メセニー・メルドー
『メセニー・メルドー』 | |||||
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パット・メセニー/ブラッド・メルドー の スタジオ・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 | 2005年12月 ニューヨーク ライト・トラック・レコーディング[1] | ||||
ジャンル | ジャズ | ||||
時間 | |||||
レーベル | ノンサッチ・レコード | ||||
プロデュース | パット・メセニー | ||||
専門評論家によるレビュー | |||||
チャート最高順位 | |||||
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パット・メセニー アルバム 年表 | |||||
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ブラッド・メルドー 年表 | |||||
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『メセニー・メルドー』(Metheny Mehldau)は、アメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャン、パット・メセニーとブラッド・メルドーが2006年に連名で発表したスタジオ・アルバム。両名の所属レーベルであるノンサッチ・レコードから発売された。
背景
[編集]メルドーは13歳の頃にパット・メセニー・グループのライヴ・アルバム『トラヴェルズ』(1983年)からの曲「Are You Going with Me?」を聴き、人生が変わるほどの衝撃を受けた[1]。一方、メセニーはジョシュア・レッドマンのアルバム『Moodswing』(1994年)からの曲「Chill」を聴き、サイドマンとして参加していたメルドーに注目するようになった[1]。両名は本作の制作前にも、知人の娘の誕生日に非公式なセッションをしたこともあるが、公式な共演は本作収録曲「サマー・デイ」が初めてである[9]。
「報われぬ思い」はメルドーのリーダー・アルバム『Songs: The Art of the Trio Volume Three』(1998年)からの曲[10]、「セイ・ザ・ブラザーズ・ネーム」はメセニーとジョン・スコフィールドのコラボレーション・アルバム『I Can See Your House from Here』(1994年)からの曲で[11]、残りの8曲は本作のために書き下ろされた新曲である[9]。
大部分の曲はデュオによる演奏だが、「リング・オブ・ライフ」と「セイ・ザ・ブラザーズ・ネーム」はブラッド・メルドー・トリオのラリー・グレナディアとジェフ・バラードを迎えたカルテット編成で録音された[9][11]。なお、2007年に発売されたメセニー&メルドーの共演アルバム第2弾『Quartet』には、本作と同時進行で行われた2005年12月のセッションのうち、グレナディアとバラードも参加した11曲が収録されている[12]。
反響
[編集]両名の母国アメリカでは、総合アルバム・チャートのBillboard 200入りは果たせなかったが、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで3位を記録[13]。イタリアでは2006年9月28日付のアルバム・チャートで初登場10位を記録するヒット作となった[2]。
日本では9週オリコンチャート入りし、最高44位を記録した[3]。また、日本のタワーレコード全店が集計したCDJournal.comのジャズ・チャートでは1位を獲得している[14]。
評価
[編集]Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「両名の作曲スタイルは、冒頭からはっきり表れている」と評している[15]。また、John Fordhamは『ガーディアン』紙のレビューで5点満点中4点を付け「霧が立ち込めるような"Find Me in Your Dreams"は特にビル・エヴァンスとジム・ホールのコラボレーションの感覚に近く、和音的な即興曲"Bachelors III"はウェス・モンゴメリーかパット・マルティーノが"It Ain't Necessarily So"をジャム・セッションしているかのようだ」と評している[16]。
トラック・リスト
[編集]1. 5. 9.はブラッド・メルドー作曲、その他の楽曲はパット・メセニー作曲。
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「報われぬ思い - Unrequited」 | |
2. | 「アーミッド・6 - Ahmid-6」 | |
3. | 「サマー・デイ - Summer Day」 | |
4. | 「リング・オブ・ライフ - Ring of Life」 | |
5. | 「レジェンド - Legend」 | |
6. | 「ファインド・ミー・イン・ユア・ドリームス - Find Me in Your Dreams」 | |
7. | 「セイ・ザ・ブラザーズ・ネーム - Say the Brother's Name」 | |
8. | 「バチェラーズ・スリー - Bachelors III」 | |
9. | 「アニーズ・ビタースウィート・ケーキ - Annie's Bittersweet Cake」 | |
10. | 「メイク・ピース - Make Peace」 |
パーソネル
[編集]- パット・メセニー - エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、ギターシンセサイザー
- ブラッド・メルドー - ピアノ
- ラリー・グレナディア - ベース(on #4, #7)
- ジェフ・バラード - ドラムス(on #4, #7)
脚注・出典
[編集]- ^ a b c “Metheny Mehldau”. Nonesuch Records. 2016年9月27日閲覧。
- ^ a b italiancharts.com - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
- ^ a b ORICON STYLE
- ^ lescharts.com - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
- ^ ultratop.be - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
- ^ ultratop.be - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
- ^ Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau - dutchcharts.nl
- ^ Metheny, Pat/Mehldau, Brad |Longplay-Chartverfolgung - musicline.de
- ^ a b c 日本盤CD (WPCR-12454)ライナーノーツ(中川ヨウ、2006年8月)
- ^ “The Art of the Trio, Vol. 3: Songs - Brad Mehldau”. AllMusic. 2016年9月27日閲覧。
- ^ a b Adler, David D (2006年11月). “Jazz Reviews: Metheny Mehldau Pat Metheny/Brad Mehldau”. JazzTimes. 2016年9月27日閲覧。
- ^ “Quartet”. Nonesuch Records. 2016年9月27日閲覧。
- ^ “Pat Metheny - Awards”. AllMusic. 2015年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月27日閲覧。
- ^ “CDチャート【ジャズアルバム】 - CDJournalチャート (2006/09/25 - 2006/10/01)”. CDJournal.com. 音楽出版社. 2016年9月27日閲覧。
- ^ Jurek, Thom. “Metheny Mehldau - Pat Metheny/Brad Mehldau”. AllMusic. 2016年9月27日閲覧。
- ^ Fordham, John (2006年9月29日). “CD: Pat Metheny/Brad Mehldau, Metheny Mehldau”. The Guardian. 2016年9月27日閲覧。