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メトロジェット (USエアウェイズのブランド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
MetroJet
IATA
US
ICAO
USA
コールサイン
USAIR
設立 1998年
運航開始 1998年6月1日
運航停止 2001年12月(親会社による事業廃止)
ハブ空港 ボルチモア・ワシントン国際空港
マイレージサービス Dividend Miles
親会社 USエアウェイズ
保有機材数 49
就航地 25
本拠地 バージニア州アーリントン郡
代表者 S. Michael Scheeringa
(Vice President)
外部リンク flymetrojet.com(アーカイブ)
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メトロジェットのボーイング737-200。

メトロジェット (MetroJet) は、かつて1998年から2001年まで、アメリカ合衆国航空会社USエアウェイズアメリカ合衆国東部で運行していた、低価格航空便のブランド[1][2]

歴史

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USエアーの塗装のまま運用に入るボーイング737
通常の塗装

メトロジェットは、格安航空会社として台頭していたサウスウエスト航空や、デルタ航空傘下の低価格ブランドデルタ・エクスプレス英語版に対抗するため、1998年USエアウェイズが運行を開始したブランドであった[1][3]

メトロジェットとして運行されていたのは、USエアが保有していた旧型の機材だったボーイング737-200[2]、118席[3]のすべてがエコノミー席に設定されていたが、座席は革張りで、エンターテイメント機器も装備されていた[1]

メトロジェットは、サウスウエスト航空が拠点空港としていたボルチモア・ワシントン国際空港 (BWI) に拠点を置き[2]アメリカ合衆国北東部フロリダ州の諸空港を結ぶ便を中心に、アメリカ合衆国東部で路線を展開したが、高コスト体質を脱却できず、またUSエア本体から客を奪う結果となり、経営を圧迫することになった[1]

2001年9月11日アメリカ同時多発テロ事件を契機に、メトロジェットの運行は年内で廃止となり[2]、USエアはボルチモア・ワシントン国際空港から事実上撤退した[1]。メトロジェットとして運行されていた42機のボーイング737-200は、翌年4月までに退役することとなった[3]

乗り入れ空港

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メトロジェットは、廃止が報じられた時点で19カ所の空港に乗り入れていたとされる[3]2000年ころの運行状況を示した路線図によると、当時の乗り入れ空港20カ所は以下の通りである[4]。(以下、都市名は、おもな母都市/供給都市であり、必ずしも所在地ではない)

北東部

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フロリダ州

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その他

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航空事故

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  • 1999年2月23日ソールズベリー上空33,000フィート (10,000 m)を飛行していたメトロジェット2710便(ボーイング737-200)の方向舵に異常が発生した。方向舵は限界位置までゆっくりと動いた。以前ボーイング737で発生した方向舵のハードオーバーが疑われたが、搭載していたフライトデータレコーダーが旧型だったため、11の情報しか記録しておらず、原因の特定が出来なかった。NTSBのJim Hallは、事故の調査が記録の不足により妨げられたと述べた[5][6]

脚注

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  1. ^ a b c d e Vasigh, Bijan; Ken Fleming, Thomas Tacker. Introduction to Air Transport Economics: From Theory to Applications. Ashgate Publishing, Ltd.. p. 394  Google books
  2. ^ a b c d “US Airways to close MetroJet arm”. USA Today. (2001年9月24日). https://usatoday30.usatoday.com/money/biztravel/2001-09-24-metrojet.htm 2015年11月6日閲覧。 
  3. ^ a b c d Marks, Paul (2001年9月25日). “Us Airways To End Low-fare Metrojet Service”. Hartdord Courant. http://articles.courant.com/2001-09-25/business/0109250164_1_end-low-fare-metrojet-service-air-line-pilots-association-pilot-layoffs 2015年11月6日閲覧。 
  4. ^ Metrojet Route Map, Circa 2000
  5. ^ NTSB Office of Public Affairs (24 February 1999). "Metrojet B-737 In-flight Event - February 23, 1999" (Press release). National Transportation Safety Board. 2016年5月21日閲覧
  6. ^ Phillips, Don (February 26, 1999). “Aging Data Recorder Impedes Jet Probe”. The Washington Post. https://www.washingtonpost.com/wp-srv/national/daily/feb99/plane26.htm May 21, 2016閲覧。