し ジカ熱流行地域における対策の提言へ”. 長崎大学 (2020年1月31日). 2020年1月31日閲覧。
  2. ^ 令和2年12月24日 日本医療研究開発大賞表彰式”. 首相官邸ホームページ (2020年12月24日). 2020年12月24日閲覧。
  3. ^ 組織・スタッフ 東京大学大学院医学系研究科”. 東京大学大学院医学系研究科 (2021年10月15日). 2021年10月15日閲覧。
  4. ^ 神経症候群(第2版)-その他の神経疾患を含めて-”. 日本臨牀社 (2013年1月25日). 2013年1月25日閲覧。
  5. ^ 日本医療研究開発大賞”. 首相官邸 (2020年12月24日). 2020年12月24日閲覧。
  6. ^ アドバイザリーボード委員名簿(令和4年2月現在)”. 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 (2022年2月28日). 2022年2月28日閲覧。
  7. ^ L-INSIGHT 世界視力を備えた次世代トップ研究者育成プログラム アドバイザリーボード”. 京都大学 (2023年4月1日). 2023年4月1日閲覧。
  8. ^ 人々を感染症から守るために世界的な視野を モイ・メンリンさん【海を越えてきた研究者たち】”. 科学技術振興機構 (2023年2月1日). 2023年2月1日閲覧。
  9. ^ モイ教授がIAEAの要請を受け『オマーン』へ派遣”. 東京大学 (2024年6月24日). 2024年6月24日閲覧。
  10. ^ 熱帯医学研究所のモイ メン リン准教授が文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を受賞”. 長崎大学 (2016年4月20日). 2016年5月13日閲覧。
  11. ^ 熱帯医学研究所のモイ・メンリン准教授が万有医学奨励賞「優秀賞」を受賞”. 長崎大学 (2016年12月19日). 2017年2月6日閲覧。
  12. ^ 第2回「長崎大学未来に羽ばたく女性研究者賞」受賞者研究発表会および授与式を挙行”. 長崎大学 (2018年2月5日). 2018年2月9日閲覧。
  13. ^ 熱帯医学研究所のモイ・メンリン准教授が日本ウイルス学会杉浦奨励賞を受賞”. 長崎大学 (2018年10月29日). 2018年11月20日閲覧。
  14. ^ 熱帯医学研究所のモイ・メンリン准教授が日本熱帯医学会女性賞を受賞”. 長崎大学 (2019年11月9日). 2019年12月3日閲覧。
  15. ^ 第4回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞について”. 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (2020年12月24日). 2020年12月24日閲覧。
  16. ^ 熱帯医学研究所のモイ・メンリン教授が第4回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞を受賞”. 長崎大学 (2020年12月25日). 2020年12月25日閲覧。
  17. ^ 役員・委員一覧”. 日本ウイルス学会 (2023年4月15日). 2023年4月15日閲覧。
  18. ^ 役員等”. 日本熱帯医学会 (2023年3月1日). 2023年3月1日閲覧。

外部リンク

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